釧路市議会 > 1996-03-04 >
03月04日-03号

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  1. 釧路市議会 1996-03-04
    03月04日-03号


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    平成 8年第1回 2月定例会                平成8年第1回2月定例会           釧 路 市 議 会 会 議 録  第 3 日                平成8年3月4日(月曜日) ────────────────────────────────────────── 議事日程  午前10時開議日程第1 議案第1号から第44号まで並びに報告第1号、第2号(質疑並びに市政方針及び教育行政方針に対する各派代表質問) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 会議に付した案件1 諸般の報告1 日程第11 時間の延長 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 出席議員(37名)   7番 議 長  工 藤 清 雄 君   40番 副議長  小 窪 政 信 君   1番      蝦 名 大 也 君   2番      草 島 守 之 君   3番      山 崎   晃 君   4番      中 井 照 夫 君   5番      花 井 紀 明 君   6番      西   直 行 君   8番      中 村   隆 君   11番      小 畑 保 則 君   12番      月 田 光 明 君   13番      藤 原   厚 君   14番      村 田 純 一 君   15番      淀 川 了 一 君   16番      上 口 智 也 君   17番      千 葉 光 雄 君   18番      砂 山 栄 三 君   19番      宮 下 健 吉 君   20番      大 森 昌 子 君   21番      坂   久 幸 君   22番      高 橋 宏 政 君   23番      吾 妻   巌 君   24番      遠 藤 義 信 君   25番      中 村   啓 君   26番      浜 木 由 見 君   27番      松 永 俊 雄 君   28番      増 田 竹 雄 君   29番      樹 下 清 一 君   30番      酒 巻 勝 美 君   31番      佐 藤 勝 秋 君   32番      渡 辺 慶 蔵 君   33番      藤 原 勝 子 君   34番      西 村   肇 君   35番      横 谷 絢 子 君   36番      二 瓶 雄 吉 君   37番      常 丸 晃 一 君   38番      秋 葉 武 三 君 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 欠席議員(1名)   39番      畑 中 正 耕 君 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 出席を求めた者 休会前に同じ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 本会議場に出席した者 休会前に同じ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 議会事務局職員 休会前に同じ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  午前10時02分開議 △開議宣告 ○議長(工藤清雄君) おはようございます。 出席議員が定足数に達しておりますので、前日に引き続き会議を開きます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △諸般の報告 ○議長(工藤清雄君) 事務局長に諸般の報告をさせます。 ◎議会事務局長(三國肇君) 報告をいたします。 ただ今の出席議員は34名であります。 次に、本日の議事日程は日程第1 議案第1号から第44号まで並びに報告第1号、第2号であります。 以上で報告を終わります。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △日程第1 議案第1号ほか上程(代表質問・続行) ○議長(工藤清雄君) 日程第1、議案第1号から第44号まで並びに報告第1号、第2号を一括議題とし、これに対する質疑並びに市政方針及び教育行政方針に対する各派代表質問を続行いたします。 市政クラブ代表の発言を許します。 14番村田純一議員。 ◆14番(村田純一君) (登壇・拍手)おはようございます。 長い1日となるようですけども、トップバッターとして市政クラブを代表いたしまして、平成8年度市政方針、教育行政方針並びに予算案につきまして質問してまいります。 さて、あと4年で21世紀に突入いたします。各地で国情不安、宗教・民族紛争等、21世紀を目前に控え不安な時代が続くものと想定せざるを得ない状況下にあります。中央政界も混迷を漂わせております。こういうときこそ、市役所は市民に対するサービス機関でありますので、中央の政局に惑わされず市政に取り組んでいただきたいと存じます。 高齢者は住みよいまちを、若い人はおもしろいまちをと望んでいるように、市民ニーズも多種多様に求められております。現在進行形の情報革命がさらに急速に進むものと思われます。あえて言うならば、パソコン世代がこれからのまちづくりを担っていくわけであります。 さて、彼らが市民となり、成長し、市民として定住したいと思うまちづくりを今現在から考えていかなければならないという思いを込め、また市長が市政方針で述べられました定住人口の確保に努めるとともに、広域行政の推進や交流人口の拡大を通じ、地域の活性化を進めるということを念頭に置きながらこれから質問させていただきますが、さきの代表質問と重複する部分もございますが、よろしくご答弁をお願い申し上げます。 初めに、行政改革についてお伺いいたします。 本年、19年目を迎える鰐淵市政のこれまでのまちづくりに示された実績は、多くの市民の高い評価を得るところであります。とりわけ、中でも簡素で機動的な引き締まった行政執行体制を目指した第17次にわたる行政改革への取り組みと成果は称賛に値するものであります。組織のスリム化、リストラといった言葉は、今や企業経営の常用語となっておりますが、この19年来一貫して行革に取り組まれた市長の熱意と積極的な姿勢には、心より敬意を表したいと思います。 しかし、今日の厳しい情勢にあって、市政執行の課題も山積みする中、今後ますます行政改革の必要性は高まってくるものと存じます。組織機構の改革、事務事業の簡素化、効率化、職員定数の見直しなど、これまで進めてきたこれらの施策については、今後ともにより追求していくべき課題であります。さらに、重要なポイントは、職員一人ひとりの資質の向上であり、少数精鋭を目指した職員研修等の充実も不可欠かと存じます。これからの自治体は、みずからの創意と工夫によって個性豊かなまちづくりを進めなければならないと言われております。そのためには新たな発想でなければなりません。特に若い職員の視点を転換させるためには、さまざまな研修が必要かと考えます。 1点事例を申し上げますが、久しぶりに私、支所に用事がありまして行きましたところ、「おはようございます」と声をかけられました。私にだけかなと様子を見ておりましたら、お年寄りの方にも元気よく声をかけておりました。何かとてもうれしい気分がいたしまして、1日さわやかな日でありました。以前には考えられなかったことであります。ちなみに、若い人でしたが、こういった基本的なサービスを広げていっていただきたいものだと思います。 今後の行革取り組みに当たっての基本的な考え方、研修のあり方等について、市長のご所見を承りたいと存じます。 次に、財政問題についてお伺いいたします。 さきに報道されました国の予算を見ますと、平成6年度に200兆円を超えた公債残高が平成7年度末には約222兆円に増加し、国債費が政策的経費を圧迫するますます厳しい状況にあることに加えて、長引く不況の影響で税収が平成6年度決算で4年連続して減少しており、平成7年度においても引き続き厳しい状況が見込まれる中での編成であったようであります。この結果、財政再建と景気の両にらみの予算となり、政策的経費である一般歳出は2.4パーセント増に抑える緊縮型、公共事業費は5年連続4パーセントの伸びを確保し、一般会計予算規模総額75兆1,000億円強、昨年度当期比5.8パーセントの増となっております。しかし、赤字国債を過去最高の12兆円弱を含め、国債発行額は過去最高の21兆円強と、ますます借金依存が強くなっております。 一方、地方財政においても、景気回復の遅れによる影響は免れず、税収は0.1パーセントしか見込めず、住民税減税、所要財源も含め、過去最高の8兆6,000億円強の財源不足を生じています。この財源不足については、交付税原資の借り入れと地方債の増額で補てんする措置がとられることになっておりますが、国、地方財政ともに平成7年度にも増した借金依存を強める苦しい財政状況になっていると言えると思います。 このような状況の中で、本市の予算編成においても財政の主力財源である税収の伸びをほとんど見込めず、本年も減債基金からの借り入れや退職手当債を計上するなど、財源捻出には非常に苦心されたものと推察いたします。特に新年度は公共事業も大幅に減少したマイナス予算でありますので、当市の財政状況が今後の福祉政策や公共事業等、また多種多様な市民要望にこたえていけるものかどうか危惧するところであります。そのような視点に立って数点お伺いいたします。 初めに、税や交付税の伸び悩み、利子割交付金の落ち込み等一般財源の伸びの鈍化が続いておりますので、今後の公共事業量の確保が懸念されます。市政方針の中でも、社会資本の整備が一定の目標に達したとありますが、これからの公共事業の確保のためにどのように取り組むおつもりなのか、基本的なお考えをお聞かせ願いたいと存じます。 次に、減債基金についてであります。平成7年度計上の借り入れ分20億円については取りやめ、平成8年度は4億円増額し24億円の借り入れをするとされておりますが、当基金の活用が今後も予算編成のキーポイントになるものと思われます。従いまして、平成8年度末の残高と平成8年度以降の予算編成における基金の返済と資金の活用が可能なのかどうか、見通しについてお伺いいたします。 また、先ほど述べましたように一般財源が伸び悩んでいる財政状況にありますので、各種財政指標の悪化も顕著にあらわれていると考えられますが、特に起債許可制限比率は20パーセントから起債の制限を受けることになり、今後の公共事業の推進の一定の条件になるものでありますので、その見通しについてもお伺いいたします。 財政問題の最後ですが、大きくは住専問題、木津信組不正融資問題に端を発して、ある信組が融資の公開に踏み切った事例があります。市長も資産公開に踏み切るということで、より透明な市政運営に取り組んでいかれることと思います。 さて、市の財政といいますと、広報「くしろ」で一般的な説明がなされておりますが、市民にとって何に使用されているのか具体性にいま一歩欠けているように感じます。重点政策また新規・継続を問わず、予算配分における今年度の最大重点項目等より、明確に市民にアピールし理解してもらうべきと思われますが、お考えをお伺いいたします。 次に、産業・経済行政についてお伺いいたします。 最初に、地場工業の振興等についてお聞きいたします。 近年の円高等による製造拠点の海外進出やバブル崩壊による大手企業のリストラ、また海外との競争激化などの環境変化の中で、我が国の産業構造は大きな変革を迫られていると思います。また、技術革新や情報化の進展、消費者ニーズの多様化と個性化、経済のソフト化、サービス化など、企業活動を取り巻く環境変化も多様で急速な変化を遂げつつあります。こうした状況の中で釧路市工業の現状を見ますと、業種別出荷額では食料品と紙パルプで全体の約80パーセントを占める、資源立地型の産業構造になっております。これまで釧路市の地場工業は、基幹産業である水産、紙パルプ、石炭産業への強い依存環境の中で発展してきましたが、現在これらの基幹産業はいずれも厳しい状況にあると言わざるを得ません。これらの基幹産業はその生産過程において地場工業と密接な結びつきを有し、これまで地域経済の発展に大きく寄与してきましたが、現在その結果として、これらの基幹産業の不振が地場工業にも深刻な影響を与えています。また、地場工業が基幹産業依存型の産業構造であるということは、地域外企業との競争、また交流の不十分さなどの問題を発生させている面も否定できないと考えられます。 従って、今後、釧路市工業の高度化と活性化を実現していくためには、産業構造の変化に対応できる強い耐力と技術力の向上が急がれると思いますが、いかがお考えでしょうか。そのためには釧路市工業の振興策の樹立が急務であると考えます。釧路市の地場の中小企業を見ても、他の企業と横のつながりを持てるほど企業が、量的にも質的にも多くなく、一企業で努力してもほかにはなかなか波及していかないのが現状ではないでしょうか。 釧路市の産業育成の柱の一つである企業誘致につきましては、厳しい経済情勢の中、また製造業の海外への展開が進んでいるにもかかわらず、釧路市の特異性、優位性を生かし関係者の熱意と努力で着々と成果を見せておりますが、先行きは大変厳しいものがあると考えます。そこで、もう一方の柱であります地場産業の育成、産業興しに本格的に取り組んでいかなければならないと確信いたします。そのためには、新年度予算に調査費が盛り込まれることになりました(仮称)公立工業技術センターの設置かと思います。このことが今まさに地場産業振興のために、市政方針の中で述べられた「今、種をまき布石を打たなければならないこと」かと存じます。ただし、水をやり育てなければ作物も収穫できません。自治体運営も経営かと考えます。企業で言うならば設備投資、先行投資であります。企業の成長と雇用の確保がなければ、釧路の将来はないものと確信いたします。 どのような時代であっても、育てるものがなければならないのではないかと考えます。時勢だからといって、じっとしていたのでは年々先細りになり、じり貧に追い込まれるのではないでしょうか。この厳しい時代にどう対応するか。その仕方によっては、5年後、10年後に大きな違いが生ずるのではなかろうかと存じます。この技術センターを核として、本当の意味の技術的な異業種交流、産・学・官の協力体制や、将来的には企業家の誕生も期待してやみません。地場で使うものは地場で供給していくことが基本かと思います。 公共事業も、前年比17億円減となり、先行き地域経済への波及度合いも懸念されます。より一層の地元発注率の向上のためにも、工業技術センターの設置は急務かと考えます。市政方針の中でも、地域経済の振興に全力を尽くすと述べておりますが、工業技術センターに対する基本的な考え方、釧路市工業の振興策の樹立、そして釧路市工業の将来像をどう描いておられるのか、ぜひお考えをお伺いいたします。 次に、水産問題についてお伺いいたします。 さて、昨年度釧路港の水揚げは、数量が20万9,800トン、金額306億2,700万円と大きく落ち込み、また全国ランクでは、数量で3位、金額で7位と、一昨年と全く同順位に終わっております。水揚げ高の不振は全国的傾向で、国際漁業規制の強化、輸入水産物の増大による魚価の低迷、イワシ資源の激減などが要因で、釧路港の場合にはこのほかスケソウダラを初めとする底魚資源の減少で、北転船、沖合底びきの水揚げ不振、アキサケ価格の低落、ロシア入漁料負担の増大、韓国漁船の道東周辺海域における操業の影響等によるもので、漁業生産のみならず、流通・加工業界にとっても非常に厳しい年だったわけであります。 さらに、ポスト北洋漁業として、新たな発展を図る釧路マリノベーション構想の一環でもあるサーモン養殖漁業ギンザケ養殖施設が低気圧の影響で大破し再出発の対応を迫られるなど、厳しさに追い打ちをかけた1年でもありました。本年は新年早々に国連海洋法条約の国会批准が組み込まれ、新たな国際漁業の枠組みづくりのもとに、今後日本の資源管理に漁獲可能量という新たな管理手法が導入されることになりました。具体的な漁獲可能量の設定と実行までには1年を要し、来年1月の実行に至るスケジュールが示されております。いわば、21世紀の食糧危機を展望して、200海里経済水域という厳しい海洋秩序と日本漁業の将来に向けた取り組みが始まる幕明けとなったわけであります。 以上、背景として釧路港における本年度の漁業生産の展開については、水揚げ高を左右するイワシ資源の動向、資源交代が期待されるサバへの期待及びサンマ、イカなど回遊魚を対象とする外来船漁業の誘致とともに、地元沿岸・沖合漁業の振興対策が必要不可欠であります。すなわち、マリノベーション構想の積極的な展開による資源維持・増大対策を図る一方、国連海洋法条約の批准に際し200海里体制を確立し、本道周辺海域での韓国漁船等操業を排除し、適正な資源の保存管理に関する諸対策を策定することであります。加えて、食糧産業として漁業を位置づける漁業基本法を制定し、激増する水産物輸入対策を基本とする抜本的魚価安定対策を講じることが不可欠であります。このことは、昨年の12月議会でも意見書として全会一致で決議するとともに、本年1月の北海道漁民総決起大会においても、以上述べた内容で決議されているところでもあります。さらには、昨今の厳しい漁業経営事情にかんがみ、今後の経営維持安定上、資源管理型漁業の体質確立を目指した一層の経営コスト削減、金融支援策が不可欠の要因であると考えます。 そこで、お伺いいたします。 第1点目に、衰退著しいイワシ資源の今後のすう勢見直しと回復傾向にあるサバ資源来遊の予測をどうとらえておられるのか、その後の不透明な状況に変化があるのかどうか、お伺いいたします。 第2点目に、各漁協が実施しているマリノベーションの一環としてのギンザケ、ドナルドソン養殖、カレイ類、ホッキガイ、ウニ、タコ、ツブの各増殖、漁場造成、毛ガニ中間育成、ウニ種苗生産、牧場型養殖、大規模昆布礁造成、大規模雑海藻駆除ハタハタ人工ふ化放流等々、各種資源増大事業の取り組みに対する市長の積極的支援の決意のほどをお聞かせいただきたいと思います。 あわせて、増養殖等を主体とする沿岸魚介類の販売に連携し、漁民みずからが付加価値を高めるための加工施設の設置について、市として助成を講ずるお考えがあるのかどうか、お聞かせいただきたいと存じます。 第3点目に、現在千代ノ浦漁港は、第9次漁港整備長期計画の最終年次に当たる平成11年度の完成を目指して建設が進められており、マリンパーク構想マスタープランに基づき魚釣り公園の造成も図られ、護岸を利用しての釣りレジャーについては翌平成12年から利用できるとし、親水施設や物販施設等、関連施設もその後3年をめどに建設したい旨であります。 言うまでもなく、快適な漁村の創出には触れ合い漁港空間やレクリエーション機能を持つ海岸環境の整備等が求められ、遊漁レジャーの振興についても、環境保全、資源利用の面で漁業、遊漁ともに責任を分担するルールづくりが必要と考えます。これらを進める場合、漁船等による沖釣りと海岸でのおか釣りの2つがありますが、その両面で操業漁場海域や対象資源での競合問題や支障を生じないよう、あらかじめルールの確立や事前調整を図っておくべきであります。漁協においても、遊漁レジャーを一つの漁業として位置づける方向にあるやに聞いております。市としても、海釣りを含めた円滑な利用方法、利用体制の確立にかかわる漁業者側、利用者側、双方に及ぶ遊漁制度の創設について今のうちから適切な行政指導を行う必要があると考えますが、どのような内容や組織で進めるお考えを持っておられるのか、明らかにしていただきたいと存じます。 第4点目に、200海里の設定全面適用は、悲願である韓国漁船等外国漁船操業問題の全面解決につながり、また今後展開される新たな資源管理の推進にとっても不可欠であります。排他的経済水域200海里での政府方針が示されておりませんが、示された機会に政府に対しまして、批准するに際し、条約が定める権利を決断をもって行使することを求めるものであります。世界的流れの中で暫定的適用除外となっている韓国、中国に対し、200海里を全面適用するためには、特に韓国に対しては12月まで有効期間がある日韓漁業協定の破棄が必須条件になります。まさに最大にして最後のチャンスであるこの機会に、鰐淵市長のこの問題に関するお考えと政府への働きかけの対応について、お伺いしたいと存じます。 第5点目に、釧路港の水揚げ高を含め、加工原魚を確保するための国内外を含めた外来船誘致が必要と考えられますが、そのことについてもあわせてお伺いいたします。 次に、水産加工振興についてお伺いいたします。 平成4年、それまで釧路港の水揚げ日本一を支えてきた大中まき網漁によるイワシ資源の衰退が明確になってきたため、市及び関係業界団体で釧路イワシ資源減少対策協議会を設立し、イワシ漁の地域経済への貢献度の推計と各般にわたる諸対策を協議し、関係方面への陳情活動を行った結果、その一つとして水揚げ量激減に対する恒久的な対応策として、高次加工を進めるための特定中小企業集積の地域指定であり、道庁及び中小企業庁への働きかけが実り、平成5年4月釧路地域特定中小企業集積活性化計画が国の承認を得ることになり、現在まで3カ年にわたり活性化支援事業特定分野進出等事業支援技術開発事業などの関係事業について市の水産部は努力されてきたことと思いますが、これまでのこの事業の成果をお聞きしたいと思います。また、この集積活性化計画は平成9年度までの支援事業でありますが、平成9年度以降についてどのような考えを持っているのかもお聞かせ願いたいと存じます。 次は、石炭産業についてお伺いいたします。 釧路市は、道東の拠点都市として、今日まで漁業、石炭、紙パルプを基幹産業として地域経済の発展とともに歩んできました。しかし、200海里規制以降の漁業の不振、海外からの安い石炭の供給による炭鉱経営の圧迫等により、釧路市経済の根幹が今大きく揺らいできております。太平洋炭砿が閉山となれば、釧路市地域経済がこうむる影響は甚大だと言わざるを得ません。新年度には3大基幹産業の釧路市経済への波及効果を分析し、まとめるとのことでありますが、数字的にも明らかになるかと思われます。 現在、我が国では、年間1.1億トンの需要があり、9割以上を海外に依存し、日本は世界の3割を占める最大の石炭輸入国でありますが、需要は今後とも増加基調であり、2000年には1億4,000万トンが必要になるとの見通しであります。賦存範囲が世界的に極めて広く、供給安定性、経済性にすぐれていると考えます。今後とも、世界的に石炭の1次エネルギーとしての重要な位置づけは変わらないと見込まれています。一方、石炭を含め今後のエネルギー需要の逼迫化が懸念されています。特に、アジア太平洋地域において石油の枯渇、発展途上国の産業経済の発展に伴い石炭需要が大幅に増加する見通しであり、海外炭依存度が高い我が国としては、海外炭の安定供給確保のための適切な対応が求められております。 また同時に、石炭採掘利用に際して、水質汚染、地盤沈下、窒素酸化物、硫黄酸化物、二酸化炭素による酸性雨、地球温暖化等の環境問題が大きくクローズアップされております。世界各国からは先進技術を持つ日本に対し、生産保安、環境問題に対する熱い期待が寄せられております。 国内石炭産業が直面している問題は、一言で言えば海外炭との単価格差であり、4倍弱の開きがあります。経済原理、市場原理に基づけば国内炭鉱閉山やむなしという、厳しい状況下にあるものと言るのではないでしょうか。 企業活動は、本来その企業の責任においてなされるものであります。太平洋炭砿も長期存続に向け自主努力が必要であり、実際着々と進めているところでありまして、平成13年度以降、新石炭政策が終了後も太平洋は存続の決意をしておりますが、いかんせん単価格差が大き過ぎ、その差を埋めることは現在の経済下ではほとんど不可能と思われます。やはり何らかの政策、助成制度が必要であり、これら制度の利用により、初めて存続が可能になると考えます。新石炭政策の折り返し点を目前にして、本年度からいよいよ存続する炭鉱の本格的な論議が始まるものと考えられます。平成13年以降をも見据えたビジョン、アクションプログラムづくりが急がれると思いますが、どのように展開させていくお考えなのか、お伺いいたします。 また、石炭協会、石炭技術研究所及びジャテックの3団体が統合され、平成9年度4月から新団体として活動を開始いたします。この新団体のもと、生産保安、技術開発及び海外技術移転が実施され、一層海外との交流が活発になることが予測されます。このことに伴い、ジャテック事業の一方の柱である海外技術者受け入れ事業は、その規模、回数とも増えるのが確実と見られ、太平洋炭砿でも平成8年度は、平成7年度に比べ延べ人数で4倍ほどの技術者の受け入れを予定し、本腰を入れての長期型が増加するものと見込んでいます。研修受け入れ事業がより強固、確かなものになるためには、研修施設の充実が必要であります。私は、研修は本来学び、実習し、生活するといった場が一体となった環境で実施されるのが最適であると考えます。釧路市としても今この機会をとらえ、官民一体となった国際石炭技術センターといったような誘致への取り組みが必要なのではないでしょうか。そして、そのことが釧路市の国際交流都市としての位置づけを高めていくのではないでしょうか、お考えをお伺いいたします。 関連があるのでお聞きいたしますが、平成7年度釧路市が国際協力推進モデル地域事業に指定され、釧路市国際技術協力推進会議が設立を見、実施要綱も作成されましたが、あわせて石炭産業とのかかわり方のお考えをお聞かせいただきたいと思います。 次に、産炭地域振興対策として、釧路産炭地域中核的事業主体の設立を、3年間で50億円の基金造成に際し、釧路市が初年度9,000万円の出資をすることに対しましては、熱意と意気込みに対し敬意を表するところであります。また、1市6町の広域的事業という意味合いからも大変期待するところであります。しかし、現在の金融情勢下での資金運用では、何ができるのか甚だ疑問でありますし、運営経費で手いっぱいでないのかと危惧するところであります。また、3年間の目標ではありますが、事業の推進を図るためにも一刻も早い設立が必要と考えます。目標年次までの運営面と広域的な事業をどう推し進めていくお考えなのか、お伺いいたします。 次に、都市環境行政についてお伺いいたします。 初めに、港湾整備についてお伺いいたします。 国は、平成8年度から平成12年度までの第9次港湾整備5カ年計画の内容を明らかにしました。それによりますと、国際競争力を有する物流ネットワークの形成、信頼性の高い空間の創造、活力と優しさに満ちた地域づくりの推進の3つの目標が柱となっており、その内容は道路網を含めた物流拠点の整備、充実、災害に強い港湾システムの構築、自然との共生、生活環境の創出など、ハード面は言うに及ばず、ソフト面にも十分配慮したものとなっております。 釧路港の要求している施策内容はどのようなものなのでしょうか。例えば、多目的国際ターミナルの整備、既存施設の耐震性の強化、臨海部防災拠点等の整備、港湾再開発の推進などが必要と思われますし、また今世紀末就航するであろうテクノスーパーライナーの寄港を想定した施設は、どこで、またいつごろ整備されるのかお伺いしたいと存じます。さらに、臨海部防災拠点等の整備については、施設の内容、規模などお示しいただきたいと存じます。 さて、平成20年を目標年次として平成4年に着手しました釧路港港湾長期構想は、平成5年1月に関係漁業者にその内容が示され、平成6年8月からは北海道栽培漁業振興公社により港湾設備に伴う周辺海域の漁業影響調査が実施され、昨年9月調査結果が当市より関係漁協に提示されたところであります。その後、数度にわたり影響補償についての協議がなされたやに伺っておりますが、まず協議の経過並びに進展ぐあいについてお聞かせいただきたいと存じます。また、協議が長期化することになり、平成8年度から始まる第9次港湾整備5カ年計画の予算編入に困難が予想されますが、合意のタイミングといいますか、期限を設けておられるのかお聞かせいただきたいと存じます。とりわけ釧路港は、係留施設の不足により待船状況が深刻であり、平成6年のデータによりますとマイナス12メーター以上のバースでは年間241隻が、1隻平均2日間の待ち時間が発生しており、その待船料は9億円に上っております。従いまして、物流コストに与える影響は多大なものであり、釧路市を取り巻く経済全体は言うまでもなく、釧路港を核とする広域物流機能の拠点性を高めていかなければならないさなか、一日も早い港湾の整備が不可欠と考えます。 昨年の2月議会の我が会派の代表質問に対して、市長は「平成7年度は、計画改定に向けて重大な決意を持って臨む覚悟である」と自信たっぷりに明言されました。漁業交渉の円満な妥結と港湾の早期整備を強く要望し、市長の再度の決意をお聞きしたいと存じます。 また、道東の中核拠点都市としての港湾の整備とともに、同時進行で進めていかなければならないのは交通ネットワークの整備であることは言うまでもありませんが、中でも港湾と関連する河口新道についてお伺いいたします。 現在、白樺、益浦、興津、春採、橋南地区に住居を持つほとんどの通勤者は、橋北に集中する官庁、民間会社に通勤する市民であり、約8割の車は幣舞橋を利用しています。また、橋南地区でも運送車両、トラック、タンクローリーが1日に500台から800台以上幣舞橋を利用し、生活道路として、また産業道路としても橋北、橋南を結ぶ中心道路になっており、朝夕のラッシュは目に余るものがあります。交通渋滞、交通事故の不安解消、住民に対する騒音・振動の緩和、観光客からも喜ばれる道路環境のためにも、そして都市部と港湾地区が隣接している地域においては、増加する大型貨物車両の都市交通部への流入はできるだけ避けるべきと考えます。実用面での交通アクセスとして、旧釧路川の河口橋を本格的に取り組む時期に来ているのではないでしょうか。第9次港湾整備5カ年計画に盛り込まれるお考えがあるのかどうか、お伺いいたします。 次は、ごみ処理計画についてお伺いいたします。 昨年12月にクリーンリサイクル・タウン事業計画案が示されましたが、今後のごみ処理計画は、平成9年度より施行されます容器包装リサイクル法により大きく変わることになります。計画案の概要としまして、新たなリサイクル推進による資源リサイクルセンターの充実及び拡充、最終処分場の延命化のための破砕選別機の導入、必要最小限の焼却施設の建設、生ごみの高速堆肥化処理となっております。これらのことについてお伺いいたします。 まず、破砕ごみについてでありますが、容器包装廃棄物を除いたプラスチック類を対象としており、破砕処理後に埋め立て処分する計画になっております。今、国内の流れとしては、玩具類プラスチック、発泡スチロール類を含め、回収して2次的処理活用法を計画されております時代に、破砕埋め立てという計画は時代に逆行しているお考えではないでしょうか。広域行政の中でのプラスチックの固形及び液体燃料化の検討を進めるべきと考えられますが、いかがお考えでしょうか。 生ごみについてでありますが、生ごみを堆肥化しようとしますと、釧路では高速堆肥化装置を導入しなければならないものと思います。しかし、生ごみを短時間で堆肥化させるには、摂氏100度前後まで高温処理の必要があるものと思われます。1日74トンもの生ごみを摂氏100度前後まで加温するということは、高額設備費のほかに膨大な運転エネルギーを必要とします。緑化事業に活用するだけのために、それだけの処理コストをかける必要性が果たしてあるものなのか、いささか疑問を感じるところであります。自然に戻すごみと一緒に埋め立て処分する方法や、最終処分場で生ごみ専用の処分場を用意し、数年後にそれを緑化作業に活用するなど、処理費用がほとんどかからない方法がとれないものなのでしょうか。 そこで、高速堆肥化装置及び焼却炉について、建設費と運転コストの比較結果をお知らせ願いたいと存じます。 次に、資源ごみの古紙類についてでありますが、分類項目として新聞紙、紙パック、段ボール、雑誌となっておりますが、菓子折、贈答品等の箱に使用されている厚紙、板紙類が、今現在でもごみステーションにはたくさんの空き箱が燃えるごみとして出されております。新年度からは事業系ごみも分別収集がモデルケースとして始まるとのことであります。徹底していない部分もあるように思われます。いかがお考えでしょうか、お伺いしたいと存じます。 次は、春採湖の浄化対策についてお伺いいたします。 さきに平成6年度の全国湖沼水質結果が発表になりましたが、ついに春採湖の名がワースト5から姿を消しました。平成6年度のCOD値として9.6ppmということであり、関係各位のご努力のたまものと敬意を表するところであります。平成元年度から各年度のCOD値は11ppmから始まり、10、16、11、11と続きまして、そして平成6年度が9.6ppmであります。ワーストランキングから姿を消したといいましても、ワースト2位であった平成元年に比べ1.4ppm、率にして14パーセント低下しただけであります。平成4年度から10カ年での春採湖環境保全計画においての主な予定事業としては、海水逆流防止の堰の設置、停滞塩水の削除、底泥のしゅんせつ、淡水の導入等がうたわれております。この中で、今まで本格的に取り組んだ事業としては堰の設置であります。ワーストランキングから外れた要因としては、堰の設置の効果が大きいのでありますが、周辺の下水道普及率のアッブも大きく起因しているものと思われます。下水道普及率が100パーセントに近づいた今、今後の浄化に及ぼす下水道の影響は小さいものと考えられます。事業計画の最終目標である環境基準COD5ppm達成を目指すためには、やはり当初計画された事業の積極的な展開が求められるところであります。 保全計画によりますと、10年計画の5年後をめどとして計画の再検討を行うことになっております。5年後といいますと平成8年度であります。10年計画の5年目を迎え、平成8年度の見直し計画と今後の長期的展望を含めた事業計画をお聞かせ願いたいと存じます。 次は、都市景観の考え方についてお伺いしたいと存じます。 昭和52年の鰐淵市政誕生から18年が経過し、それまで道内他都市に比べ大きく遅れをとっておりました我が釧路市の都市基盤の整備は、今や他をしのぐほどに充実が図られてまいりました。しかも、機能を重視することはもちろんのこと、まちづくりは空間を創造する文化であるとのコンセプトに基づき、個性的な景観づくりにも配慮してきたたまものと思います。本来、産業都市としての色彩が強く、都市景観などにはそれほどの関心も持たれていなかったころから、市長は鋭い時代感覚を持って景観のイメージチェンジを意識されておられたに違いありません。その結果、昭和61年には、潤いのあるまちづくりで自治大臣表彰を受賞したほか、数多くの表彰実績を上げてきたことは特筆されてしかるべきかと思います。これらの功績に対して改めて高い評価の意を表するとともに、今後においても、より積極的にアートな空間の創造に力を入れていっていただきたいと思います。 そこで、まず緑化の問題についてお伺いいたします。ご案内のように、本市の緑化は官民挙げて積極的に取り組んできた結果、現在でも十分にその量において、道内他都市と比較しても高い水準にあることは、各種のデータが示しているところであります。しかし、緑の空間の問題は相対的な基準で見るものではなく、こうあるべきだ、またこうあらねばならないといった、極めて主体的な意思の力によって進めていくべきものと思います。そして、そのために必要となるのは明確な目標設定にほかなりません。いわば、都市面積の中に緑地を何割確保するのか明確に将来の姿を示し、そしてその目標に向かってあらゆる力を結集していくことが重要かと思います。市長はある雑誌のインタビューに答えて、「原始的な生態系との共存共生に配慮したまちづくりを目指す」との意思を表明しておられましたが、私はまさに都市空間の中に豊かな緑地帯を創出することを志向しておられると解釈いたしました。特に都心部における緑地帯は、寒冷地であるがゆえに市民の憩いの場であり、広場であると思いますし、人の流れを変える作用もあると考えられます。緑の新マスタープランを策定するお考えがないかどうか、ご見解を賜りたいと思います。 また、都市空間というのは無限に広がるキャンバスであるとの視点に立ち、できるだけレリーフやペイントのキャンバスを広く市民に提供してはどうかということであります。既に城山では、城山祭りの題名がついたレリーフが市民の目を楽しませており、コンクリートの地肌むき出しのままの場所に比べ、はるかに潤いを与えております。私はこの実験的な試みが成功したと評価するがゆえに、本格的に検討を進め、手法なども知恵を使って、ぜひコンクリートのキャンバスをアートな空間として活用する手だてを講ずるべきと考えます。城山祭りの場合は、聾学校の生徒さんの絵を使ったそうでありますが、どうか幅広い市民参加の道を開きながら、個性豊かな都市景観づくりに取り組んでいただきたいと思います。市長のご見解をお聞かせください。 次は、福祉行政について何点かお伺いいたします。 かって人生50年と言われた時代の多くの高齢者の方は、自宅で家族にみとられながら終期を迎えることができましたが、今は生活水準の向上や医学の進歩により介護を必要とする高齢者は激増し、介護期間も長くなってきております。家族がこれから担っていく介護は、質的にも量的にも相当な負担となっていくものと思われます。総理府の高齢者の生活イメージに関する世論調査は、30歳以上60歳未満の男女2,277人にアンケート調査を行ったところ、90パーセントの方が高齢期に対する不安を感じると回答しております。しかも、その不安の内容は、自分や配偶者の身体が虚弱になり病気がちになること、自分や配偶者が寝たきりや痴呆性老人となり介護が必要となるときのことを挙げる方が半数に達しています。これは高齢者に対する調査ではなく、いずれ高齢期を迎えるが、今現在はばりばりの世代がこう回答しているのです。今後、核家族化など家族形態のさらなる変化に伴い、ひとり暮らしや老人夫婦のみの世帯が一般的になってしまうことが予想されます。そうした中で多くの市民は、将来介護が必要となったときにどのような形で生活が続けられるのか見通しが立ちませんし、不安感でいっぱいではないでしょうか。現役世代にとっても、介護の問題は老後生活の将来設計を描く上で大きな不安要因となっています。 市長が高齢者介護に係る福祉サービス事業を進めてきたポリシー・理念は、在宅福祉と施設福祉を車の両輪として拡充・充実することにあると言われてきております。施設の面では星が浦、望洋、鉄北にデイサービスセンターを建設、さらにケアハウス、交流プラザ、望洋ふれあい交流センターを建設、この春には老健くしろがオープンすると聞いております。 また、在宅福祉の面ではホームヘルパーの増員とデイサービス人員の増、ショートステイなどにも力を入れて取り組んでこられたことには敬意を表するところであります。在宅福祉におきましては、男性ヘルパー、ヘルパーの24時間対応の問題、介護手当や訪問給食など、まだまだ取り組むべき課題がたくさある中で、在宅福祉の充実を基本とした高齢者対策を推進することを否定するものではありませんが、平成8年度においては目新しい施設の計画がありません。 そこでお伺いいたしますが、ゴールドプランは平成11年度までの計画であり、今過渡期にあることを考え合わせましても、事業の停滞は許されないと思います。在宅福祉並びに施設福祉を推進するために、平成8年度は何からどのように取り組もうとしているのか、お伺いいたします。 さて、低成長時代に入り、全体的に予算の増額が望めない中で、社会福祉事業費の拡大は市民にとって重い負担になるのではないかと憂慮する声も聞かれますが、社会福祉事業の拡充は、高齢者や障害者の日常生活を安定させるという効果だけでなく、医療や福祉サービスの分野に新たな就労の機会をつくり出すという雇用面での大きな効果を図ることができます。さらに、十数億円という措置費を福祉施設費で支払うことによって人件費、物品調達費などの消費活動への波及効果も大きく、地域全体の経済活動に与える影響は大きなものがあると考えます。そこで、高齢者福祉施設の課題とされております特別養護老人ホームの建設計画を進め、体の弱いお年寄りの生活・介護の場を確保するとともに、雇用機会の拡大、経済活動の活性化を図るべきと考えますが、特別養護老人ホームの建設に向けての進捗状況についてお伺いいたします。 次に、今、国におきまして検討されています介護保険事業に関連してお伺いいたします。 厚生省は、平成9年度スタートを目標に介護保険制度の検討に入っておりますが、保険料負担はどうするのか、何歳から負担するのか、介護サービスをどの程度の水準とするのかなどいろいろ問題を抱えていますが、要は各自治体が、健康、医療・福祉など具体的なサービスの分野で、どの程度の供給体制となり得るかにかかっていると思います。例えば、介護が必要な方が在宅で静養している場合は、ホームヘルパーの介護だけでなく医師や保健婦による訪問診査も欠かせません。こういった在宅サービスの充実は、医師や看護婦、保健婦、ホームヘルパーの皆さんの密接な連携がなければ不可能であります。介護保険が導入されるまでに十分な在宅福祉サービス、施設福祉が整備されるものかどうか非常に心配であります。このことがなければ、保険あって介護なしの状態になってしまいます。自宅療養している本人の意向を無視して病院に送り込んだり、家族に介護を押しつけたりしないように、福祉サービスの充実を急ぐべきと考えます。 市は平成11年までに、例えばホームヘルパーを151名にするなどといった保健福祉計画を進めておりますが、保健婦、ホームヘルパーなど福祉サービスを担う人材の確保についてどのように取り組んでいるのか、お伺いいたします。また、デイサービス、支援センターなど地域ネットワークの拠点となる施設整備は、今後どのように推し進めていくお考えなのか、お伺いいたします。 また、こういった福祉計画を推し進め、充実させていくために欠かせないのが地区社協とボランティアの皆さんの協力があればこそと思いますので、初めに地区社会福祉協議会を軸とした小地域福祉ネットワークの充実に向けた方策について、お伺いいたします。 昭和50年に初めて江南地区に設立された地区社協は、現在7団体を数え、役員の皆さんはそれぞれに大変な苦労をされながら地道な活動を続けられておられます。隣人に対する無関心な風潮が蔓延している中で、思いやりの心をはぐくみながらボランティアの輪を広げていく行動はまことにとうとく、自発的に生まれたこれらの地区社協が年ごとに発展されるよう願うばかりです。ぜひ地区社協の今後の活動に追い風を送りたい、このような気持ちから何点か質問させていただきたいと存じます。 さて、市社協が目指す小地域福祉ネットワークの理想と現実の地区社協の活動とでは、明らかにギャップがあります。しかし、このギャップは決して大きいものとは思いません。主体的に福祉活動を展開しようと決意された人がそこにいる限り、最初は少人数であっても、必ず共鳴する新しい人が生まれ、その輪は広がると確信いたします。現状から一歩前に進むために必要な対策は何かを見きわめ、その方策を行う具体的な行動があれば、ネットワーク活動は確実に充実していくと思います。それでは、その対策とは何でしょうか。私は地区社協の事業の立ち上がり支援を、市社協が全面的に行うことではないかと考えています。例えば、現在までにデイサービスセンターは4カ所設置されております。そこでは給食サービスが行われておりまして、高齢者向けの調理のノウハウが蓄積されつつあります。この機能を最大限に活用する意味で、地域で高齢者単独世帯を主な対象とした、いわゆる給食宅配サービスを地区社協の事業として構築できないだろうかと思うのであります。 平成4年に実施した高齢者の生活実態と意向調査の結果でも、7,000のサンプルのうち1,026人の方がこのサービスを要望しておられます。この事業を地区社協が行う場合に、市社協が応援団として事業化への手順をアドバイスしたり、そのほか必要なことをサポートすることが成功の秘訣かと思います。その地域に見合った事業計画の策定から始まって、利用者の募集、そして調理補助や宅配ボランティアの確保など、地区の皆さんと一体となって事業の立ち上がりまでは責任を持って支援することであります。そして、この事業が軌道に乗っていくことによって、地域の高齢者の方が現実に抱える別の福祉ニーズが発見されるのに違いありません。集めて行う会食形式では生まれない、日常的な訪問ゆえの効果であります。そこで発見された具体的な福祉ニーズに対してどのように対応していくか。この段階から、いよいよ本格的な小地域ネットワーク活動が始まっていくのではないかと思います。 もとより、この宅配給食サービスも全地区社協が取り組めるわけではないと思いますが、まずできるところから始めていくことであります。デイサービスセンターの拡充に伴って、地域からぜひうちでやりたいとの声がいつ出てきても、不思議ではありません。まずは現時点で、福祉部並びに市社協として、そのための支援を行うお考えがあるのかどうか、お聞かせいただきたいと思います。 次に、ボランティア活動についてお伺いいたします。 ボランティアという言葉を聞くと、まず多くの方が高齢者や障害者の介護などを連想するのではないでしょうか。そのくらい歴史的には、社会福祉の分野においての展開活動としてのボランティアが大きな役割を果たしてきたと思います。わけても、この分野においては、女性の果たす役割には非常に大きなものがありました。今後も福祉におけるボランティアの人材確保のターゲットはそちらに向かうものと考えられます。しかし、実際のボランティアは、年齢、性別を問わず、援助や介護以外にも多くの活動をしております。 さて、ここで市におけるボランティア活動の分野に考えてみますと、これまでの社会福祉を中心とする各種のボランティア活動に加え、1993年6月開催のラムサール条約釧路会議においての市民ボランティアの目覚ましい活躍があり、一躍注目を集めることになりました。そして、1995年1月に発生した阪神・淡路大震災時での、いわゆる災害ボランティアの活動がマスコミを通じて広く紹介されたこともあって、ボランティアに対する認識が新たな視点から論じられるようになり、1995年はボランティア元年とまで言われました。 ここで改めて、市のボランティア活動の現状を見ますと、さきにも述べましたように、どちらかというと社会福祉にウエイトが置かれたボランティア組織づくりが先行してきたと言えると思います。そこで、さきに、通訳、ガイド、ホームステイなどを含めてのボランティア組織である釧路国際交流ボランティアの会の発足を見ていますが、このようなボランティアの対応はもとより、市民の皆さんの心の中にある触れ合い、助け合いの気持ちの発露としての、何かをしたい、してあげたいという、潜在的な意識を尊重するならば、本格的には、いつでも、どこでも、気軽に、そして年齢、性別を問わず、その人の持っている力をもってボランティアケアを必要とする人たちに手を差し伸べる、つまりケアする人がまず自分ができることを登録することによって、その需要が発生した場合に、需要と供給のバランスを考えて、リンケージしてケアをしようとする人のところへ、あるいは必要とするもののところへ、それ相応の人をボランティアとして派遣するというネットワーク体制づくりが急務かと思われますが、いかがお考えでしょうか。市長も、平成8年度市政方針の中で、防災活動にボランティアの協力は不可欠と述べられておりますし、来年1月のくしろ湿原国体の成功のかぎは、ボランティアの人たちが握っていると確信いたします。 防災活動の中で、ボランティア通信ネットワークの設立も進められていると述べられておりますが、今ボランティアを始めた人、そして迷っている人のためにも、これまでのボランティア活動の紹介とあわせて、しかるべき場所で受けとめコントロールする、例えばボランティア活動公社の設立などの方策を構築し、市民のニーズに積極的に応じていく必要があると思われますが、お考えをお聞かせください。 また、ボランティアは、ご案内のとおり本来広く対象となる場面が存在します。あわせて市民が必要とする、いわゆるボランティア事業を発掘し、さらにボランティア情報の提供が、1カ所からではなく、地域の施設等から、個人みずからが情報発信をし、同様に情報の把握ができるようなシステムを、さきに述べました公社方式の構築の中でネットワーク化していくことの検討も必要かと思いますが、この点についてお伺いしたいと思います。 最後に、教育・文化・スポーツ行政について、端的にお伺いいたします。 初めに、景雲中学校の改築についてお伺いいたします。 最後の木造校舎となってしまいました景雲中学校の改築は、新年度屋内体育館の耐力度調査、基本構想の策定を行い、事業に着手すると伺いまして、関係者の方々も喜んでいるとは存じますが、寒冷地仕様の耐震性のすぐれたモデル校として建設するお考えはないかどうか、お伺いいたします。 現在、地方分権もまだまだ発展途上にあるように思われます。分権はもらうものではなく、かち取っていく精神が肝要であります。景雲中学校の建設を突破口に、一つひとつ規制を緩和する努力を続けていっていただきたいと考えます。全国から視察に見える東中学校は、市長も大変自慢にしておいででした。今日的規制レベルではなかなかはかり知れないのが、特に地震等の災害であります。学校は一般市民の避難所でもあります。寒さと地震などの災害に強い、また避難所としても利便性の高い免震建設のモデル校として、地震で全国に名をはせる釧路市が、全国に誇れる中学校を建設するお考えはないかどうか、ぜひともお伺いしたいと存じます。 次は、総合体育館とスポーツ施設についてお伺いいたします。 今年12月には、いよいよ釧路アイスアリーナが完成し、来年1月にはくしろ湿原国体が開催されます。これからの目標は総合体育館を建設し、夏の国体を誘致することかと考えます。我が会派の念願でもあり、再三折にも触れ意見を述べ、論議もされておりますので、くどくどと言うつもりはありませんが、アイスアリーナの完成も見えてきましたので、今度は総合体育館建設に向け全力を挙げて取り組む時期に来たのではないでしょうか。市民の体育の殿堂ともいうべき道立総合体育館誘致への取り組みをお伺いいたします。 これからのスポーツは人間性の回復、心身の健康確保といった観点からも、生活の必須部分として位置づけられなければならないと思います。また、増額する高額療養費の抑制のためにも、早期健康診断とともに市民の健康を守るために欠かせない2本柱の1本であると思います。市民のスポーツ熱は高まりを見せております。子供から高齢者まで冬期間も使用できる屋内プールの建設を、適正配置の側面からも橋南地区にぜひ必要かと考えます。このことも再三論議されておりますので、そろそろ前向きな取り組みを期待するものであります。 また、年間を通じて雨の日や雪の日、夜間もスポーツを楽しめる施設として、例えば体育館の床をなくして土だけにしてしまう体育館も現にあるとのことであります。土の感触があり、その上、建設費が3分の1くらいで済むというコストの魅力もあります。将来へ向けての検討の余地もあるかと思いますので、あわせてお伺いいたします。 最後に、イベントについてお伺いいたします。 平成7年度春のチューリップフェアから始まったイベントも、先月の盛況を見ました氷まつりで全日程を終了いたしました。関係者の皆様には大変ご苦労さまでしたと言いたいと考えます。平成8年度ももうすぐまた各イベントが始まろうとしております。中でも夏のイベントの中心でもある港祭りは今年49回目、来年は節目でもあります第50回目を迎えようとしております。本来の姿であります市民参加の祭りとして釧路の短い夏を盛り上げるためにもお尋ねしたいのですが、官民一体となった夏祭り協議会といった組織をつくり、市民の意見をもっと吸い上げるような体制づくりを目指してはどうかということであります。行事内容の見直し、時間等の問題等、検討する時期に来ていると思いますので、いかがお考えでしょうか、お伺いいたします。 以上で市政クラブとしての代表質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。(拍手) ○議長(工藤清雄君) 理事者の答弁を求めます。 市長。 ◎市長(鰐淵俊之君) (登壇)ただ今の市政クラブ代表質問、村田議員のご質問にお答えをいたします。 まず第1点、行政改革につきまして、るる所見を述べられましたが、まさに同感でございます。今日まで私ども18次に及ぶ行政改革を進めてまいりました。電算機の導入を初め、事務事業の見直し、組織機構のスクラップ・アンド・ビルド、あるいは職員の定数の見直しなど、非常に大きな成果を上げ得たと思っております。柔軟で活力ある庁内体制づくりを進める上で、職員の資質向上など人材育成の必要性も十分認識しているところでございます。 今般、策定いたしました新しい行政改革大綱でも、このような認識に立ちまして人材育成と活力のある職場づくりの推進に努めているところでございます。この基本方針に沿いまして研修の充実等を図り、職員の問題意識の醸成、あるいはまた問題解決能力、あるいは創造力、企画力、また政策形成能力などの向上が図られますようひとつ努力したいと思っております。 次は、公共事業の確保でございますが、国家財政と地方財政はともに長引く不況の影響を受けまして財源不足が続いているわけでございます。このため、地方財政におきましても財源不足を補うために、起債の充当率が引き上げられたこともあり、平成8年度につきましても、一定量の事業が確保できたと考えております。公共事業は、言うまでもなく地域経済を下支えする大きな要素であります。厳しい財政状況ではございますが、財政運営においても可能な限り努力を行い、今後とも事業量の確保に努めていく所存でございます。 減債基金につきましては、平成8年度末では約32億円となる見込みでございます。平成9年度の基金の活用可能な額を想定いたしますと、平成8年度の24億円の借入返済を5年均等といたしますと、この返済分の約4億8,000万円が加わり、公債費の償還に充てるべき額約12億円が減じられますので、残りの約26億円が活用可能な額となるわけであります。また、従って今後の財政運営につきまして24億円の借入予定額を可能な限り減額をするよう努力し、後年度の活用に備えていくべきだと考えております。 起債許可制限比率につきましては、平成8年度において3カ年平均で14.1パーセントとなっております。この指標は、税収の伸びない財政状況の中では漸増の傾向にございますが、交付税措置のある有利な事業の選択によりまして、制限を受けない範囲の中で事業計画を組み立てて事業を進めてまいりたいと存じております。 一方、財政の透明化の問題につきましては、広報「くしろ」におきまして予算と決算を公表しておりますが、その際、それぞれの年度の重点政策や重点項目などもあわせて掲載しているわけであります。しかし、数値による多くの情報を盛り込むために、紙面のスペース上、説明不足のところもあるかと思います。今後は市の財政状況、多くの市民の皆さんに十分知っていただき理解を深めていくためにも、紙面づくりに一工夫をしていかなければならないと考えております。 また、地場産業の点について数点のご質問がございました。 ご案内のとおり、地場企業は基幹産業との相互依存により発展、成長してきておりまして、そうした体質の改革が指摘されております。一方、潜在的技術力や、あるいは可能性を評価する意見もございます。今後はこうした点を踏まえながら、当面企業の体質改善と技術力の向上を支援していきたいと考えております。 次は、工業技術センターの点でございますが、基本的な考え方としましては、平成8年度関連工業協議会が中心となり、実施する調査研究の結果及び道の産業支援センターの動向を見きわめて、具体的な検討に進みたいと思っております。なお、工業振興策の充実ということでございますが、従前から企業誘致と地場企業の育成を基本に推進してきたところであり、今後もこの基本方針は変わらないと思います。現在、企業誘致は非常に厳しい状況でございますが、関係機関と連携をしながら努力していく所存であります。また、地場工業に対しましても、新製品開発などに意欲を持って取り組んでいる企業も出ており、また出てきそうでもあります。そうした企業には積極的に支援をしてまいりたいと思っております。 釧路市の工業の将来像につきましては、地場工業は地域経済を支える上で重要な役割を担ってきたわけであります。地場工業が基幹産業への依存体質などの面で課題を抱えていることも指摘されておりますが、これまで培われてきた技術力や可能性を評価する、先ほどの意見もございますので、従って技術力の高度化や技術革新により高付加価値商品の開発、あるいは生産が可能な企業が育つことが望ましいと考えております。市といたしましても、企業の意欲を喚起しながら支援していきたいと考えております。 次は、水産問題でございます。 水産試験場と研究機関の予測によれば、マイワシ資源につきましては、全国的に資源が衰退をしている、あるいは衰退期に入っておる、当分その回復は望めないということでございます。一方、サバ資源は三陸、日本海方面の魚模様に回復の兆しが見られまして、関係機関の研究も道東沖合への回遊の可能性を示唆しているところでございます。これらの兆候が道東沖合域で漁獲対象となり得る資源形成となるかは、今後の調査を待たなければならない状況でございます。 一方、資源増大事業は、制度活用や市の助成を含め試験的に推進し、技術確立のめども立った魚種もございます。また、この事業は種苗生産、中間育成、さらには漁場造成など、つくり育てる漁業や資源管理型漁業への推進には重要なウエイトを占めているところであります。今後はこれまでの技術確立を生かして大規模な施設整備など、今後とも積極的に支援してまいりたいと存じております。 なお、市漁協が計画しております沿岸漁獲物の付加価値向上施設建設計画に対し、国、道の補助金導入も含め、市としても積極支援をしてまいりたいと思います。 千代ノ浦漁港に関してのご質問ですが、遊漁といえば、やはり遊漁しておっても安全と自然環境、あるいは漁業生産に与える影響を考えますときに、当然一定のルールやマナーが要求されるわけであります。このことから、道においては現在担当セクションを設けてルールづくりを進めているところでございます。この結果を踏まえまして、全道10地区に設置されております海面利用地区協議会におきまして、地元に適したルールづくりがなされると考えております。市といたしましてもルールづくりは必要と考えており、必要な意見具申をしてまいりたいと思っております。当然、この協議会の中には市も参画することになります。 次、200海里の点でございます。 排他的経済水域200海里の全面設定、全面適用問題につきましては、我が国水産業の将来に大きな影響をもたらすものでございまして、私も村田議員のおっしゃるとおり、最大にして最後のチャンスだと認識しております。先般の代表質問にも答弁いたしておりますように、全道全国規模の大会にも参加し、いわゆる連動した運動を行っておりまして、今後も機会をとらえて積極的にひとつ要請活動を行ってまいりたいと思っております。時期は、もう間もなくそういう時期に到達いたします。政府の全面設定、全面適用というものが、日韓、日中の漁業交渉を踏まえて、どのように決まっていくかということは重大な関心事でございますので、関係者の皆さんとともに積極的なひとつ活動の展開をしていきたいと、このように思います。 次は、この水産問題の中でも外来船のことについて触れられました。外来船誘致につきましては、水揚げ増大の重要施策として従来から取り組んでいるところでございます。特に、近年はサケ・マス、イカ、サンマの外来船主に重点を置きまして誘致活動を展開しております。一方、輸入水産物の増大策として、関税法で定める保税倉庫、この置き場の認可を受けたところであります。さらに、活カニ、活ウニ等の受け入れのため活魚施設の整備に努めておりまして、今後ともこれら施策を進めてまいりたいと存じます。 次は、中小企業活性化計画の問題ですが、これにつきましては、当市としましては水産加工振興センターにおきまして、レトルト調理技術や真空凍結乾燥技術ということで活用いたしまして幾つかの商品が開発されております。中小企業事業団の委託を受けて行う支援技術開発事業では、イカフレークの企業化あるいは農産物複合調理食品の開発、魚卵酵素処理技術の確立などの成果を上げておるところでございます。また、特定分野進出等事業においては、窒素凍結技術を導入することによりまして、従来不可能でありましたかまぼこ製品の凍結保存が可能となり、計画的な生産体制が確立され、高品質かまぼこの製造販売への道が開かれたところでございます。 このように集積活性化支援事業は、本市加工業の高次化に大きく貢献するものでありますので、計画期間の平成9年度以降も引き続き延長されますように、他地域自治体と連携を取って関係機関へ積極的に要請してまいりたいと存じております。 次は、石炭政策でございます。 もちろん炭鉱の存続は、国の政策が基本であるということは私も何度も申し上げたところでございます。従って、石炭政策の継続が基本であり、そのため今日まで私ども陳情を行ってまいりましたが、国の壁はそういった我々の願いに素早くこたえる状況にはなっておらない。平成8年度国の政策を引き出すための具体的検討を進めますが、時期を見て議会、市民と一体となった運動が必要だと考えております。 また一方、太平洋炭砿が行っております炭鉱技術関連の国際協力というのは、国や国際協力事業団からも高く評価を受けているところでございます。今後一層期待が大きくなると思われます。炭鉱もその要請にこたえていくことが肝要であると考えております。また、こうした実績をもとにして、太平洋炭は国際的に、日本としても必要な炭鉱であると、こういう石炭技術炭鉱としての位置づけが強く認識され、その中核施設を設置するよう、あわせて要望してまいりたいと思っております。 また、釧路国際技術協力会議におきましては、釧路地域にある技術力を生かし、広範な技術協力を通じ、国際協力の推進を図るための調査研究を行う組織で、メンバーに太平洋炭からも参加をしていただいているところでございます。同炭鉱の今後の海外技術研修生の受け入れなど国際協力でぜひ役立てていただき、国際石炭技術協力炭鉱としての位置づけを高めていただくことを期待しておるところでございます。 次は、中核的事業の主体でございますが、基金造成期間中の管理運営につきましては、釧路市への期待が大きいため、市といたしましてもこれに対応していく考えでございます。実施事業につきましては、道と1市6町で原則的な事業を定め、個別事業は1市6町の話し合いの中で具体的に決めることになろうと思います。 次は、港湾整備についてのご質問でございます。 第9次港湾整備5カ年計画におきまして、組み入れるべき釧路港の要求内容は、現在漁業者と協議している港湾長期計画の了解が得られ、港湾計画改定がなされた段階で、調整項目の中で予算づけされるよう国にお願いをいたしているところでございます。 釧路港の港湾長期計画では、国が示している基本方針に基づき、西港区では第4、第5埠頭を配置、東港区では中央埠頭、北埠頭を中心に再開発すべく計画をしているところでございます。この中で多目的国際コンテナターミナル、臨海部防災拠点整備として耐震強化岸壁、既存施設の耐震性の強化、テクノスーパーライナーに対応する施設整備を含めた計画となっております。いずれにいたしましても、漁業者との話し合い、協議が済み、港湾計画改定がなされませんと、いつごろ、どこに、また具体的な施設の内容、規模などを示すことはできませんので、ご理解をいただきたいと思います。 また一方、漁業補償等によって影響を受ける4つの漁業協同組合との合同協議を昨年12月25日に第1回目を開催し、以来今日まで4回の合同協議を重ねてきたところでございます。また、各漁組ごとの協議も随時進めてきており、その結果、現在は補償額、漁業振興策等について具体的な話し合いが進められる段階にまで来ております。第9次港湾整備計画に組み入れられるように、私どもとしましては一日も早い協議成立に努力してまいりますが、何分相手のある協議であり、合意意識の設定は、今ここで、いつまでと言うのは困難なことだと考えております。 釧路港は、道東の拠点港湾として地域の発展拠点の重責を担っており、他港間との競争力という観点からも、港湾整備拡充は将来の盛衰にかかっていると認識いたしております。従いまして、関係漁業協同組合の理解と協力をいただくよう協議に全力を今挙げておるわけでございまして、一日も早い協議妥結に向けて努力をしてまいりたいと思っております。 前段答弁をいたしましたとおり、河口新道につきましても、港湾長期計画に位置されておりますが、計画改定後、9次計に組み入れることを関係機関と協議をしていきたいと思っております。 次は、ごみ処理計画についてでございます。 策定中でございます廃棄物循環型社会基盤施設整備事業計画の中間報告では、破砕ごみの対象品目として容器包装廃棄物を除くごみ、例えばプラスチック製の玩具あるいはバケツ、皮革類、ゴムなどの日用生活用品が挙げられています。現在のところ、ご指摘の容器包装廃棄物を除くプラスチック類の再利用につきましては、技術的にも実用化に至っておらず、また分別収集されても逆有償ということになりますので、当分は破砕をした後、埋め立てをしていく所存であります。 生ごみを堆肥化しマウンド工法に活用しようとしている試みは、ごみをどう処理するかという視点からではなく、地球資源としてどう役立たせるかということでございます。肥料として役立たせることになりますと、ご指摘のようにコストが当然埋め立てや焼却よりもかかりますが、緑の復元という視点でとらえておりますので、コストは覚悟しなければならないと思っております。しかし、幾らかかってもよいというわけにはまいりませんので、本年度の新規事業といたしまして生ごみ処理実験事業に取り組み、コスト上の問題、堆肥化状況等の課題の解決を図ってまいりたいと思っております。 平成6年10月、分別収集の開始時には、菓子折、贈答品の箱については、古紙類の中の雑紙として資源物の対象品目回収させていただいております。しかし、ご指摘のように十分に周知されていないようでありまして、なお一層の啓発に努めてまいりたいと存じております。 次は、春採湖についてのご質問でございますが、下水道整備や堰の設置、あるいは底の泥のしゅんせつなどの浄化対策により、徐々に水質改善の傾向が見られているところであります。現在は西暦2000年を目標に、清流ルネサンス21計画による水質浄化事業実施中であり、今後も水質の状況やヒブナなどの自然環境への影響を確認しつつ、積極的に事業を進めていきたいと思っております。 環境保全計画につきましては、清流ルネサンス21計画との整合性を図りながら、湖の状況変化に対応した内容となるよう、道や関係機関との協議をいたしまして見直しに取り組みたいと考えております。 また、緑のマスタープランの点でございますが、これまで緑のマスタープランをもとに公園や緑地の整備を積極的に推し進めてきたところでございます。現在の緑のマスタープランは、公共公益施設の緑化が中心でありましたので、今後は民有地の緑化やその保全、創出を踏まえた計画へ見直していくことにいたしておるわけでございます。 次は、イベントの点でございますが、城山の祭りのことも例示してのお話でございました。 今後大規模な、その中で擁壁にアート、美術画ですか、そういうものを設置することによって、まちの美化を促進すると、こういうことだと思うのでございます。大変私はこれはいいアイデアであり、ぜひ許されれば市内のそういう場所にとっては、味気のないコンクリートよりははるかにすぐれていると考えておりますので、ぜひやっていきたいと考えております。しかしながら、それは市のみでできるものでもございませんし、また予算の面、技術の面、景観上の面等いろいろございますので、個々のケースに応じて十分今後検討していきたいと思っております。 次は、福祉行政でございますが、これもご答弁申し上げましたとおり、ゴールドプランにつきましては、おかげさまで当市といたしましては今日までは順調に進んでいるところでございます。つい先日も、鉄北のデイサービスセンター、介護支援センターがオープンしたところでございます。そこで、高齢化対策としましてはホームヘルパーを22名増員いたしまして、要介護老人や障害者の在宅生活の支援体制を強化したところでございます。施設の面では、この6月には老人保健施設がオープンする予定でございます。ここにまた一つ介護支援センター事業を委託し、医療・保健・福祉が一体となった事業展開を図りたいと思っております。 特養につきましては、北海道の整備率、釧路圏域の整備状況からなかなか難しさがございます。道のガードが非常に厳しいと言われておりますけれども、ぜひ私どもとしましては、平成9年度採択いただけるように努力をしてまいりたいと思っております。 次は、ホームヘルパー等についてのご質問いただきましたが、ご案内のとおり2月にヘルパーを募集しましたところ、100名以上の応募があったところでございます。いずれもボランティア意識が高く、介護に関心を持つ家庭の主婦の方で、福祉サービスを担う人材として大変私どもは心強く思っているところでございます。 保健婦につきましては、絶対数が少ないということで、確保に苦労しているところでございますが、今後とも保健婦養成機関への協力を求めていきたいと思っております。 デイサービス支援センターは、4地域に整備されたところでありますが、さらにこれからは老健施設の建設も促進されることでございますので、今後は行政によるものと民間の活力機能を生かした施設整備をあわせて進められていくものと考えられます。 さて、ボランティアの点でございますが、地区社協がボランティアとして給食の宅配を通じて声かけ・励まし活動の輪が広がるということは、住民参加の福祉促進と在宅福祉サービスの充実に広がるものと思われるわけでありますが、まだ当市の地区社協はそこまで十分こなすだけの能力を備えておらないと、こう思います。できるだけこういった能力も備えていけるように、この地区社協を育成していく必要があろうかと思うのであります。 他市の例を見ますと、給食専門業者、給食センター等での実施がありますが、世帯のニーズや食品管理等の課題も多くあると報告されております。従って、ご提案のデイセンターの機能を活用しての宅配事業について一つの手法と考えておりますが、地区社協への育成指導を進める中で、今後の課題として取り組んでまいりたいと思っております。 また一方、ボランティア活動は、これは各般に広がってあるものでございます。特に福祉とか災害とかで最近はよく言われているわけでありますが、そのほかにいろんなボランティア活動がございます。これはやはりボランティアの皆さんの自主的な意欲、積極的な、自主的な参加意欲、それから自主的に運営されていくといいましょうか、それが必要なことでございまして、どちらかから他律的に言われるものは私はボランティアと言わないと思います。これはもう訳すと、必ず自律的という意味ですので、自主的に参加するボランティア活動、こういったものを市としてはできるだけ掌握しながらいろんなイベント、コンベンション、あるいは災害、福祉、こういったことのパートによってはその出動をお願いすると、こういうことになろうかと思います。 現在では、ご案内のとおり大体28団体、約1,000人の方々が釧路市ボランティア連絡協議会に登録されておるようでございます。この他、児童の健全育成、地域スポーツの分野、国際交流の分野の幅広いボランティア活動が展開されております。この10日には、アマチュア無線災害通信ネットワーク釧路の、いわゆるボランティアの組織化も予定されておるわけであります。 一方、社会福祉協議会においてはボランティアセンターを設置し、福祉分野のみならずボランティア活動に関するいろいろな相談、紹介、情報の提供などを行っておるところでございます。いずれにいたしましても、ボランティア活動はまちづくりを進める上でも大切なものでございまして、まずはそれぞれのボランティア団体の自主的な活動に期待し、それを市としてはできるだけ支援強化を図っていくことが先決だと思っております。 次は、景雲中学の耐震構造についてはいかがかということでございます。 この学校の改築に当たりましては、建築基準法の中にある新耐震基準により地震に強い学校といたしたいと、このように思っておりますので、ぜひひとつご理解をいただきたいと思っております。 また、総合体育館等につきましては、現在道では新しい総合計画の策定作業を行っておりまして、その実現を図るためには、まずは行政計画にその位置づけをされることが必要でございます。そのため、地元道議会議員の方々のご協力をいただきながら鋭意取り組んでおりまして、今後も釧路地方総合開発期成会等関係機関の皆さんとともに、いろんな機会を通じ実現に向け全力で努力をしてまいりたいと思っております。 次は、イベントの点でございますが、現在の特に大きな港祭りでございますが、この組織は港湾漁業関係者を初め、連町、企業、学校、商店街、芸能団体、サークル等が参画した、まさに官民一体となった組織であることはご承知のとおりだと思います。市民参加型の祭りを目指し、事業終了後に参加者へのアンケート調査や参加者を含めた従事者の反省会を行い、祭り自体の前進性を求めた活動を行ってきているところであります。当然ご提案のような行事内容の見直しや時間帯の問題等が提起され、目下祭り参加団体の実務担当者と事務局が一体となり意見交換を重ねているところでございます。現行の体制は機能しておるわけでございますので、新たな組織づくりを考えておりませんが、市民が気軽に参加し、楽しむことができる祭りづくりを目指しまして、なお一層努力してまいりたいと思っております。 以上でございます。 ○議長(工藤清雄君) 教育長。 ◎教育長(角田憲治君) (登壇)私から温水プールについてのご質問にお答えしたいと思います。 温水プールにつきましては、橋南東部地区に必要なことは十分認識しているわけでございますが、具体的には総合計画の中に位置づけされておりますので、もう少し時間をかしていただきたいと思います。 それから、土の体育館についてのご質問ございましたが、鳥取ドーム建設の際に何とか土の体育館をということでいろいろ検討した経過もございますが、極めて土の管理というのは、この寒冷地上難しく、結果的に目砂入りの人工芝になったという経過もございます。できるだけ安くできる体育館というものはふだんから研究していかなければならないと思っております。 ○議長(工藤清雄君) 14番村田議員。 ◆14番(村田純一君) (登壇)重要と思いますので、2つの項目について再質問させていただきます。 市長はさきの代表質問で、釧路市は25万人の人口が理想と述べられておりました。全く同感でありますが、そのためには基本的に欠かせないのが、産業の振興、中小企業の育成かと存じます。一例を挙げますと、道東における平成6年度の建設事業売上高ランキングベスト10に釧根企業の姿はなく、12位がやっとという実態であります。また、建設省は1998年までに入札審査で実績優先を見直し、技術力を重視する評価方向に変更し、企業が提案した技術力を考慮して決める技術提案総合評価方式も入札制度に導入することを決め、特色ある中小企業会社が成長できる環境整備に役立てるとの方針であります。このことからも、技術センターの設置と行政がリードする運営が本当に急務だと考えておりますので、建設のめどについてお伺いしたいと存じます。 もう一点は、港湾整備に関して、これも産業の育成と非常に関係がありますので、お聞きしたいのですが、現在釧路港の飼料取扱量は年間130万トンにも達しており、全国でも有数な飼料基地として機能しておりますことはご承知のとおりであります。一方、十勝港ではパナマックスタイプの大型船が入港可能なマイナス13メートル岸壁の整備が鋭意進められており、平成12年完成を目指しております。この完成にあわせました飼料工場移転及び再編が検討されており、その結果、釧路港の飼料取扱量は半減することも予測され、そうなりますと、釧路地域経済に多大な影響を及ぼすことは明らかであります。 以上のことを踏まえてお聞きしますが、当地域の危機的な状況をどう認識されておられるのか、また大型岸壁の早期整備、係留施設の早期拡充を具体的にどのように進めていかれるのか、市長の明快なご答弁をいただきたいとお願いいたします。 以上で終わらせていただきます。 ○議長(工藤清雄君) 理事者の答弁を求めます。 市長。 ◎市長(鰐淵俊之君) (登壇)再度のご質問にお答えをいたします。 まず第1点、釧路は、これから産業振興あるいは中小企業の振興をなくして釧路のまちの発展はないぞと、こういうご指摘につきましては全く同感でございます。従って、それが即建設業と技術センターと、こういうものは直結するものではないということも、村田議員ご案内だと思うわけであります。これは恐らく機械工業とかあるいは組立工業とか、こういったものとの関連が強いかと思います。ただ、全く関係なしということでもないと思うんです。プレスの関係とか構造の問題とかになりますと、これは一部建設の適用もあろうかと思います。 そこで、私どもはランク別からいって、どうしても釧根の企業が非常に弱い、これはもう非常に私たちの悩みでございます。これはやはり実際みずからこの釧路、根室で企業されている方が、やっぱり積極的にみずからの技術力を高めて、そしてやっぱりどんどんどんどん国や道の仕事も開発していくと。これはご案内のとおり、上湧別という町、町にあるある組なんというのはもう全道ベスト10に入っているんですよ。もう至るところの、もう全道の工事に全部参画しています。町にある建設会社でさえ、そういうぐあいに頑張っているんですから、いわんや大都市は言わずとも中都市のある、釧路のある業者の皆さんが大いに頑張っていただいて、積極的にひとつ北海道で商売を展開していただくように私どもは期待をいたしておりますし、また市としてできることがあれば、そういったこともひとつ支援をしたいなと思っております。 それから、次でございますが、飼料基地の点につきましてはご案内のとおり、これは農協組織というのは十勝の農協というのは単協が物すごい力あるんです。一つの単協が北海道を揺るがすような力を持っておる。そういう単協が十勝には幾つもございます。そして、釧路、根室というのは、残念ながら農産物の取扱量、販売量の取扱い、購買の取扱いを含めても、十勝から比べたらこれはもう大変な差がございます。従って、十勝の方はどうも釧路からえさを持ってきてやるのは何か損するぞと、やっぱり我々のところでやろうじゃないかという、やっぱりモンロー主義というのがあると思うんです、十勝には。従って、広尾の港でもって揚げればいいと、これはマイナス13メーターという。パナマックスというのはマイナス14メーターですから、私はこういう十勝がやったからどうだというんじゃなくて、釧路の港は、もう北海道で私は苫小牧と釧路は二分する二眼レフの港になり得ると、こういう確信と自信を持っております。 従って、早く漁業者の皆さんにご理解をいただいてパナマックスマイナス14メーターをうちで早急にやっていけば、これはもうおのずと単価が違います。マイナス14とマイナス13であれば、入る船のトン数が違いますから、そうすると自然と単価が違えば、後はもう価格の競争です。やっぱり安いところから持ってくるというのはこれは経済の原則ですから、そういうような港になるように私どもは努力をしてまいりたい、このように思っております。 ○議長(工藤清雄君) 次に、公明議員団代表の発言を許します。 16番上口智也議員。 ◆16番(上口智也君) (登壇・拍手)私は、公明議員団を代表いたしまして、市政方針、そして教育行政方針並びに平成8年度の予算案につきまして、意見を交えて質問してまいりたいと思います。市長並びに教育長の誠意あるご答弁を期待するものであります。 1996年の新しい年があけまして、はや2カ月が過ぎました。しかし、日本を取り巻く状況はどこを見ても八方ふさがりで、うつむきかげんの時代とか、あるいは衰退の予感、あるいは日本沈没といった悲観論ばかりが目立つ時代状況であります。 ある識者が、昨年、滞在先のアメリカから東京新聞に寄せた寄稿の中でこのように申しております。「外から見た日本は、旧体制に足を取られ、波間に沈まんとするようなイメージを与える。そこには先見性に裏打ちされた政治的、社会的意思や意欲とでも言うべきものが全く感じられない」と指摘しておりましたが、国民の多くも同様な実感を肌身に感じていることだろうと思います。 今、日本は冷戦と55年体制の終えんと、そして国内のバブル崩壊に遭い、まさに変革期の渦中にあります。それだけに新体制への移行を目指し、政治の賢明なリーダーシップの発揮が何よりも重要でございます。ところが、日本のかじ取り役でございます橋本政権は、国家と国民の運命をまるで荒海の中にほうり出して、なすすべもなく漂流に任せているに等しいのであります。当面の長引く不況、住専問題に象徴される膨大な不良債権にむしばまれる金融システム、超氷河期と言われます新卒者の就職難など、避けては通れない緊急の経済問題などに対し、いまだ有効な対策はとられておりません。国民の信任を受けていない現政権は速やかに退陣をし、一日も早く総選挙を行い、国民に信を問うべきであります。 そこで、まず最初に市長にお伺いいたしますが、市長は現橋本政権をどう評価なさっておられるのか、冒頭お聞きするものであります。 一方、釧路市は長引く不況のために、昨年1年間における負債1,000万円以上の到産件数が62件を数え、一昨年の32件を倍近く上回っております。また、失業者数においても、12月末現在3,896人と、対前年比7.6パーセントと増えております。さらに、超氷河期と言われる新卒者の就職状況は、地元希望者にとっては一段と厳しくなり、1月末現在の女子の決定率は5割を切っているような状況でございます。また、商業界に目を向けますと、小売業の年間販売額が3年前より約100億円減少し、隣の帯広市に抜かれてしまいました。生協の再建問題が市内の景気に暗い陰を落としております。また、水産業も北転船、そして沖底船の不振により、今年に入ってからも水揚げが伸びておりません。暗い材料ばかり並べましたが、将来につながる明るい材料もないわけではありません。しかし、時間の関係上ここでは申し上げません。 さて、このような釧路の地域経済を背景として今回の平成8年度予算が編成されたわけでございます。釧路市の総合計画「快適都市くしろプラン輝き21」が策定されてから丸5年が経過いたしました。平成8年度は、その計画の折り返しの初年度に当たるわけで、その意味から申しましても、今までの事業計画が5年を経過してどの程度の進捗を見てきたのか。あるいは、実現した施策が本当の意味において市民の福祉向上につながり、かつ市長が常々申しております豊かさ、安らぎ、潤いのあるまちづくりに着実に近づいていっているのか。この時点において、やはり慎重にこの5年間を総括してみる必要があると思うのであります。そこで、市長はこの5年間をどう総括なさっているのか、初めにお伺いをいたします。 それから、市長は市政方針の冒頭の中で、「市民意識は変化を見せており、まちづくりの方向も転換が求められております」と述べられております。そして、新しい時代を切り開く個性的でたくましいまちづくりと、心と暮らしにゆとりと豊かさが実感できる質の高いまちづくりを掲げられましたが、市長が言われているこの市民意識の変化というのと対応して以前とどこが違うのか、どの点が市民意識の変化に応じて転換されたのかを具体的にお考えを聞くものでございます。 次に、まちづくりの根幹をなします釧路市の財政についてお尋ねをいたします。 財政問題につきましては、昨日来、各会派の質問と重複をいたしますので、財政構造あるいは計数的な点につきましては省略をさせていただきます。 財政難の原因は、バブル景気崩壊後もとまらなかった予算の膨張にあると財政部は分析をしております。景気低迷、税収不足の中、何ゆえに予算だけが膨張していったのか。さまざまな理由が考えられますが、私は総合計画が事業内容に対する財政的裏づけを伴っていなかったのではないか。あるいは不十分な長期マクロモデルによる算出された推計値しか裏づけとして持っていなかったため、必ずしも各年度の予算編成における判断材料とはならなかったのではないかと思うのであります。事実、平成2年に出されました経済関連指標の数値は、試算とはいえ、平成6年度時点で比較をしてみますと、商業販売額、工業出荷額、市内総生産、どれをとってみても予定の数値を大きく下回っているのであります。今後の低成長経済のもとにおいて、財源の確保が一段と厳しくなると見込まれる中で、計画的な財政運営の必要性がますます高まってくることは火を見るより明らかなことであります。ところが、釧路市には総合計画と予算とを緊密に結びつける中・長期の財政計画がありません。今までは3年ごとのローリングで出される実施計画をもって、それを財政計画とするような手法がとられていたようでありますが、このような手法が果たして現在の釧路市にとって最善の財政計画と言えるのでありましょうか。私は、総合計画が折り返しに来たこの時点において、つまりフレーム推計の格差がこれ以上拡大をしないうちに、しっかりとした中・長期的の財政計画を立てるべきであると思いますが、市長の見解をお伺いするものであります。 次に、釧路市の産業についてであります。 まず初めに、石炭対策でございますが、90年代を国内石炭鉱業の構造調整の最終段階と位置づけ、平成4年度から実施されました新しい石炭政策は、今年でちょうど折り返しの年を迎えます。来年からは石炭勘定の原資である原油関税が撤廃となり、釧路市の基幹産業である石炭も本当に厳しい正念場の時期に入ってきた感じがいたします。 まず初めに、平成7年度の生産見通しと、そして平成8年度の生産計画についてお尋ねをするものであります。新しい石炭政策のもと、地元太平洋炭砿は11にも及ぶ新分野開拓事業初め徹底した採炭効率化を図り、生き残りをかけた闘いをしております。一方、ジャテックなどを通じて過去3年間に、ロシア、中国、東南アジアなど21カ国から指導的立場にある150人の研修生を受け入れる一方、技術者など40人を海外の炭鉱の調査や技術指導に派遣しており、石炭鉱業を通じた国際交流にも大いに貢献をしているわけであります。 地元の経済を支え、かつ需要の増大する石炭に技術分野で大きく貢献している太平洋炭砿の存在は、経済合理性の論理では決して推しはかれないものがあります。市長もこの1年間、地元関係者の皆さんとともに石炭需要の確保、そして国際石炭技術研修センターとしての位置づけを目指して国に対して陳情してこられたと思いますが、率直なところ、どのような感触を得てこられたのかをお答えいただきたいと思います。 次に、市長はよく、石炭対策に対する市民運動は時期が大事だとよく言われておりますが、この時期とは一体いつを指して言っているのかをお示しいただきたいと思います。 次に、平成8年度に設立が計画されております釧路産炭地域中核的事業主体についてお尋ねをいたします。 国、道、そして釧路地域の1市6町が50億円の基金を積み、その果実でもって広域的な地域振興対策の事業を展開していくというもので、市も今年9,000万円の出資を予算化しております。地域振興対策として年間4,000~5,000万円の事業が展開できるわけですから、事業の内容次第では産炭地域活性に大いに役立つ制度であると期待もしております。しかし、私どもは率直に申しまして、この制度に対し一抹の不安がないわけではありません。今の新しい石炭政策は最後の石炭政策とも言われております。そういう中で、国が30億円、道が15億円基金として出資する。なかなかいい話でありますが、時期が時期だけに勘ぐりが出てくるのもいたし方ありません。表現が不適切かもしれませんが、私は一種の手切れ金的な要素があるのではないか。つまりこの基金は、裏を返せば閉山が前提にあるのではないかとついつい考えてしまうのであります。市長はこの中核的事業主体の制度をどう認識なさっておられるのか、お聞かせをいただきたいと思います。 次は、この中核的事業主体の事業内容と、それがもたらす効果についてであります。釧路市も3年間にわたり1億9,000万円弱を出資することになっております。市民としては最大の効果が生まれるような事業展開を期待しておりますが、一体どのような内容になるのか、そしてどんな効果が期待できるのかをお示しいただきたいと思うのであります。 次に、水産問題でありますが、北転船を初め沖底船の不振から、今年に入っても水揚げ量が昨年同期対比で4割減と、釧路の水揚げは厳しい状況が続いております。今後は種苗放流、増殖事業などの振興による資源の増大とともに、バイオテクノロジーの活用による養殖技術の活用など、積極的な資源保護の対策を講じる必要があると思うのであります。 さて、水産問題の1点目は、水産加工品の販路拡大についてでありますが、市は現在釧路市水産加工工業協同組合が釧路駅に開設しております常設店に運営補助を行っております。今後、加工品の振興を図る上からも、これら販路拡大についてはより積極的な施策の展開が必要であります。今年7月には、空港ターミナルビルがオープンいたしますが、そこを利用しての商品のPRや販路拡大はどのように考えておられるのでしょうか。また、それ以外の戦略があればお示しをいただきたいと思います。 次に、特定中小企業集積活性化支援事業が平成5年から平成9年までの5カ年の事業となっておりますが、釧路市の水産加工業をより発展、安定化させるためには、この支援事業をさらに継続していかなければなりません。平成9年以降の継続に向けての取り組みと、その現在における感触についてお聞かせをいただきたいと思います。 次に、マリンパーク整備計画の進捗状況と今後のスケジュールについても明らかにしていただきたいと思います。 次に、地場工業の振興についてであります。 平成8年度の予算案には、(仮称)工業技術センター構想調査研究費として100万円が計上されております。地場工業の振興、中でも技術開発に対する支援については、議会においても長年議論されてきた問題であり、ようやく一歩踏み出されたことは歓迎するものであります。釧路市の工業統計調査によりますと、平成5年度における事業所数、従業員数、出荷額、どれをとっても前年を下回っており、特に出荷額においては360億円の減と大きく下回っているわけであります。このことは出荷額において昭和63年当時に釧路は戻ったこととなり、釧路市の工業の振興に大きな影を落としております。本市の工業は基幹産業の発展とともにあり、そこに依存してきた度合いが強かったと言えます。しかし、基幹産業が不振を続ける中、本市の工業は独自の技術開発、商品の販路拡大など大きな分岐点に差しかかっております。市長はこの現状をどう認識されておられるのか、まず第1点目にお聞きいたします。 次に、今年から工業技術センターに対する調査研究が始まりますが、市長は何年ごろをめどに着工したいとお考えなのか、その決意を伺いたいと思います。また、建設促進期成会の陳情としては、事業主体を公立でお願いしたいとありますが、国あるいは道という可能性はないものかどうか、お伺いするものであります。 次に、駅西再開発事業についてであります。 昨年、新仮設店舗を建設し、5年間という期限つきで再スタートしたとも言える駅西再開発事業でありますが、この残された5年間でまず何をしなければならないか。それは事業計画というものを早急に練り上げることであると思います。5年間というタイムリミットがあるわけでありますから、市長は遅くともいつまでにこの事業計画を、準備組合として上げなければならないのか、市長はどう考えているのか、市長の見解を聞くものであります。 続きまして、観光についてであります。 釧路市の観光を滞在型、そして体験型に体質改善するために、湿原のワイズユースを目的とした環境教育をメニューにして修学旅行等の誘致に積極的に取り組まれていることは、的を射た対策として大変評価するものであります。しかし、滞在・体験型に広がりを持たせるためには、一般観光客をも巻き込んだメニューづくりが絶対に必要であります。先日、釧路ウェットランドセンター内部で湿原を保全しながらレジャーや観光に活用するというモデルツアーが企画されているとの報道がありましたが、いよいよ釧路湿原を舞台とした環境教育のソフトづくりが始まったとの感を深めました。さて、市の観光課としては、滞在・体験型の観光を目指して、修学旅行誘致以外にどのようなソフトづくりを考えておられるのか、明らかにしていただきたいと思います。 次に、多くの市民が着工を待ち望んでおります環境体験館についてお伺いをいたします。 市長の任期中にできないことははっきりといたしましたが、基本的な構想はまとめたいとの意欲を市長は示されております。この基本的な構想はまとめたいというのは、通常言います実施計画前の基本構想と受けとめてよろしいのでしょうか。もしそうであるならば、平成8年度中に事業主体あるいは事業手法などを決めなければならないと思いますが、今後のスケジュールも含めまして、その点を明らかにしていただきたいと思います。 次に、私も全国的に有名な水族館を何カ所か視察してまいりましたが、規模の大小は別といたしましても、それぞれほかには負けない独自の魅力メニューを持っておりました。今道内にも個性的な水族館が増えている中で、いわば後発組とも言える釧路としては一体どのようなイメージの水族館、水族園を描いておられるのか、お答えを願いたいと思います。 環境体験館についての最後の質問は、今の質問とも関連いたしますが、シビックコア地区整備制度の導入により建設が計画されております(仮称)子ども遊学館との関係についてであります。非常に近い場所に体験型の教養文化施設が2つできることになりますが、両者の差別化をどのようにしていくのか、その基本的考えをお聞かせいただきたいと思います。 次は、立体駐車場についての質問であります。 私は、釧路の冬の寒さ、そして凍結した歩道のこと、さらには市民、観光客へのサービスを考えたとき、大変予算はかかるかもしれないが、将来立体駐車場とMOO、そして交流センターを結ぶスカイウエーが必要と思っております。今後、資金的、技術的に可能なのかどうか、検討してみてはいかがでしょうか。 次は、立体駐車場の料金についてでありますが、料金設定に当たっての基本的考えを伺います。さらに、芸術館利用者に対する駐車料金ですが、私は例えば1時間無料なりの配慮があってしかるべきと考えております。今後道との検討が必要と思いますが、その用意があるのかどうかをお伺いするものであります。 次は、湿原展望台における売店の問題でございます。 湿原展望台周辺に売店を設置してはどうかと、この件は我が会派が再三申し入れをしている問題でありますが、一向に進んでおりません。市は今まで本当に真剣になって環境庁に陳情してきたのでしょうか。まず、市長のこの売店設置に対する認識についてお聞きいたします。 次に、もしどうしても外に設置が困難であれば、湿原展望台の1階の部分を改造して売店コーナーを拡充するというのはいかがでしょうか。年間70万人以上もの観光客に湿原を見ていただいて、後はすぐ移動してもらう、これでは観光客に対して大変不親切であります。 観光の最後の問題は、絵灯篭のことについてであります。 今年、釧路の盆踊りのときにまいります湯沢市の絵灯篭でありますが、以前湯沢市を訪問したときに、この絵灯篭というものを初めて拝見させていただきました。そして、その優雅さに驚いたわけでありますが、と同時に、この絵灯篭が釧路のイベントに参加できればこんなにすばらしいことはないなと、そのとき思った次第であります。そして市民も大変喜ぶであろうと、このように感じたわけでありますが、さて聞くところによりますと、この湯沢市の絵灯篭は今年限りと、釧路に来るのは今年1回であると、このように言われております。私はこの絵灯篭の技術を釧路市でも伝承していって、そして毎年釧路のイベントを飾るようなものにしていってはどうかと、そのように考えておりますが、市長のお考えを聞くものであります。 続きまして、MOOの経営問題についてお尋ねをいたします。 自助努力、民間協力、そして行政支援の3本柱でスタートした経営改善計画が今年で3年目を迎えようとしております。ここ2年間がどういう実績であったかを見てみますと、平成6年度は収支見込み1億6,400万円の黒字に対し1億1,500万円で、計画より4,900万円ショートしております。また、平成7年度は決算前でありますが、収支見込み2億700万円の黒字に対しておおよそ1億7,000万円で、約3,700万円のショートということになるようであります。2年間で合計8,600万円、収支見込みよりマイナスの事態が生じてきております。この結果、累積損失額は約12億5,500万円となるようであります。 今から2年前、議会でも支援策の是非をめぐり数多くの議論があったわけでありますが、MOOがオープン以来、釧路のシンボルゾーンとして釧路のイメージを大きく高めてきたその存在、そしてFW第2次計画以降も釧路の顔としての存在は変わらないだろう。その波及効果にも期待したい。また、MOOとして自助努力も今後最大限する。そのようなことを受けまして、行政としても最後の支援策として打ち立てたわけでございます。そして、私たちもその5億3,800万円の改善効果にも期待をして賛成をしたわけであります。しかし、2年で8,600万円の狂いは余りにも大き過ぎる。まず第1に、この原因について明らかにしていただきたいと思います。 経営改善計画以降、MOOの自助努力を全く認めないわけではありません。さまざまな事業を展開し、イベントも組み、不況の中、悪戦苦闘している話は伺っております。恐らくどこの商店においても前年度実績を維持することは大変難しい状況であろうと思います。そんな経済予測のもと、平成6年から平成8年までの3年間は売り上げ伸び率ゼロで見込みを立てたと思われます。しかし、収支計画を見てみますと、翌平成9年は芸術館効果を期待して2パーセント、さらに翌平成10年は3パーセントとそれぞれの伸び率を予測されております。ところが、芸術館がオープンするのは平成10年でありますし、FW第2次計画が思うに進まない現状からして、これらの数字は大変厳しいものになってきていると思います。 市長は、平成8年以降売り上げをどう見ておられるのか、そして目標を達成するために具体的にどんな戦略を考えておられるのかを明らかにしていただきたいと思います。 次に、平成8年度においては、フィットネスセンターと医師会健診センターの拡充が行われることになっておりますが、これに伴う賃貸料の増収がどの程度見込めるのか、その金額についても明らかにしていただきたいと思います。 次は、道路・交通問題についての質問であります。4点ございます。 1点目は、釧路新道の完成の時期と、それに続く釧路外環状通の工事着工のめどについてであります。 2点目は、武佐桂恋通についてですが、道道への昇格は大体いつごろになるのか、そして工事着工はいつごろになると予想されておられるのか。 3点目は、旭橋通と緑ケ岡若草通についてであります。3月中に旭橋が全面供用開始となりますと、今以上に交通量の増加が考えられます。これらはほとんどが旭橋通と緑ケ岡若草通を通って入ってくる車であります。旭橋通は、ご案内のように湖陵高校から太平洋病院までは歩道も満足にとれないような狭い道でありますし、緑ケ岡若草通に至っては緑ケ岡4丁目から貝塚通までの道が切れているような状態であります。今後の交通量の増加を考えた場合、早急な整備が必要と思われるのであります。鰐淵市長もこの件につきましては十分認識されていると思いますので、整備着工のめどについてはぜひ前向きな答弁を期待するものであります。 4点目は、鳥取西通にかかる橋梁について質問をいたします。雄鉄線の整備に伴い昭和地域と鳥取地域を往来する交通量が増えてきております。現在ははなしのぶ橋と昭和橋の2つの橋梁でこれらの交通量を支えておりますが、第3の橋として鳥取西通にかかる橋の問題があります。川で分断されている北園地域の不便さを解消するためにも、また将来昭和橋のかけかえを考慮に入れた場合にも、この橋の早急な着工が望まれております。そのめどについてお示しをいただきたいと思います。 次は、ロードヒーティングについてお尋ねいたします。 計画路線6路線を残して平成9年よりは見直しを図っていくということですが、市民要望も含めまして、市内でロードヒーティングなどの冬期路面対策が必要な箇所はあと何カ所と考えておられるのでしょうか。平成6年度におけるロードヒーティングの年間ランニングコストは3,770万円であります。その後も設置箇所が増えておりますので、平成8年度では恐らく4,000万円を超えるものと予想されております。この年々増加するランニングコストを抑制するための工夫なり、新しい冬期路面対策が求められておりますが、現状についてお聞かせいただきたいと思います。 次に、市営住宅についてお尋ねをいたします。 現在、市営住宅の建設は、新設の分として昭和団地で、改良住宅として春採望洋地区で進められているのはご案内のとおりであります。まず初めに、それぞれの事業の最終年次を示していただきたいと思います。 次に、管理戸数の問題でありますが、平成8年度で釧路市は5,933戸になるようであります。全道の平均値が世帯数の約6パーセントでありますから、釧路市の場合は平均より約1,000戸も多いという計算になります。人口の流出が進む中、そして現在でも1割近くが空き家という状況からして、釧路市の管理戸数は将来どの程度が適正とお考えなのか、伺うものであります。 次に、空き家対策についてでありますが、現在584戸で、約1割が空き家となっております。そのうち、白樺が293戸と大きく、半分近くを占めております。白樺団地に空き家が集中しているのは、ご案内のように老朽化が進み、市民の住宅ニーズにこたえられなくなったのが主たる原因でありますが、美原団地や武佐団地のように、白樺よりは比較的新しくて交通の便のよい団地でも、集中的にあいている棟があります。このまま放置することは、住宅行政にとって極めて非効率的なことであり、老朽化も早く進んでしまいます。それらの団地で改善すべきところがあるのなら、住戸改善補助制度を活用するなり早急な対応すべきと思いますが、いかがでありましょうか。 次に、白樺A団地跡地の問題ですが、その利用については現在企画サイドで検討しておりますが、公共公益施設以外の跡地については我が会派が以前より強く要望しておりますように宅地化して、若い人たちでも購入できるような比較的安価な価格で民間に分譲すべきと思いますが、市長の前向きな答弁を求めるものであります。 次に、白樺BC団地の建て替えについてであります。建て替え年数を経過した老朽狭小住宅が924戸ございます。そのうち、ふろなしが900戸、空き家が約300戸というように、白樺のイメージを大きく損なう原因にもなっている住宅であります。早急な建て替えが必要と以前から指摘をされております。しかし、釧路市の人口動向や今後の市営住宅適正戸数を考慮に入れた場合、白樺BC団地の建て替えの戸数は大体どの程度となるのか。そして、建て替えの着手の時期はいつごろになるのかをお答えいただきたいと思います。 次に、このBC団地の建て替えに際しても、余剰地が出ることは住環境整備方針で述べられております。私はこの余剰地についても、先ほど申し上げましたとおり宅地化をして民間に分譲すべきと考えておりますが、市長の見解を伺うものであります。 次は、大規模未利用地の計画についてお伺いをいたします。 私は、緑ケ岡公共用地と西港臨海工業関連用地の2つに絞ってお尋ねをいたします。 緑ケ岡公共用地は、現在土地開発公社の所有ですが、平成元年に湖陵高校の移転地として土地の約40パーセントを売却しても、なお平成7年3月期決算で金利を含めて約27億600万円ほどの価格となっております。また、西港臨海工業関連用地は振興公社の所有でありますが、同じく平成7年6月期決算で金利分を含め約55億4,000万円ほどの価格となっております。市はこれらの未利用地に対して利子補給は行っておりませんので、このままの状態ですと、年々金利分が加算され、それが売却価格にはね返ってくるのは火を見るより明らかなことであります。 西港の用地は、もう当初価格の2.4倍にもなってしまいました。財源がないからといって、あと10年も20年もこのままの状態にしておくのでしょうか。市長は今後早い段階において、これらの大規模未利用地の土地の利用計画を示すべきと思いますが、見解をお伺いするものであります。 次の質問は教育であります。 まず初めに、いじめ問題についてお伺いをいたします。 いじめ問題が大きな社会問題となっていることはご案内のとおりであります。いじめが原因でたった一つしかない命、その命をまだ10年とか15年しか生きていない時点でみずから断ち切ってしまう子供が次々と出てきております。私も同世代の子供を持つ親として、この問題が報道されるたびに重大な関心を持って見ております。と同時に、このただごとではない現実を前にして、なぜ私たち日本の大人たちは有効な手が打てないのか、一種のいら立ちにも似た気持ちで見ております。 釧路市委員会では、昨年いじめに関するアンケート調査を行い、その実態に基づいていじめ・非行防止対策を打ち出しましたが、いじめをなくすることは一朝一夕にできることではありません。従って、学校、家庭、地域、そして子供を含めたすべての人々が全市的に、かつ粘り強く防止対策を展開することが、まず重要と考えております。 さて、いじめをもたらしている社会的背景や原因については、事あるたびによく論じられております。総理府が昨年9月に発表しました青少年非行の問題に関する世論調査では、いじめを最も深刻な問題と考えている人が最多だったのですが、その最大の原因は、家庭にあり、家庭でのしつけ、親の教育の充実が最も大切と考えている人がアンケートの中では一番多かったようであります。同時に、不思議にも「自分の子供のしつけには自信あり」と答えた親が、実は8割もいたそうであります。となると、今頻発するいじめに対しては、うちの子は関係ない、家庭のしつけのなってない子がやっているんだということになってくるわけで、いじめはごく一部分の問題となってしまいます。これでは現在の問題の解決にはほど遠いものになってしまうわけであります。教育長は、いじめの最大の原因は何だと思われますか。また、今申し上げた総理府の調査結果をどう思われましたか、見解を伺うものであります。 さて、いじめ解消の具体的対策についてでありますが、いじめ・自殺問題を考えるときに、いじめそのものに目を向けるばかりでなく、いじめの結果、登校拒否をしている生徒もいるわけでありますから、いじめと同時に登校拒否にも目を向ける必要があると思います。釧路市は不登校の生徒のために、ふれあい教室、さわやか教室、青空教室などを設けまして指導相談を行っていると聞いております。現在31名ということですが、今までにもその教室を通しまして高校にも通えるようになり、今では生き生きとした日々を送っている事例があることを伺いました。そして大変さわやかな気持ちにもなったわけであります。私はこのような生きた実体験こそ大切にし、教育の現場で生かす工夫をすべきと考えます。 一例ですが、いじめ・登校拒否に遭っている子供たちがいわく、「いじめがあっても、今幸せだからこそ言いたい。絶対死なないでほしい。いろいろ道はあるんだよ」と、こういう気持ちを伝えたいために、みずから書き、みずから出版した本もあるようで、こんなすばらしいこともできるわけでございます。 いじめ・非行防止対策を具体的に実践する中で、このように実際いじめと闘い、それを乗り越えて今の充実した生活をかち得た身近な実体験をメニューの中に積極的に取り入れる工夫をすべきと考えますが、教育長の見解を伺うものであります。 次に、教育の2点目は、釧路芸術館についてであります。 道立釧路芸術館が今年8月ごろからいよいよ着工となり、平成10年度オープン目指します。地元としても芸術館の建設協力会を中心に着工に向けていろいろと準備が進んでいるようであります。昨年の11月に釧根管内の住民の意見を取りまとめ道へ要望、12月には道教委からそれに対する回答が来たようであります。芸術館のハード部分におきましては、地元の要望はほぼかなえられたと伺っております。 質問の1点目は、芸術館のネーミングの問題ですが、館の位置づけ上、釧根地域を包含した名前が適当と考えますが、いかがでありましょうか。 2点目は、管理運営面で、芸術館の開閉時間の問題ですが、地元の行事と連動した時間に合わせるなど、臨機応変の対応が望まれますが、この点はどうお考えになっているのでありましょうか。 3点目は、FW計画区域の各施設においては、現在ライトアップやイルミネーションを取り入れるなど、周囲の景観に配慮した形をとっておりますが、芸術館においても同様な配慮が必要と思われるのであります。 芸術館の4点目は、国際交流センターと芸術館をスカイウエーで結んでほしいとの要望が出ているようでありますが、この点につきまして現在どう判断されておられるのか。芸術館問題、以上4点にわたって質問をいたします。 次に、福祉行政について2点お伺いをいたします。 1つ目は、在宅介護支援センターの白樺台団地設置の問題であります。 これについては、これまでにも我が会派の一般質問等で再三にわたって要望を重ねてきた問題でありまして、市長は十分に地域住民の福祉ニーズを理解された上で、年度は明示しないまでも、近い段階での着手を約束する答弁をされております。私はゴールドプランの目標達成の流れをつくるためにも、また多様な機能を持つ同センターの性格から、どうしても地域バランスを考慮しなくてはならないことからも、平成8年度計画に白樺設置の実現を見るかと大変に大きな期待をしていたわけであります。しかし、法人立の老健施設への支援は、既定方針どおり予算化されておりますが、残念ながら公共立の新設は見送られてしまいました。財政的にも苦しいことも十分わかります。また、全道他都市の進捗状況と比較して釧路市がかなり突出して進んでいることも理解しないわけではありませんが、他市は他市で事情があるのでしょうし、釧路は釧路の理念と方針に基づいて、福祉ニーズが厳然とある限り粛々と仕事を進めていけばいいのであります。 本議会は、平成8年度の予算の審議の場ではございますが、この際、明平成9年度には白樺に在宅介護支援センターを設置することを約束していただきたいと思うのであります。また、あわせて老朽化の著しい地区会館、そして高齢者コミュニティーの場となる老人福祉センターなどを併設することについてもご検討いただきたいのであります。市長の明快なご答弁を求めるものであります。 2つ目には、本年単年度で策定するとした障害者計画についてであります。 この計画は、一昨年1月施行の障害者基本法により努力義務として求められたものでありまして、今のところ、同計画を策定しているのは道内でも札幌市、室蘭市の2市にしかすぎません。このたび、約1兆円の予算投入を含めた国の障害者プラン──ノーマライゼーション7カ年戦略の発表に素早く対応して、本市の計画づくりを決断されたことにつきましては、まずもって高い評価の意を表したいと思います。 さて、言うまでもなく障害者福祉行政とは、どんなに重い障害を抱えていても、人には住みなれた家で暮らし、普通の生活を楽しむ権利があり、それを可能にするために社会の制度や環境などを変えていくことであります。障害者基本法に、「障害者は社会を構成する一員としてあらゆる分野の活動に参加する機会を与えられるものとする」と明記されているとおりであります。この基本理念を施策として具体化する障害者基本計画は、おのずと多角的なものになるわけで、決して厚生行政にとどまることにはなりません。社会福祉を軸として、学校教育、社会教育、住宅、都市機能、就労、健康管理、防災、生涯学習等々にまでウイングを広げていかなければならないでありましょう。 そこで、同計画づくりに当たって庁内体制はどのように考えておられるのか、第1点目としてお聞きしたいと思います。 また、国の7カ年戦略で厚生省関係の計画には数値目標を明確にしておりますが、それ以外の省庁に関係する課題については方針を述べるにとどまっております。私は障害者福祉に関する問題提起や対策のメニューについては既にあらあら出尽くしているのではないかと思っておりまして、具体策のない方針をただ羅列することには強い疑問を感じるわけであります。その意味で、本市の計画においてはできるだけ具体的に、いつごろまでに行うかを示すものであっていただきたいのであります。この辺の考え方を2点目としてお伺いしておきたいと思います。 引き続き、障害者福祉に関連して2点目をお尋ねいたします。 1つは、障害者雇用支援センターの問題であります。 ご案内のように、同センターは平成6年の障害者の雇用の促進等に関する法律の改正に伴って新たに盛り込まれた施策でありまして、特に重度の身体障害者の雇用促進に直結する施設と期待をされております。国は施設建設費の8割助成のほか、運営費にも助成措置を講ずることとしておりまして、同法において障害者を取り巻く職業・生活環境の整備を図るための助成措置の拡充が図られたこととあわせて、一層の職業的自立への支援体制が整ったことになります。 さて、同センターは知事が指定をする規定になっておりまして、聞くところでは、新年度の指定に先立ち先月15日に道の事業説明が行われたようであります。その内容はどのようなものであったのか、市としてはその説明の内容をどのように受けとめたのか、また今後の取り組みに当たっての課題は何か、市の意思決定はいつごろになるのか、この点についてお答えを賜りたいと思います。 2つ目には、視覚障害者の健康診査受診に関しての問題についてであります。 現在、市内には視覚障害者の単独世帯が28世帯ございまして、たくましく市民生活を営んでおられます。しかしながら、障害者の方は健常者以上に健康に対する不安をお持ちでありまして、行政としては予防の段階から障害者の立場に立ったきめ細かい配慮が求められると思います。実は視覚障害者の元気健診対象者に対する案内郵便物には点字シールを張るなどの工夫がなされておりません。これでは行政サービスとしては片手落ちであります。早急な改善策をとっていただきたいと思いますし、あわせて障害者全体として健康診査受診の実態がどうなっているのか、がん検診を含めて調査をお願いしたいと思います。 以上が福祉問題でございます。 次に、ごみ問題についてお伺いをいたします。 今回の予算案には、現リサイクルセンターの土地と建物の取得とリサイクルプラザ施設整備計画の策定ということで合計1億1,700万円ほどの予算が計上されております。これはつまり平成9年度から施行される容器包装リサイクル法にあわせ、今のリサイクルセンターを将来総合的なリサイクル拠点基地とするための第一歩の計画と思われます。私は昨年、会派として大阪吹田市の資源リサイクルセンターを視察してまいりました。このセンターは、破砕選別工場と併設になっており、かつ隣に焼却工場も設置されているなど、ごみの中間処理と資源リサイクルが同時進行で行われる仕組みになっておりました。釧路市の将来の処理システムを見てみますと、焼却炉、破砕工場を含む中間処理施設は高山が有力なようでありますが、破砕工場から選別される資源物の取扱い、あるいは焼却ごみなどに混入されてくるかもしれない資源物の取扱いを考えた場合、リサイクルセンターは、中間処理施設と併設の方がより効率的と思われるのであります。将来のごみ処理システムを考えたとき、釧路市の場合、リサイクルセンターが何ゆえ今の場所でなければならないのか、その根拠についてお尋ねするものであります。 次に、リサイクルセンター付近の交通安全対策についてお尋ねをいたします。 今のセンターが稼働する前にも、地元説明会において交通安全対策が確認されたやに伺っておりますが、2トンの平ボディー車11台が日に4往復、月に20日間収集がありますので、単純計算で1,760台ということになります。今後容器包装リサイクル法の施行に伴い、搬入される品目が増えると同時に、出入りする車の台数は間違いなく増加するものと思われます。今後どのようにして交通安全対策を講じて、地元住民の理解を得ていくのか、その点について見解を求めるものであります。 さて、容器包装リサイクル法の施行に伴い、釧路市においても今後具体的に実施に踏み切らなければなりませんが、いつごろをめどに実施するのか、その時期についてお答えをいただきたいと思います。 次は、釧路町との関係についてであります。 釧路町も最終処分場が高山ですから、釧路市と同じ処理システムをとらなければなりません。事業系ごみのモデル実施が今年から始まりますが、そのことも含めまして、現在釧路町との連携作業はどの程度進んでいるのか、明らかにしていただきたいと思います。 次に、マウンド工法についてお尋ねをいたします。 将来、生ごみは堆肥化施設を通じて日量63トンの堆肥として生産され、その堆肥をマウンド工法を用い緑化事業に使われる。このような計画となっておりますが、この緑化事業は市内のどのあたりを考えているのか、お示しをいただきたいと思います。 さらに、日量63トンの堆肥といいますと相当な量でございます。すべてマウンド工法で使い切れる量なのでしょうか。もしそうでなければ、それ以外の利用方法を考えておられるのか、明らかにしていただきたいと思います。 次は、安原処分場跡地の問題であります。 今年は6,000万円の予算で張り芝をするようですが、その後、処分場が安定化してからはどのような利用を考えておられるのか。我が会派は以前より植林をして森を復元することを主張してまいりましたが、場所といい、環境的には一番いい方法と思いますが、市長の前向きな答弁を期待するものであります。 ごみ問題の最後の質問は、清掃思想の普及についてであります。 釧路市は、平成6年に廃棄物の減量及び処理等に関する条例で、空き缶等の投棄禁止を決めるために条例の改正を行いました。しかし、その後もこの条例の効果は余り出ていないように思われます。至るところで空き缶、ごみ、たばこなどのいわゆるポイ捨てが目立つわけであります。個々人のモラルの問題だといって同じ言葉を繰り返していても、問題の解決にはつながりません。また条例を定めたからといって、解決するものでもありません。 この条例に魂を入れ、実効性のあるものするためには、私は今の予算では少な過ぎると思うのであります。例えば、「ポイ捨て禁止のまち釧路」と書いた大看板を国道、道道の出入り口や市民の目に触れやすいところに設置するとか、バス、タクシー会社の協力を得て、そのような内容のステッカーを張らさせていただくとか、あるいはパッカー車のボディーにそのような標語を書くとか、このようにしなければ解決しないというのも何とも情けない話でありますが、何か具体策を講じていかなければならないと考えます。予算はリサイクルセンターから上がってくる益金を一部利用させていただくというのはどうでしょうか。市長の見解を求めるものであります。 代表質問の最後の問題は、防災についてであります。 防災関係の予算を見てみますと、平成8年から平成9年までの2カ年継続事業で同報系防災行政無線の設置が今年から始まります。また、北海道総合行政情報ネットワークの導入など、災害時の命の綱ともいうべき情報通信関係に力の入れた予算となっております。また最近では、ボランティアとして市内のアマチュア無線クラブが連携し、全国に先駆けてアマチュア無線災害通信ネットワーク釧路を設立し、市役所と協力してネットワークづくりを始めるなど、官民挙げて災害時の情報通信体制の充実に取り組まれてきております。 そこで、防災ボランティアについてお伺いをいたします。この問題は、昨年の我が会派の代表質問でも取り上げましたが、市長はボランティアのコントロールセンターの必要性と、それらのシステム化の認識を示されましたが、この1年間、防災ボランティアについてはどのような検討がなされてきたのか、明らかにしていただきたいと思います。 昨年の阪神大震災は、多くの人々に行政の限界と、そしてボランティア活動の重要性をはっきりと認識させたと言ってよいと思います。一説によりますと、30万人以上のボランティアが現地入りしたと言われております。しかし一方、ある市役所では多くのボランティア希望者を断ってしまったり、ただ登録しただけで十分活動ができなかった例が報告されております。この市役所とボランティア活動の連携と申しますか、システム化は今後防災計画の中でも大きな柱となっていくでしょうし、既に検討作業を始めている自治体もあります。 さて、釧路市にはボランティア連絡協議会があり、現在23団体、約1,000名の方が加盟しており、毎回の研修会においては災害時の弱者救済についても勉強を重ねているとのことでした。先日もセミナーがあり、福祉部長が講演を行い、災害時におけるボランティアの組織づくりをお願いした記事が載っておりましたが、大変結構なことだと思います。 そこで、今後お互いの協力関係を強くするためにも、例えば研修会のときに福祉部だけではなく防災消防の担当者も参加して、お互いがノウハウを勉強し合うとか、また市の予算でもってボランティアリーダーを招請して専門知識を学ぶというのはいかがでしょうか、見解を求めるものであります。 さて、2度の大きな地震を経験した釧路市では、津波の避難場所として市内のホテルの協力をいただいたり、また情報提供の部分ではエフエムくしろ、食糧の支援では市内のパン工場の協力というように、民間の力をかりた新しい支援体制がつくられつつあるように思います。そして、今月にはアマチュア無線災害通信ネットワークが設立されます。最近のこれら民間支援の広がりは、地域における防災推進協議会の働きと相まって大きな力となっていくものと思われます。 そこで提案でございますが、公共立の20機関で防災会議が編成されているように、私は市役所と民間の協力団体、当然ボランティア団体も加わりまして(仮称)防災ボランティア連絡会議的な機関の設置を求めるものであります。 防災の最後の質問は、備蓄についてでございます。 釧路市の災害用備蓄資機材が不足している点は毎回指摘をされております。水や食糧が必要なことは当然でありますが、阪神大震災ではそれと同時に救助用具が必要なことを示しました。今回の地震で亡くなった人の9割は圧死と言われております。では、釧路市の救助用具の実態はどうなっているのかと申しますと、スコップが25丁、つるはし1丁、掛け矢2丁、タンカー1台という状況でございます。備蓄という名に値するかどうかは非常に疑問なわけでございます。のこぎり、ハンマーは一つもございません。それと、もし災害が冬期間であれば、暖をとる毛布あるいは携帯用のアンカ、ジェットヒーター、発電機なども必要となってまいります。それと、神戸では簡易式トイレの不足が大きな問題ともなったようであります。 市は、今建設が進められております防災センターの完成時を待って、それ以降順次防災備蓄についてはそろえていきたいと、このように申しておりますが、私は現在6,600万円ほど残っております防災基金を使い、その範囲内で緊急性の高いものから順次そろえていくべきとお訴えしたいのであります。市長の前向きな答弁を求めるものであります。 最後になりますが、今行政に求められているものは、遅れていた社会資本整備のために膨張した財政規模から、現在の低成長時代に見合った行財政運営をいかに行うか。いわば小さな地方公共団体を目指し、効率のよい、質の高い、そして最小の経費で最大の効果を生む施策をいかにして実行するかであります。とかく最近は公務員に対する批判の声を多く耳にします。これは一般企業が不況の中、ベースアップ、ボーナスもままならない中、悪戦苦闘している、その反動として公務員の気概、やる気のふがいなさを批判しているものと思われます。このことは率直に受けとめていかなければなりません。そして、これにこたえる道は行財政運営全般にわたって、旧来の慣習を徹底的に見直して、諸改革に勇気を持って取り組む以外にないと思うものであります。そのことを市長に申し上げ、私の代表質問を終わらさせていただきます。(拍手) ○議長(工藤清雄君) 再開を午後1時45分とし暫時休憩いたします。             午後0時39分休憩 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  午後1時46分再開
    ○議長(工藤清雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 公明議員団代表質問に対する理事者の答弁を求めます。 市長。 ◎市長(鰐淵俊之君) (登壇)公明議員団の代表質問に対しましてお答えをいたします。 まず冒頭、橋本政権をどう評価するかと、こういうお話でございますが、一地方自治体の長としては、こうした場でのコメントを差し控えたいと、このように思いますので、ご了承いただきたいと思います。 続きまして、まちづくりにつきましての質問が数点ございました。 ご案内のとおり、私どもは総合計画を策定いたしましてちょうど中間点に達したところでございます。私どもは今後平成8年度から中間点検を行いまして、その達成度を把握したいと、このように考えておりますが、現在一応おおむねこの中間点までの考え方としては、実行してきておると、このように思っております。なお、詳細は点検作業を行った後でなければ、詳細なことはお話しできないということでございますので、ご理解をいただきたいと思います。 次は、市民意識の変化でございますが、これはご案内のとおり非常に昨今自由時間が増大をしてきたと、あるいはまた地球規模での環境保全の高まりと、あるいは高齢化社会の到達、あるいは少子化社会への移行、あるいは情報通信というのは非常に高度化してきたということで、これはかって5年ないし10年前には今のような状況がなかなか予測できないほどのスピードで世の中が変わってきているということはご案内のとおりでございます。従いまして、私どもは当初5年前、こういった社会がこのようなスピードで進展するとはなかなか予測し得なかった。従って、その当時の市民意識というのは、むしろ自分の生活の周りといいましょうか、いわば一般的な都市インフラ整備、そういったものに対する願望の方が強かったのではないかと、このように思われます。しかし、昨今は今お話し申し上げましたように、非常に社会の変化、進展とともに市民の意識が非常に大きく変わってきておるのではないかと認識しているところでございます。 次は、財政で、中・長期の財政計画を立てるべきだと、こういうお話でございます。 バブルの崩壊等によりまして、非常に国政もそうでございますが、なかなか先行き不透明な点を我々体験というか、実感しているわけでございます。従いまして、非常に5年、10年という長いスパンでの財政計画は、これは立てることは可能でありますけれども、果たして1年と言わずもう狂うといいましょうか、差異が出てくる。そういう状況の中では、果たしてこの中・長期計画というものがどれほど具体的なインディケーターになるのかと、こういうことでございますので、私どもはできるだけギャップの少ない、毎年の予算議会に提案しております、いわば3カ年ローリングシステムの財政計画フレームを見ていただくことが一番ベターではないかと、そのように思っているわけでございます。 次は、石炭政策でございますが、率直に言いまして大変私は厳しいと考えております。しかも、出炭目標というのは、毎年エネ庁におきましてその時期の石炭情勢をかんがみながら、あなたの炭鉱では何トンの出炭をしてくださいという目標を示すことになっておりますので、今のところ私ども知る由はございません。しかし、ご案内のとおり内外炭の格差が非常に大きいということから、大変厳しい選択を迫られていくであろうと、このように思うわけでございます。 従って、今のところは、太平洋炭砿は215万トンの出炭計画量、この計画達成に向けて順調に出炭はいたしております。従って、今後、今お話し申し上げましたとおり、石炭鉱業審議会に示された後に新しい出炭計画は出てくるものと、このように理解をしております。 それから、市民運動はいつかと、あるいは石炭産業にはどんな感触を持っているかと。私は先ほど申し上げましたとおり、石炭の将来は非常に厳しいという感触を持っております。これは国内炭の稼行に対して厳しいということです。しかし、先ほど申し上げ、上口議員もお話ありましたとおり、日本の石炭需要は今後5年後には恐らく1億4,000万トンほどになるのではないかというぐあいに推計されてますから、日本は非常に世界でも石炭の非常に需要国あるいは輸入国ということは、これは論をまたないわけでございます。しかしながら、その石炭と今言ったように国内炭との価格が余りにも差が大きいと。この差のいわゆるギャップをだれが埋めるかということになりますから、これが政策で埋まらないとするならば、自力の出炭は困難と、こういうことになってまいります。ですから、経済性が伴わないとするならば、それじゃその石炭炭鉱に対して経済性と別な意味合い、例えば国際協力的な炭鉱だとか、あるいは研修すべき炭鉱だとか、あるいは技術温存の炭鉱だとか、あるいは災害を未然に防ぐための研究炭鉱とか、こういうような意味合いで果たしてエネ庁がそういうことを理解していただけるかどうか、そういったことにかかるのではないかと私は思います。 いずれにいたしましても。政府の政策がなければ、稼行炭鉱は生き延びていけないというのが現実の状況でございますから、市民運動の時期は石炭政策の終わる私は3年くらい前から、ということになると来年、再来年──再来年くらいからですかな、相当な政策を求める運動を計画的にやって、この切りかえのときにまた政策を続行させるということが一番のタイミングではないかと考えております。 それから、中核事業でございますが、これは閉山を予測した対策ではございません。あくまでもこれは産炭地域振興対策の一環として政府は予算化しているわけでございます。従って、私どもは太平洋炭砿は、ぜひその永久に存続していっていただきたいということで、今後労使の一体とした努力というものを期待しているわけでありますが、その場合であっても、少なからず地域に影響が出るわけでございます。これらの影響を最小限に食いとめていくという意味からも、地域の活性化事業を推進するということが、一つはこの中核的事業主体での意味を持っているわけでございます。従って、地域にとりましては非常に有益な基金だと私ども認識しておりまして、実施の事業はこれから道及び1市6町によって協議、そして決定されていくわけでございますので、当然その場合は地域の活性化に効果のある事業が選択されて実施されると、このように思います。 次は、水産加工の販路拡大の点でございますが、この点につきましては、水産加工業協同組合がJRの釧路駅に開設運営を行っておりますが、今後一層の販路拡大を図る意味において、空港ターミナルビルも格好の場所だというぐあいに認識しております。7月にオープンのあった新ビルにおきましては、出店が確定しているテナントの店舗におきまして、釧路ブランド商品のコーナーを設けるなど準備を進めておりまして、実現に向けて努力をしてまいりたい、このように思っております。 次は、特定中小企業集積活性化支援事業でございますが、これは指定されました自治体で構成されております北海道地区集積活性化地域関係市町連絡協議会で期間延長等について今北海道通産局等に陳情を行ったところでございます。現在のところ、平成5年から平成9年までの5年間ということになっておりまして、通産局としては現段階での期間延長は何とも言えないというお答えでございます。期間延長につきましては、今後中小企業庁初め関係機関に対し粘り強い要請活動が必要かと思われます。 次は、マリンパーク整備の関係ですが、千代ノ浦漁港につきましては、平成11年度までの第9次漁港整備計画の中で完成予定となっています。マリンパークは、海洋性レクリエーションの中核施設として市民が直接海との触れ合いを体験できる場所にしたいと、このように考えております。そのためには、平成8年度に親水公園の実施設計を行うほか、パークにつながる道路部分のいわゆる管の埋設工事が予定されております。埋め立てが終わり次第、タッチングプールあるいは遊具類の整備に取りかかりまして、その後、建物などを順次整備していきたいと思っております。 また、地場工業の問題でございますが、これは先ほどもご答弁申し上げましたとおり非常に厳しい状況にあると認識しております。基幹産業への依存体質がその原因のすべてではないと私どもは考えておりますが、我が国のバブル経済崩壊後の長期不況によるものが非常に大きいと思っております。従って、一日も早い本格的な景気の回復を願っておるわけでございます。近年、地場工業の中にも新技術開発や新製品の開発等に取り組む企業が出てきております。市といたしましては、こうした企業に対し、中小企業活性化基金の活用や融資制度の活用、適用により積極的に支援をしていきたいと思っております。 また、(仮称)工業技術センターでございますが、これにつきましては、関連工業協議会が中心となって実施する調査研究の結果を待たなければ具体的な検討ができませんので、なかなか何年に実施するとか、どのような内容かということは、これからの研究に待たなければならないと。事業主体につきましても、道が進めようとしております産業支援センター構想の内容等についても、十分その関連性を見きわめて今後検討していかなければならないと思っております。 駅西事業につきましては、新仮設店舗の使用期限が平成12年3月末となっておりますが、準備組合としては、このことを十分踏まえたスケジュールの中で、事業計画案の策定は平成9年度末をめどとして作業を進めていきたいと、このように思っております。 次は、産業の中で体験・滞在型のソフトづくりでございますが、このことにつきましては、既に一昨年より広域的な視点から体験や参加学習など10コース選定をいたしまして旅行代理店等に提案をしておりまして、代理店も大変興味を示していところでございます。本年度、国、道、市が連携し、港の観光資源を生かした観光ネットワーク構想の調査を実施することとなっておりまして、これら調査結果を踏まえて、今後も近隣と連携し、関係者と協議しながら、いわばエキサイティングツアーというコースの設定を進めてまいりたいと思っております。 次に、環境体験館でございますが、この構想は平成3年2月の事業化調査で取りまとめておりまして、床面積は約9,200平方メートル、大型水槽などの水族館機能と釧路湿原の低温アトリウム、それに人工気象などを駆使した環境体験セクションということになっておりますが、従来の水族館と違うのは、一つのテーマを持ついわゆる水族園構想といってもいいんじゃないかと思うんです。そして、ただ単に水槽に魚を入れるというんではなくて、例えば釧路川があれば、源流の屈斜路湖から河口の釧路川まで一体どんな魚が生息し、どんな植物がいるのかとか、こういったものを凝縮してつくるとか、これは新潟にある日本海水族館がそういう形になっております。これ、信濃野川の展示をしておるとおり。ああいったものをやっぱり駆使していくことが必要ではないかと、私はそのように思っております。 また、子どもの遊学館の違いですが、遊学館は、1つは子供たちが遊び学ぶという意味では、科学館的色彩、こういったものを遊学館と称しておるんではないかと思います。むしろ科学館よりはもっと多目的な意味合いを持つと。従って、そういったものをぜひつくっていきたいと願っているところでございます。従って、今後こういった施設をまちの中心部に持ってくることによって、より一層子供から大人まで、にぎわいを見せていくようにしていきたいというのが眼目でございます。 次は、立体駐車場等のスカイウエーの問題であります。 これはもう私どもとしまして、許せば本当にスカイウエーというものをぜひつくりたいと、こういうぐあいに思っておりましたが、現場の方にいろいろ相談しますと、実際現在のところ具体的にこれをやるというのは、なかなか難しい問題があってできないということで、私も非常に残念でなりませんが、何とかこの駐車場と周辺施設をスカイウエーで結ぶことによって、釧路の寒い冬あるいは風ですね、雨、風雨にさらされることなく駐車場から各会場に行けるというのは、これは最高のアクセスでございます。ですから、これはもう世界中ではもう至るところでやっておるんですが、何分釧路の小都市では、法的なもの、資金的なもの、いろんなことがあって、これとかみ合わないと、構想をなかなか実施に移せないということになって、単独立体駐車場ということになっておるわけでございますが、しかし将来結び得るような、結ぶときはどうするかという設計になっているようでございますから、ひとつ将来に夢をつなぎたいと、こう思っております。 次は、駐車場料金等の問題ですが、これは立駐の料金体系が今のところ固まっておりません。割引など具体的な内容についての考え方を示せる状況に今至っておりませんので、ご理解をいただきたいと思います。 それから、湿原展望台の売店の件につきましては、ご指摘のとおり毎年20万人以上の入館者でにぎわっておりまして、おかげさまで展望台の入り込み数が非常に多いわけでございます。売店の増設は、現施設内では非常に困難であると思われております。また、屋外での売店新設についても、関係機関の意向を勘案しますとその実現は非常に難しいと思います。従って、現在ある売店のあり方を少し工夫して対応していくことが必要ではないか、こう思っております。 次は、絵灯篭の点でございますが、これは本年の8月に、北海盆踊りの時期に湯沢市の協力を得て絵灯篭を展示する予定でございます。これは一昨年でしょうか、秋田から竿灯が来まして、非常ににぎわったことを体験しているわけでございます。そういったことで私どももやはりただ単なる盆踊りだけではちょっと寂しいということで、日本的にも有名なイベント、これと連結することによってよりにぎわいを増す、こういうことに期待をかけてこの絵灯篭をお願いしたところ、湯沢市長さんを初め湯沢の皆さんには大変ご協力をいただくことになりまして、今回釧路に来ていただくことになったのでございます。非常に夜の暗さの中で非常に異彩を放つすばらしい絵灯篭でございます。市民の皆さんもこういった絵灯篭を見ていただいて、よし自分もこういったものをつくろうと、こういうような動機、雰囲気、こういうものがぜひ出てくることを私は期待しております。そういったことがあれば、私どもは生涯学習センター等において講師も派遣していただいて、ぜひこういったものを普及していく。そして自前でもって絵灯篭をやれるようになれば、これは非常にいいかなと、こういうぐあいに思っているところでございます。 次は、MOOの経営でございますが、これは当初の計画より若干売り上げが落ちております。これはご案内のとおり消費不況というのが長く続いておる。その中で東方沖の地震を経験し、また淡路の大震災、あるいはそういった意味で団体客のキャンセルが相次いだと。あるいは、それに加えて釧路サティという大きな量販店の開店、こういったのが影響が重なりまして、釧路市内のどの店も売り上げがなかなか前年を上回るという状況でなかったと。MOOもまた同じような軌跡をたどったということでございます。しかし、そんな中でもできるだけ経費を節減し、やっぱり集客の計画もしながら、できるだけ黒字をもっていくようにということで、少しは計画よりも落ち込んでおりますけれども、2カ年単独黒字を計上していくことになったわけでございます。従って、14億円余のあった赤字も今12億円台ということでございますから、毎年消していけば、当初の計画を若干下回るかもわかりませんけれども、確実な道は歩んでおると、このように思っております。 昨今、私どもも社長を引き受けましてから、岸壁炉端、それから都市間交通、あるいはまたテナントの拡張、それから最近ではMOOの無印良品、これをうちで直営でやりましたところ、非常に今順調に店が推移しております。これが1年たちますと、相当これは総売り上げに大変なプラスになってくると思いますので、ぜひ将来を見据えていただきたい、できれば大いに活用もしていただければありがたいと思っております。 次は、最後のフィットネスセンターと医師会健診センターの増収分でございますが、これにつきましては約1,000万円ほどということになっております。これは増収分でございます。 次は、都市問題でございます。釧路新道の完成、釧路外環状通の着工についての見通しですが、この道路につきましては当初、平成12年の完成を目指しておりましたが、全線にわたり軟弱地盤ということでの盛り土工事となりますことから、完成は数年ずれ込む予定だと伺っております。あるいは外環状線道路の着工につきましては、北海道開発局が高速道路の機能を代替する一般国道の自動車専用道路として平成7年度に事業着手しており、今後は環境アセスメント等の手続あるいは路線測量調査など工事実施に向けた取り組みを進めることになっております。 旭橋通、緑ケ岡若草通の拡幅等でございますが、現在整備を進めております共栄橋通などの幹線道路の早期完成が急務であると考えております。従って、旭橋通及び緑ケ岡若草通の着工めどについては、いずれも多額の事業費を要することから、国庫補助採択の枠の問題、また昨今の財政事情から現時点で着工年次を明示することは困難でございます。 一方、桂恋武佐通につきましては、現在道道の認定を要望しているところでありまして、道の内部で認定の方向で検討されている段階でございます。道道認定後、道は市内の道道整備の進捗状況を見ながら事業化に向けて検討することになっておりまして、今後とも早期建設に向けて強く要請してまいりたい思っております。 また、鳥取西通にかかる橋の着工等でございますが、昨年市が施行しました鳥取東通のはなしのぶ橋が完成したことにより、仁々志別川にかかる橋は4橋となっております。さらに現在、道では釧路環状線の星が浦東通で平成橋を建設中であり、平成9年度の完成を目指しているところであります。従って、鳥取西通の新橋の計画については、平成橋完成後、周辺交通量の動向を見た上で検討してまいりたいと思っております。 ロードヒーティングにつきましては、34路線を計画し、平成2年度から実施して、平成8年度末で28路線が完了します。これは先日のご答弁と同じでございます。このことによって幹線道路がおおむね整備されることになります。しかし、その後の道路整備などによる交通量の変化や地域住民の要望もあり、関係機関と協議しながら、さらに調査検討を加え、冬期路面対策の充実を図るための見直しを行うものでございます。 また一方、工事費や維持管理費に多額の費用を要するわけでございますので、現在冬道の安全を確保しながら維持費の軽減を図る研究開発が進められております。本市においても、たわみ性を持たせる凍結抑制舗装あるいは路面凍結防止散水システム、こういったことで試験的に実施しているところでございます。 次は、市営住宅につきましてでございますが、昭和、春採望洋両団地の公住建設については、現在進行中でございます。しかし、近年国の補助枠が非常に厳しい状況になったことから、それぞれの事業の推進が遅れてきております。春採望洋団地については、改良住宅の戸数の見直しや道の公的住宅の建設など、新たに事業手法の検討を行うことも考えられます。従って、両団地の事業の最終年次は明示できませんが、できるだけ早く完了するよう努めていきたいと思っております。 一方、釧路市の世帯数と公営住宅数の比率では、全道支部の平均値を上回っているのが実情でございます。今後、本市の世帯数、人口等の推移を想定しながら、平成7年度策定する住宅マスタープランの中で将来の適正な管理戸数を定めていきたいと思っております。 また、この住戸改善補助制度等の問題でございますが、公住空き家の解消策としましては、平成8年度の計画修繕の中で空き家の多い団地の住棟の一部について、住居の内部改造等を実施し、入居者に提供するよう努めていきたいと思います。また、その結果を見ながら、関係する補助制度を導入した住戸改善事業も視野に入れ、さらに対応を検討していきたいと思っております。 白樺A団地跡地の問題でございますが、昨年策定されました住環境整備方針の中でも戸建て住宅地として位置づけておりまして、地元白樺台再開発協議会からも建て売り住宅としての要望がございます。市議会における論議の経過も承知しておりまして、現在ノウハウをお持ちの民間の意見、アドバイスをお聞きしながら検討している状況でございます。いろいろな課題もございますが、いずれにしても戸建て住宅としての再開発が基本であると、このように考えております。 BC団地の建て替えにつきましては、住宅再生マスタープランの中で方向づけをしていくことになります。建て替え戸数については、現在空き家戸数が一定化していること等を考慮に入れて、必要数を確保したいと思います。事業着手のめどについては、現在進めている昭和、春採望洋両団地の事業完成を見きわめながら計画を立ててまいりたいと思います。 公住余剰地の活用につきましては、民間分譲のその一つの方法として考えられますが、今後多くの意見を聞き検討していきたいと思います。 次は、大きな2つの未利用地についての質問がございました。 緑ケ岡ゴルフ場用地は、市街地に残る貴重な大規模公共用地でございます。一部公園としての活用も含め、全体土地利用のあり方について今後慎重に検討を進めてまいりたいと思います。 火発用地につきましては、港湾後背地に位置しておりまして、今後の港湾整備と密接な関係を持っておりますので、現在漁業者との間で協議が進められている釧路港湾長期計画の中で港湾関連用地として位置づけていきたいと思っております。 次は、在宅介護支援センター等についてですが、白樺地区に要請がございましたが、比較的高齢化率の高い、介護支援センターを整備する候補地であるということは十分私ども認識をしております。従って、今後なるべく早い時期に白樺地区にも設けたいと思っております。地区会館の併設も選択肢の一つであると思っております。 障害者福祉計画につきましては、それを策定するに当たっては、庁内の関係するセクションによる横断的な組織をつくって進めてまいりたいと思っております。計画はできるだけ具体性のある内容として、可能な限り目標数値も設定したい。計画の推進に当たっては、総合計画のローリングシステムの中で財源的裏づけを考慮しながら進めていくことになると思います。 次は、障害者雇用支援センター等についてのご質問をいただきました。去る2月15日の地域懇談会の説明では、障害者雇用支援センターは、平成8年度4月道に設置のための検討委員会を発足させ、1年間かけて形態、所要額等のモデルを作成する予定であるとのことでございます。その後、平成8年度末までに釧路市を含めた道内主要都市に説明を行い、具体的な指定はさらにその後となる見込みであります。そうしたことから、現時点では道の動きを把握しながら情報収集に努めていきたいと思っております。 次は、この点字シールを張ったらどうかというご提言でございます。いろいろな障害を持つ人々への行政案内につきましては、元気健診のみならず大変大事な行政サービスでございます。全庁的な問題でもございますので、点字シールを含めて周知の方策を研究してまいりたいと思います。なお、当面の措置として、障害者関係団体等の要望や意見を聞く一方、ホームヘルパー、ガイドヘルパー、ボランティア、町内会などの協力を要請しながら、受診しやすい体制をつくっていきたい。障害者全体の受診状況の調査につきましては、関係部で把握方法を協議させたいと思います。 次は、リサイクルプラザの場所等についてでございますが、排出源から分別されました瓶、缶類、ペットボトルなど、いわゆる資源物の再生を主目的としており、また同施設には家具類など不用品の再生等を行う市民工房や展示室、学習室などのリサイクルの総合拠点施設として位置づけし、検討しておるわけであります。場所の選定に当たっては、収集運搬のための利便性、あるいは建屋などの既存施設の再活用、あるいはまた市民が施設活用のための交通の利便性など、できるだけ都心部に近い位置を検討し、現在地に絞り込んだところでございます。平成6年10月、リサイクルセンターの開設時、地区住民にお集まりをいただき種々要望を聞かせていただきました。その中で、幼児学童の多い地区からの要望もあり、車両進入区域の設定、速度規制の遵守、それから資源物飛散防止のためのネットでの防護など、交通安全対策を講じてきたところであります。今後もこれらの事項を遵守しながら、地域住民のご理解を得られるよう努力してまいりたいと思っております。 参考までに、ハイミール工場の現在の交通量は1日、大型車は300台程度だと聞いております。工場全体を買収できた場合、ハイミール工場の大型車の出入りがなくなるので、リサイクルセンターの出入りはかなり少なくなる、このように思います。 事業系分別収集についてでの、いわゆるモデル事業でございますが、事業系ごみの分別収集実施につきましては、排出側事業所の規模、それから業種等によって収集日数、ごみ質など異なり、一方では収集許可業者側の利益上の問題などがあって、課題が多いところであります。このため、本年度はモデル事業所50事業所を設定し、事業系ごみ分別収集実施のための足がかりとしたいと思っております。あわせて容器包装リサイクル法の施行によって施設整備も伴うことから、いましばらく本格実施は猶予いただきたいということでございます。 なお、先般釧路町側から、高山最終処分場及び破砕施設等中間処理施設の使用について要望があったところでございます。策定中の廃棄物循環型社会基盤施設整備事業計画の中でも、同施設の使用を念頭に入れたものとなっております。また、排出方法等についても現在釧路町側と事務レベルで種々協議を進めさせていただいております。 マウンド工法につきましては、平成5年度から3カ年計画で実施してきました廃棄物堆肥化緑化実験の中間報告では、生ごみの堆肥化状況、発生ガス分析、臭気、物質濃度調査、植栽生育状況など、良好な結果を得ておるところでございます。従って、生ごみも貴重な地球資源であり、マウンド工法によって緑の復元を図りたいと考えております。今後、庁内関係部署との調整を踏まえ、環境保護団体や指導官庁などとも十分協議をし、箇所づけの確定を図ってまいりたいと思っております。 また、中間報告では平成16年には1日63トンの堆肥化が図れる計画となっております。使用する量はマウンド工法による緑化復元のための作業の進行状況にもよりますが、仮に余った場合、市民に配布も含め、利用方法について研究したいと思います。 安原最終処分場についてのご質問でございますが、平成6年10月閉鎖をし、平成7年から平成8年の2カ年で覆土、排水及び緑化工事を完成させ、一応の釧路湿原に隣接する景観整備を終える予定となっております。今後は跡地利用が課題となりますが、ご案内のとおり同処分場の埋め立て廃棄物のほとんどが中間処理を施さない混合ごみであるため、廃棄物のバクテリアによる分解速度が遅く、従って土地の安定化に要する期間も相当長引くものと考えられます。その一例として隣接する民有地で、廃棄物の埋め立てを完了し牧草地として活用するまでに約12年を要しております。従いまして、跡地利用計画の策定に当たっては、今後議員提言を含めた時期を見計らいながら、関係部局と十分協議して進めてまいりたいと思っております。 それから、ポイ捨てについてのご質問ございましたが、これにつきましては一人ひとりのマナーによるところが非常に大きいわけでございます。これまでも釧路市まちをきれいにする推進協議会とタイアップして街頭啓発等を行ってきたところでございます。今後も広報紙によるPRの充実、看板の設置を含め効果のある広報について研究してみたいと思っております。 次は、いわゆるボランティアの関係でございます。特に、防災ボランティアの支援のあり方等については多くの問題点等が提起されております。従って、情報の収集、防災意見交換会実施、あるいはボランティア団体等に対する災害支援の知識向上を図るなどに取り組みまして、現在検討されているところでございます。 アマチュア無線災害通信ネットワーク釧路が3月1日設立されるのも一つの組織化だと考えております。 全国的にボランティア研修の動きができてきておりまして、例えば日赤防災ボランティアリーダー研修、あるいは災害救護ボランティア研修、こういったことが全国的にも今なされておるところでございます。今後これらの機関とも十分協議しながら進めていきたいと思っております。 一方、民間との協力でございますが、津波警報一時避難施設ホテル、食糧供給協力協定各社等は、むしろグループごとに必要に応じて開催することが効果的であると思います。先般、防災意見交換会を開催いたしました。これを発展的に考え、関係部署、日赤、釧路市地区社会福祉協議会等設立について協議をしていきたいと考えております。 それから、備蓄が今のところさしたるものがないぞというご指摘でございます。まさにそうだと思います。私どもは、この備蓄の問題につきましては、来年供用開始される新消防庁舎内に最小限必要な備蓄庫の中に整備する予定でおります。大規模な災害になりますと自衛隊の出動をお願いしたり、また消防団、その他お願いをしたりしますので、また別な道具、機具というものがあるわけでございますが、最小限、我々市民と市でやり得るような、早期に対応できるそういう機具機材の整備というものは必要であると、このように考えますので、ぜひそういったときに考えていきたいと思います。 以上でございます。 ○議長(工藤清雄君) 教育長。 ◎教育長(角田憲治君) (登壇)いじめ問題について、総理府の世論調査の結果をどう思うかというご質問でございますが、この総理府の調査は、釧路市が行いましたいじめに関するアンケート調査と似た傾向があらわれております。教育長といたしましては、この傾向は、まず親や大人がいじめを身近な問題としてとらえていないのではないかと思われるわけでございまして、親と子の認識にかなりの差、ギャップがあると考えておりまして、このことはご指摘のとおり一つの問題点であると思っております。 それから、いじめの最大の原因は何かということでございますが、いまだ学者、教育相談担当者などの意見では一致しておりませんが、私は集団における人間関係にあるのではないかと思っております。従って、学校に起因するもの、家庭に起因するもの、地域に起因するものなど、それぞれのケースによって違うのではないかと思っております。 それから、いじめの実体験談をメニューに取り入れよというご提案でございますが、昨年の10月に釧路市青少年健全育成市民大会というのを開きまして、そこでは青空学級の卒業生がみずから、いじめ・不登校を乗り越えて充実した高校生活を送っている様子を発表したわけでございまして、参加者に深い感動と大きな反響を呼んだところでございます。 今後、いじめ対策事業推進に当たりましても、このプライバシーの問題を配慮しながら可能な限り、このような身近な実体験を取り入れてまいりたいというふうに思っております。 それから、(仮称)釧路芸術館に関するご質問の項目でございますが、既に地元の要望といたしまして、道立釧路芸術館建設協力会から要望事項として道教委に申し出ておりまして、昨年12月に回答を得たところでございます。 まず第1点のネーミングについてでございますが、ご指摘のとおり釧根地区を包含したものを検討したいという回答をいただいております。それから、開閉館時間についても、考慮するということでございます。また、ライトアップなどにつきましても、地域にふさわしい形で実施するということでございます。 また、芸術館のスカイウエー構想でございますが、先ほど市長答弁のとおりなかなか困難な要素があるわけでございますが、従いまして、今この芸術館の実施計画の中でこのスカイウエーを取り上げることについては困難であります。がしかし、今後立体駐車場から観光国際交流センターあるいはMOOなどとのスカイウエー計画が具体化した段階では、芸術館としても取り上げるということになっておるわけでございます。 以上でございます。 ○議長(工藤清雄君) 16番上口議員。(16番上口智也君「いいです」と呼ぶ) 次に、日本共産党議員団の発言を許します。 27番松永俊雄議員。 ◆27番(松永俊雄君) (登壇・拍手)私は、日本共産党議員団を代表して市政方針並びに教育行政方針、1996年度予算案などについて質問させていただきます。 図らずも代表質問をすることになりました。ひょっとしたら市長とこういう形で論争するのも、あるいはこれが終わりかなと思って張り切っておりました。おとついから風邪が悪化しておりまして、ちょっとお聞きづらいかもしれませんが、ご答弁はよろしくお願いいたします。 今、圧倒的多数の国民が怒っているのが住専問題です。村山総理の突然の辞任もありました。痛ましい犠牲者を出した豊浜トンネルの事故、私はこの2カ月余りの間の出来事を通して、私たちが納めた税金が本当に正しく使われているのかどうか。政治家や行政の責任とは何なのか。今、政治の原点が鋭く問われていると考えております。特に北海道では、道庁や道教委のカラ出張を初めとする底なしの不正と住専に国民の税金をつぎ込む問題が重なって、道民の怒りはまさに頂点に達しております。 私たち日本共産党は、バブルに踊って乱脈経営を行った結果破綻した住専の処理に、第1次分だけでも6,850億円、2次分を含めると1兆3,000億円、さらにノンバンクの問題などを含めると一体幾ら国民の血税をつぎ込もうとしているのか。こうしたやり方には断固反対であります。あの阪神大震災の被災者には、私有財産の国だから個人補償はできないと突っぱねた村山、橋本両内閣が、住専には惜しげもなく血税を投入しようとすることなど、国民の理解が得られるはずはありません。 我が党は、この問題を正しく処理するためには、親会社である母体行の責任で後始末をつけるのがルールだと考えております。それは日銀総裁や前大蔵大臣自身が認めていたように、銀行にその能力も耐力も十分にある。超低金利政策で労せずして手にしたもうけを初めとして、銀行の内部留保は33兆円、さらに株など有価証券の含み益は39兆円に上っていると国会の審議でも明らかになっています。これに目をつぶったまま血税で穴埋めするなどは許されません。我が党は、入り口での血税投入も、あるいは新進党の皆さんが主張するように破産による整理で母体行の責任をあいまいにしたまま、結局出口で血税を投入するやり方にも同意できないものであります。市長、あなたは、新進党から衆議院選挙への転身も視野に入れておられるようでありますけれども、この住専問題について市長の見解をぜひお聞かせいただきたいと思います。 さて、市政方針で市長は、まちづくりの方向転換とか、種をまくとか、21世紀のデザインとか、いろいろおっしゃっていました。社会資本の整備が一定の目標に到達したので、今後は質の高いまちづくりへ施策を展開すると、こう言っておりました。そして、地域経済の現実と財政事情についても触れておられました。これまでの市長の議論を聞いておりますと、釧路市財政の現実について、市長は景気の低迷や減税による市税の伸び悩みあるいは落ち込みがあって、地方債の増発など、地方は今どこでも同じ財政状況にある。釧路だけが特別苦しいわけでも何でもないんだと、こうおっしゃっていました。私は市長のこの認識は少し違うのではないか、あるいは意図的に現実をそらしているんではないかと言わなければなりません。 釧路市財政は、今まさに危機的な事態に向かいつつあると私は考えております。1994年以降、財源不足が顕在化して、いわゆる減債基金や財調基金を取り崩しあるいは借り入れ、さらには退職手当債の借り入れで手当てせざるを得ない状態に陥っております。これは財政手法あるいはテクニックというには余りに異常なやり方であって、特に1996年度予算案は、財調基金から6億円、減債基金からの借り入れ24億円、退職手当債の5億円などによって42億円の財源を無理やりつくり出したものにほかなりません。 市長自身が減債基金を使うなどできるはずがないとおっしゃっていた当の基金が、まるで打ち出の小づちみたいな存在に今はなっております。いわば鰐淵マジックとでも言うべきこの手法も、しかしもう長続きはいたしません。1996年末の減債基金残高は33億円、1997年度はここから12億円の返済に支出する分がありますから、残りは20億円。仮に今年予算に見た24億円全額借り入れなくても、残りは非常に少ないものになります。私の見通しでは、同じやり方は1997年度はとることができても、それ以降はもうできないという、先がない状態に追い込まれるはずであります。 今後の補正財源すら、交付税収入をわざと低く計算して財源を留保する、いわば隠し財産みたいなこそくなやり方をしている今度の予算案の現実は、市長が言うような、どこでも起きている地方財政全体の問題などと決して言えるようなものではない、私はこう思うものであります。経常収支比率で見ても、釧路市は93.3パーセントにも達しております。全道主要都市の中でも、その財政硬直化ぶりは際立っております。従って、市長の財政認識、これまでの答弁は実態を正確にあらわしていない、こう思いますので、改めて市長の見解をお伺いいたします。 次に、それではなぜこのような状態に釧路市の財政がなってしまったのかを、私は問わなければなりません。 1994年の代表質問で私は、与党の皆さん方の表現をかりれば、前人未到の5期目の市長に、いつまでもぎらぎらしたどん欲さではなくて、円熟味を出すべきときではないのかと申し上げました。それは財政事情が悪化しているのに、これまでと同じ手法で無理やり背伸びをすべきではない、こういうことを私流の表現で申し上げたつもりでした。しかし、市長の辞書には、がむしゃらに突進することしかないようであります。実は5期19年のこの市長の政治姿勢こそが、今日の釧路市財政の深刻な事態を生み出してしまったと指摘せざるを得ないものであります。財政当局が多少ブレーキをかけようとしても、力づくで突破してしまう、私の目にはこのように見えるのであります。財政当局のブレーキのかけ方も弱いんだと思いますが、MOOの失政の問題、だれもが見通しに危惧を持っていたのに強引にスタートさせて、今日の事態を招いてしまっている。こういうところにあらわれているような、市長、あなた自身の責任に帰する問題が、この財政問題では非常に大きなものがある、こう思いますので、ぜひこの点についての考え方もお聞かせいただきたいと思います。 3つ目に、財政事情を無視して立体駐車場の建設に22億円もの巨額の投資を行うのは、私にはどうしても理解できませんので質問させていただきます。 道立芸術館の着工により、現在の暫定駐車場にかわる駐車場が必要だというのなら、私が繰り返し主張してきておりましたように平面の駐車場をつくれば済むことではないのか。都心部の駐車場対策を全面的に否定するものではありませんけれども、現実に今の駐車場経営の状況を見れば、何が何でも7階建ての立体駐車場でなければならないという議論に、説得力はないものであります。しかも、用地取得は一般会計、施設整備そのものは駐車場会計、こういう手法そのものに、この計画が持っている矛盾やもろさがあらわれているではありませんか。 収支見通しを聞けば、河畔駐車場並みの収入があれば、土地代の負担を除外すると何とか営業収支はうまくいくんだ、そうなっている資料もいただきました。さらに、貸し店舗と貸し事務所、この賃貸料も見込んでおりますから何とかなるんだというのが当局の説明でした。しかし、私はMOOそのものにも空きスペースさえできている。その上、この駐車場ビルの貸し事務所や貸し店舗が本当にテナントで埋まるんだろうか、大いに不安であります。これこそ机上のプランと呼ぶべきものであって、収支計画そのものに具体性がないと言わざるを得ないものでありますから、納得させられ得る説明をいただきたいと思うものであります。 私は、用地取得そのものにも疑問がありました。土地開発公社が清算事業団から取得した単価は1平方メートル当たり6万8,500円、ところがこれに金利や事務費や管理費を上乗せした。その上で、今回市が公社から取得しようとするこの地域は商業地域だから、約2万円単価に上乗せして12万2,000円で買うというふうになっております。これはざっと2万平方メートル近くのFW第2次計画用地が依然として公社の所有になっていて、一般会計から17億円の貸付金を受けている土地開発公社が、金利負担だけでも膨大になって大変だ、いわばこれを救済しようとするようなやり方ではないのか。なぜ2万円上乗せしなければならなかったのか、その理由をお聞かせいただきたいのであります。 さらに関連して、先ほども議論がありましたフィッシャーマンズワーフ第2次計画のいわゆる水族園構想についてお伺いをいたします。 先ほどの意見は早く具体化せよということでありましたが、私は反対の立場です。市長は、私の質問にこれまで、任期中には計画を具体化させたい、マスタープランのようなものはつくっていきたい、こう答えておりました。私は今の釧路市の財政事情や経済環境を考えれば、56億円にも上る釧路市の抜本的支援でようやく経営を維持しているMOOの現状とあわせて考える場合、第2次計画は無理をすべきではないし、根本から見直すべきである。わかりやすく言うと、断念すべきであると考えているものであります。市長が言うように、任期中にマスタープランなど基本的な構想を示すのが難しいのは、もはや火を見るより明らかでありますから、この際、市長の見解を明確に示していただきたいと思うものであります。 次に、私は経済の問題についてお伺いをいたします。 市長は、広域行政や交流人口の拡大で地域の活性化を図ると述べて、何か新しいものに期待を寄せているようであります。しかし、我が釧路市は古くから石炭と魚のまちであり、戦後は紙パのまちであります。この石炭と魚、2つの基幹産業が今、いずれも先が見えない暗いトンネルの中にあると言っても言い過ぎではないと思います。石炭問題について、市長は新石炭政策の折り返し点を前にして、国に強力に存続を訴えていく、こう言うだけであります。そのために市は何をするのかと問えば、なかなかこれが見えてまいりません。 私は、昨年、市民に石炭産業の現状とその地位を具体的に示していく必要がある、こういうふうに言いました。つい先日、グラフくしろの特集が配られました。1996年度は産業連関表を使った石炭の新しい位置づけなども取り組むようであります。今の時点ではっきり言えることは、このままの新石炭政策だけでは先の見通しがないということであります。であるのなら、最近化石燃料の需給見通しなどから、石炭見直しの議論が国際的にも国内的にも出てまいりました。そこで、まず釧路の炭鉱を存続させるためには、炭鉱会社そのものが生き残りの方向を明確にする。その上で釧路市が一体どういう支援ができて、何ができるのかということを明らかにすることだと私は思っております。 今、水面下で会社はいろんな動きを示しているようでありますけれども、私どもにはよくわかりません。石炭対策特別委員会の議論でも、説明はさらりと受ける程度でよくわからない、こういう話であります。 そこで、私はまず市と会社のきちんとした協議を行った上で、一体どういう方向で炭鉱を存続させようとしているのか、これをきちんととらえた上で、市民挙げての運動を国に働きかけていく、このようにすべきであると考えるものでありますから、ぜひ市長の考え方をお聞かせいただきたいと思うものであります。 もう一つの柱である水産の問題であります。 水揚げ高や水産加工とも残念ながら下降線をたどっております。200海里の全面適用やセーフガードの発動などは当面急がれる課題でありますけども、私はここでは水産加工の振興策、抜本的な強化を求めたいものであります。その1つは、水産加工振興センターの設備・体制の抜本的な強化であります。 現在配置されている研究職員は2名、運営費は1,400万円であります。先ほども議論のあった集積可能活性化事業はこれに含まれておりませんけれども、それにしても運営費は1,400万円。これは、隣の根室市が研究職員が3名、事業費が2,800万円であるのに比べてちょうど半分、見劣りがする状態であります。施設も、何度も言っておりますけれども、ごちゃごちゃと立派なものだとは言えない状態であります。市内の加工業者が周りに気兼ねすることなくじっくり研究をしたり、商品開発ができるという状態ではないというふうに言わなければなりません。魚食普及のための料理講習会なども十分できない。こういう状態では、私はとても情けないものがある。水産基地釧路にふさわしい施設と体制をなぜ整備できないのか、道立試験場があるとか、あるいは業者がいまいち熱心ではないとかいう話は再三聞かされましたから、そういう答弁ではなくて、本当に釧路市の水産加工に付加価値をつけるとするのなら、市が積極的にリードすべきであると私は思いますから、ぜひ市長の見解をお示しいただきたいと思います。 次は、販路の拡大にも思い切った対策を求めるものであります。先ほどもちょうど同じ趣旨の議論がありました。釧路ブランドとか釧路駅のアンテナショップ、今度は飛行場にもそうした施設を設けたいという意欲は示されました。今、釧路市は全国に知られた水産基地であります。ところが、釧路ブランドという言葉はあるけれども、市内のお店屋さんを見ても、釧路市内で生産された水産加工品というのは、むしろ少ないぐらいであります。先日の新聞にもタラコの生産が盛業期を迎えた。ほとんどがからし明太子にするために福岡に行くんだと、こう書いてありました。お店屋さんに行きますと、帯広とか函館産の水産加工品には塩辛初めよくお目にかかるんでありますけれども、なかなか釧路のものが少ない。そこで、私は水産加工振興センターで試作品はいっぱいつくった。ところが、なかなかこれが売れない。軌道に乗らないという問題があると聞いていますから、この販路をきちんと市が後押しをする。例えば、釧路ブランドの奨励品に大いに財政的な支援をするとか、あるいは販路を確保するために抜本的な取り組みを工夫するとか、思い切った対策がなければ、この現状は打開できないと思うものでありますから、ぜひ考え方をお示しいただきたいと思います。 次いで、中小企業対策についてお伺いをいたします。 商業統計によれば、平成3年と平成6年を比較いたしますと、釧路の小売商店数は86店舗減少いたしております。地域的に見ますと、橋北、鉄北、橋南、春採、大楽毛──鳥取、愛国を除くと、実は全部減少いたしております。市内商店街振興組合からいただいた資料では、この1年間に廃業した店舗が15店舗ということであります。大型店の出店が野放しになった結果、今地域の商店街がさま変わりしつつあります。小さな食品雑貨店あるいはスーパーが次々と店じまいをして、お年寄りの皆さんなどは近くで買い物ができなくなっている。その後にできるのはコンビニばかりでありますから、生鮮食料品などが買えないという状態になっています。私の知り合いはタクシーで買い物に行くという状態であります。なぜこんなことになっているのかといえば、これはご案内のように大型店の問題があります。 市長は、常々商業者みずからの努力が足りんとばかり言われております。確かに市長の指摘も一理はありますけれども、規制緩和の大合唱の中で、アメリカに要求されて大型店の規制を緩和する。その大波に中小業者というよりは、むしろ零細な業者がのみ込まれてしまうのは、これは無理ありません。商業者みずからの頑張りというだけでは問題の解決にはならないと私は思います。釧路市の各種の融資制度の中で、いわゆる無担保・無保証の融資制度を抜本的に強化すべきであると思うものであります。いろいろお聞きしましたら、これまで2件、信用保証協会を活用して無担保・無保証の融資を行ったというのでありますから、これを充実させていく必要がある。ちなみに帯広では6件、旭川でもこれが最近零細業者の大変な手助けになっております。我が釧路市でも、ぜひともこの充実を図る必要があると考えておりますから、市長の見解をお聞かせいただきたいと思います。 次いで、私は市民生活の問題について、ここでは特に国民健康保険の問題についてお伺いをいたします。 市長は、就任以来の国保料の値上げに次ぐ値上げでありました。毎年小刻みに上げた方が、たまにどんと上げるよりはいいんだと、こう豪語していたこともありました。私は高過ぎる国保料は、国と道に補助金の増額を求めながら、一般会計からの繰り入れを増額することで値上げを抑え、値下げをすべきだと要求してまいりました。議場からもしばしば、そんなことができるはずがないと言われたものでありますけれども、1996年度の予算案では資産割を廃止して、加入者のおよそ1万2,000世帯の負担が軽減されることになりました。また、7割、5割、2割の法定減免の拡大で、所得が100万円以下、実は加入者の半数以上を占めておりますけれども、その軽減措置も図られることになり、値下げになりそうであります。 低所得者が多数を占めている国保会計加入者の実態から見れば、大変歓迎すべきことであります。私たちの年来の主張の一部が実現したと喜んでいるものであります。しかし、手放しでは喜べない内容がここには含まれています。均等割と平等割の大幅な引き上げであります。この引き上げで夫婦2人でも1万4,600円の値上げになります。限度額を5,000円上げて50万円とする値上げもあります。特に、応能・応益割の負担割合を、厚生省が言う平準化、まあ私に言わせれば国の言いなりになってこれを進めた結果、一気に均等割と平等割を値上げすることになってしまいました。 一般会計からの繰り入れの増額は3,000万円にとどまりましたから、結局、今後は所得があろうがなかろうが、保険料負担を求めていくという方式がここででき上がってしまうことになります。私は国保加入者の所得状況からいっても、先ほども言いましたように全体の半分以上が年間所得が100万円以下、こういう実態からいっても、むやみにこの均等割、平等割を値上げすることになれば、今年はよかったけれども、来年以降はまた値上げのあらしが待っていると、こういうことになりかねませんので、あえて市長が今後はソフト重視だというのであるのなら、高齢者や年金需給者を中心とする今後の国保加入者の現実から、一般会計からの繰り入れをさらに増額しつつ、均等割、平等割の値上げは行わないということを明確に示していただきたいと思うものであります。 次は、福祉の問題についてお聞きいたします。 まず1点目は、介護保険についての市長の見解であります。 厚生省が進めている介護保険の計画では、結論から言えば、保険あって介護なし、こういうことになってしまいます。65歳以上のお年寄りをその対象に限定していますから、今市が行っているホームヘルパーの派遣でも2割は65歳以下の障害者ですから、これらの人々は対象から外されてしまいます。しかも、保険料のほかに利用料を取るというふうになっています。現行の措置制度の廃止などという話も飛び出しています。我が党は、この措置制度と保険の適切な組み合わせによる制度は、これは当然だと受けとめています。しかし、今厚生省が進めようとしているこの介護保険制度の内容には、とても同意できるものではありません。市長はどのようにこの保険制度をお考えなのか、ぜひ見解をお聞かせいただきたいと思います。 次に、ホームヘルパーの充実についてお伺いをいたします。 この問題でも幾つかの質問がありましたから、重複は避けます。 私は釧路市のホームヘルパーは人数的には一定の水準に達しているし、ゴールドプランの目標も達成できるだろう。中身が問題だと思います。1996年度も22名を増やして119名になるそうでありますけれども、常勤のヘルパーは2名増やして、やっと6人になります。旭川の常勤ヘルパーは31名です。全道的に見てこれは非常に立ちおくれた状態、国の指導の観点から言っても余りに少な過ぎるものであります。今後の要求として、24時間のホームヘルプのサービスあるいは時間帯を、今釧路市が行っているように午前と午後の2回だけという、こういうやり方ではなくて、朝とか夕方とか夜の派遣という要求にこたえていくためにも、これはどうしても常勤のヘルパーを増やす以外には道はないと思うものでありますから、来年度からこのホームヘルパーのサービスの内容の充実にどう取り組もうとしているのか、そして常勤ヘルパーの増強をどのように進めるのか、そのめども示していただきたいと思うものであります。 次は、特別養護老人ホームの問題であります。 ゴールドプランの中で、いまだ見通しがはっきりしないのが特別養護老人ホームであります。私は何度もこの問題で議論して、先ほども答弁がありました。繰り返す必要はないと思いますが、1997年の目標に向けて今後市はどのように道などと協議を進めていくのか、見通しを含めてお聞かせいただきたいと思います。 福祉の問題の4点目は、障害者プランの策定について、特に内容の問題に限ってお聞きしたいと思います。 1つは、この障害者プランの中に更生施設の整備についてはどのように位置づけるのか、この問題についてお聞きいたしたいと思います。現在入所を希望していながら待機している方がおよそ20人いると伺いました。この施設は、北海道全体がその整備目標の対象地域でありますから、釧路の近くには最近なかなか入れない。特にこの1~2年は申し込んでも入れないという状態が続いていて、釧路から遠く離れたところに入所している方も、なるべく近いところに移りたいと、こういう希望を持っているそうであります。合わせると40人に上る希望者がいるとお聞きしますから、年々深刻になるこの実態について、障害者プランの中でどのように位置づけて、これを実現させようとしているのか、考え方をお聞かせいただきたいと思います。 障害者プランのもう一つは、障害児の学童保育についてであります。北海道では、帯広市で昨年から民間によって障害児の学童保育ということが運営されております。釧路市でも今その計画があって、具体的な取り組みが関係者の間で進みつつあります。ところが、問題は場所がないということであります。先日、帯広に私は行ってまいりましたが、町内会館を利用していました。我が釧路市では町内会館がなかなかあいていないために、これは難しいようであります。そこで、私は小学校の空き教室などを活用してでも、この障害児の学童保育ができないかを問うものであります。 まず、障害児の学童保育所の必要性そのものを認めるのかどうか。そして2つ目に、この空き教室の活用についての考え方をあわせて示していただきたいと思います。 次は、教育の問題について2点お伺いをいたします。 時間が大分なくなってまいりますから、はしょってお聞きしたいと思います。 まず、これはいじめの問題であります。 昨年、私ども要求して行われたアンケート調査の結果によれば、いじめられたことがあると答えたのが、小学校で男子42パーセント、女子43パーセント、中学校で男子26パーセント、女子36パーセントに上っている。美原中学のように暴行事件や金品をおどし取ろうとするなどの事例もありました。このうち、先生が知っていたと答えたのは小・中学校とも30パーセント余り、7割は先生は知らないという実態が浮かび上がりました。先生に相談したというのも意外に少ないものでした。 市教委は、いじめ防止市民大会や、いじめ防止のパンフレット、道が進める臨床心理士の派遣などを新年度予算に事業として盛り込んでいる、このように伺いました。私は100万円という予算も非常に少ないし、こうした取り組みだけでは極めて不十分だと思うものであります。この問題では、学校現場の取り組みが大事であります。教育委員会が学校現場に介入するのは適当ではありませんし、すべきではないけれども、まずいじめの実態をもう少し詳しく掌握する必要があるのではないか。教育長の答弁をずっと聞いていますと、まあいろいろあって千差万別だから、なかなか一概には言えないんだという話はしょっちゅう出てくるのでありますが、果たして市教委がこのいじめの深刻な実態を正確にとらえているのかとなると、中身について私はよく掌握してないのではないか、こう思います。従って、その内容をいま少し立ち入って調査研究してみる必要があると思いますので、その手だてをぜひお答えをいただきたいと思います。 2つ目に、昨年来、美原中学の暴行事件が市民の関心を集めました。表面にあらわれたのは暴力事件でありますけれども、背景には当然のこととして私はいじめの問題があると考えております。ところが、市教委に対しては、いじめについての報告は資料を求めると1件もありません。まあ、報告する必要もないと学校側が判断されてのことだと思いますけれども、ちなみに暴力などに関する報告はこれまで17件だと聞きました。私はいじめ対策では、抽象的に学校、家庭、地域が一体となってと、こういう一般的な抽象論を繰り返すだけではなくて、各学校ごとの取り組み、あるいは学校現場に取り組みを押しつけたり、担当の教員に押しつけてしまったりするような、そういうあなた任せのやり方ではなくて、私はこの際、市教委が各学校現場での取り組みの経験交流を大いに先生方と進める、カウンセラー会の活動などについても、財政面からも積極的な支援をする。これまでの殻を破った取り組みが必要だと考えるものでありますから、ぜひその点での考え方をお聞かせいただきたいと思います。 また、あわせていじめの問題と密接に関係のある不登校や教師による体罰の問題についても、私はたびたび言及しておりますけれども、もう少しきちんとした調査をしてみる必要があるのではないか、こう思うものであります。あわせて、不登校のさわやか学級、青空学級の対策の強化についてもお示しいただきたいと思います。 いじめの問題の最後に、時間の関係で省略しますけれども、根本には新学習指導要領の路線があります。学校5日制の全面的な実施を前にして、教育長は今の学習指導要領で5日制が実施されたとしても、本当に問題なく教育を進めていくことができると認識しているのかどうか、ぜひその点だけはお聞かせいただきたいと思います。 次は、大規模改造の問題であります。 予算案では、合わせて4分の1に減ってしまいました、4,850万円。なぜこんなことになったのかと聞いたら、今度は阪神大震災で、地震に耐える構造なのか耐震診断が義務づけられたから、補助金がなくなった。だから、もうやれませんというのであります。それでは、耐震診断をやるのかと問えば、様子を見ているんだと、こう言うんであります。つまり今の市教委の姿勢は、どっちもやらないということでありますから、これではいただけません。ぜひ考え方をお示しいただきたいと思います。 最後に、私は市長の政治姿勢についてお伺いをいたしたいと思います。 時間の関係がありますから、幾つかの問題は省略させていただきます。 まず1点目は、財政事情を反映して、経常費の削減ということが、あるいはマイナスシーリングということが、この予算の編成のたびに叫ばれてまいりました。市長みずからがそういう通達を出しておりますけれども、ところが一方で、10パーセントの経常費カットを続けてきたその中で、市長交際費だけは聖域だった。私もうかつでありましたが、今回初めて知りました。実は今回初めて食糧費の削減と対応して10パーセントカットしたというのであります。私はこれでは現場には10パーセントカットで押しつけてつらく当たるけれども、市長の交際費は聖域で知らん顔だというのは、これはいかにも示しがつかない話ではないのか、それは通らないんじゃないかと思いますので、あえてこれまでなぜそのようなことになっていたのか、お聞かせいただきたいと思うものであります。 次に、4月22日オープンする農村都市交流センターの問題であります。 市内の初めての温泉を楽しみにしている人は大変多いものがあります。ところで、この施設の管理運営は昨年の7月振興公社に委託されました。委託料は3,200万円余りでした。そして、来年度予算案には、光熱水費など経常的な委託料で4,000万円、開業に伴う家具調度品の購入など臨時的な委託料でおよそ4,000万円、合わせて8,000万円が計上されております。ところが、4月22日のオープン予定でありますから、それに間に合わせるためにはもう去年のうちから買いつけに走らなければならない。お聞きしますと、既に大半は契約を終えて発注済みのようであります。市と公社が協議しながら進めていることとはいえ、予算が議決される前に、委託を受けるであろう振興公社がどんどん契約もする、発注もするというのは一体いかがなことだろうか。私は議決前に予算の執行に当たる、これは事前着手であって認められないと思うものであります。事の成り行き上、そうせざるを得なかった、こういう話は通らないのであります。最初から4月22日オープンはわかっていた。間に合わないのなら、なぜ途中で補正予算を組まなかったのか。補正予算も組まないで、結局まあいいだろうと、こういう話で進めていくというのは、結局財政問題にあらわれている市長の手法と同様に、多数与党の上にあぐらをかいた姿勢が露骨にあらわれていると、私はあえて言わなければなりませんから、ぜひ見解をお聞きしたいものであります。 最後は、各会派から出されていた市長の衆議院選挙の出馬の問題であります。 市長はもともと自民党でした。それが市長選挙に当たって中道を名乗り、市民党ということになりました。こういう議論をするのも最後かもしれませんから、あえて言わせていただきますが、そして釧路市政史上初めての4期、5期という市政を担当することになりました。ところが、今度は新進党から出馬を打診されて、任期を全うすると言いながらも、明確に否定はされておりませんから、(「言ってないよ」「任期全うするとは言ってないんだから」と呼ぶ者あり)あっ、任務を全うすると言っているんだ。(「そうそう、任務を全うする」と呼ぶ者あり)政治家鰐淵さんの発言としては、そういう発言というのは、まあ出馬の意思ありと、こういうことになるのかと思いますが、それにしても随分変わり身が軽いのではないかと。まあ、新進党といっても、もともと自民党田中派のその一部でありますから、まあ自党と同じといえばそれまでの話でありますけれども、なぜそんなことになるんだろうか。私はあえて市長の見解を示していただきたいものであります。 政党の党利党略で任務を投げ出すようなことがあっては、私はこれは市民に対しては余りにも無責任だ。伊勢神宮に参拝して翌日辞任したという総理もいましたけれども、結局これは政治の行き詰まり、市長、あなた自身の場合は無理やり推し進めてきた財政にも行き詰まって、まあやるべきこともだんだんなくなってきて、ソフトの時代だなどというような発言に見られるように、これ政治的な行き詰まりもあって転身なさろうとしているのか、ぜひその点の考え方をお示しいただきたいと思います。 以上で1回目の質問を終わります。 ○議長(工藤清雄君) 再開を午後3時30分とし暫時休憩いたします。             午後3時13分休憩 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  午後3時31分再開 ○議長(工藤清雄君) 再開いたします。 日本共産党議員団代表質問に対する理事者の答弁を求めます。 市長。 ◎市長(鰐淵俊之君) (登壇)共産党議員団の代表質問にお答えをいたします。 まず最初に、住専処理の認識について問いただされました。ご案内のとおり、既に公的資金の導入につきましては、政府側の説明としては、金融不安、国際信用力、景気回復、預金者保護などの対応のためにやるのだということが言われておるわけであります。しかし、今回、当釧路市議会におきましても、全会派一致によりまして決議をされた意見書が通ったわけでございまして、私もこの議会の通りました意見書と全く同じ考えを持つものでございます。従いまして、原因の全容解明と関係者の責任を明らかにすること。あるいは住専処理に当たっては、国民の理解が得られない公的資金を導入することのないよう、国会で十分論議し、適切な対処をすることが必要だと、このように考えます。 次は、財政問題についていろいろお話ございました。ご案内のとおり、平成8年度の地財計画におきましては、税収は前年対比わずか0.1パーセントの伸びであるのに対しまして、公債費につきましては前年の13.7パーセントを大きく上回る15.2パーセントの伸びとなっているわけでございます。あるいはまた、減税分を除く通常の財源不足も5兆7,533億円と、前年度を1兆4,961億円上回る、過去最大の財源不足となっているわけであります。計画ではこの通常の財源不足、それから特別減税による不足を、いわば交付税と地方債の増発で補てんすることといたしているわけであります。このことから、地方債の伸びは前年を5.9ポイント上回る14.7パーセントの伸びとなっており、借入金に依存しなければならない計画になっておるわけであります。 先般、自治省は全国市町村の平成6年度の決算概況を公表したところでございますが、この内容におきましても赤字団体は増えております。地方債の伸びがコンマいわゆる4.4パーセント、いわゆる赤字4.4パーセントと戦後初の減少となっております。地方債の依存度では、逆に14.1パーセントと過去最高となっております。こういった指標が示されますとおり、非常に財政というものは厳しくなっているということはご案内のとおりでございます。従って、いろいろお説の中で私が強引に財政運用してきたためにツケが回ってきたんではないかと、こういうお話でございますが、その辺は当たらないと、このように思っておるところでございます。 次は、この厳しい財政状況になって、公共事業を急ぎ過ぎたのではないかと、こういうお話がございました。一方、公共事業を大いにやれと、こういう市会議員のご意見もあるわけでございます。従って、財政が厳しい状況になってきている理由としましては、やはり今日の経済状況が大きな要因となっておるのでございます。公共投資は、地域経済を下支えする大事な役割を果たしておりまして、地域経済の振興といった点からも、やっぱり有利な起債などを活用し、より市民のニーズにやはり速やかに対応していかなければならないと考えて予算化をしておるわけであります。今日までの公共投資を可能としたものは18次にわたる行革の継続実施、そういったものが原資の確保に私は少なからずつながってきたと思うのでございます。公共投資の累積が財政状況を厳しいものとする直接の要因とは、そういうことで考えづらいと思います。また、公共投資による施設整備の減益をより早く市民に提供することも行政の役割であり、急ぎ過ぎた公共投資といった批判は当たらないと考えております。 次は、立駐でございます。 立体駐車場につきましては、ご案内のとおりあの周辺の施設利用に対して、駐車場に現在使っておる土地が、今後公園計画、その他によって駐車用地として使用できなくなるわけであります。従って、あの周辺における駐車場というものが極端に少なくなってまいります。そうしますと、勢い施設の利用も非常に不便を来してくる。そういったことを考えますと、やはりこの立体駐車場はやっぱり急がなければならない施設の一つであると、このように考えているのでございます。従って、ある程度将来を見通した規模の公共駐車場として検討しているわけですので、事業としての将来性はかなり厳しいものと考えております。 ただ、料金体系の条例化は来年になりますので、確定的なことは言えませんが、条件を想定しての試算では、初年度から4年目までとし、21年目以降は黒字となりますが、元利償還期間中の5年目から20年目までは単年度2,000万円から5,000万円ほどの赤字となり、累積損失解消は29年目になると見込んでおるところでございます。 用地の問題ですが、土地開発公社が国鉄清算事業団から買収した土地は、全体で3万5,500平方メートルで、契約は一括して行っております。一方、立体駐車場敷地は、この中で唯一の商業地区で、工業地区となっている最も西側の浪花町4丁目部分とは同じ水準にはなりませんので、平方メートル当たり単価も約20パーセント増としたところであります。この20パーセントの上積み分、平方メートル2万円、総額約4,000万円については土地開発公社の帳簿上、市への処分済み分として取得原価から差し引かれるので、残地の帳簿価格が下がり、市の買い取り総額は変わらないこととなりますので、ご理解をいただきたいと思います。 次は、フィッシャーマンズワーフの第2次計画も各方面の協力をいただき、平成8年度は道立芸術館、港湾緑地、立体駐車場の3部門の工事が同時に着工し、平成9年度末には地域全体としてかなりさま変わりするものと期待しております。私どもは清算事業団から購入した土地、そして清算事業といろいろと約束している点については着実に私は実行されている方だと、このように思います。全国のいわゆる清算事業団がそれぞれ売っているところが、どの程度お約束どおりできているかということを見れば一目瞭然だと私は考えております。残るのは、環境体験館だけとなりますが、この市民待望の施設でありまして、将来にわたってはやはり建設推進の立場に立たなければならないと思っております。 次は、石炭問題でございます。 これは、市と会社とが十分協議をして、存続等について考えていくべきでないか、あるいは国に施策を求めるべきでないか、こういうお話でございます。これは何回もご答弁申し上げておりますとおり、やはり石炭産業はもう既に国の政策がないとするならば、一般の自由競争上の中ではとても日本の石炭産業は成り立たない。これはもうだれしもがそのように考えているわけであります。しかし、現在そういう厳しい状況下にあっても、太平洋炭砿さんはとにかく最後まで永続的に残りたいと、こういう決意のもとに労使ともに歯を食いしばって現在頑張っておられますし、やはり目標達成のための出炭も出しておるわけでございますので、会社としてはそういった悲壮な決意で頑張っておると、私はこのように思っております。 従って、後は何としてもこの石炭政策の切れる5年後、新たな政策導入というものは石鉱審、その他の中から伺いますと、もうこれは最終段階だと、構造調整の最終段階だから、もう石炭政策というのはないですよと言わんばかりの決め方でありますが、しかし日本が先ほど申し上げましたとおり石炭の輸入大国、1億3,000万トンも4,000万トンも入れる日本としては、本当に稼行炭鉱ゼロにしていいのかどうか、これをもう一度やはり議論を復活させて、やはり最低でも稼行炭鉱の1つや2つは国の責任においても残していくべきだという考え方に立って、私どもはより具体的な案も示しながら、国にやっぱり再考を迫っていくということが必要ではないかと思っております。そういった時期を見て、議会、市民と一体となった運動も当然必要になってくるものと考えます。 次は、水産の問題につきましてお話をいただきましたが、これは数字的に見ますと、例示の数字で根室との比較もありますが、釧路は決して根室より劣っているとかということではございません。データここにありますが、これは委員会等でお示ししたいと思います。 現在、加工振興センターにつきましては、平成4年度移転により施設の拡充を図ったものでございまして、設備面でも毎年補助制度等を利用し、業界ニーズに対応した機器整備を行ってきておるのであります。さらに本市の場合、釧路水試加工庁舎が建設され、道内5水試の加工部門が集約強化されておりまして、スタッフもそろい、密接な連携のもとに相互補完しながらセンターの使命を果たしておるわけであります。また、常に業界団体の加工振興協議会とも連絡いたしまして、製品の開発、人材育成等にも取り組んでおるところでございます。こういうことから、現体制で今後とも対応してまいりたいと思っております。 なお、販路拡大につきましては、加工業協同組合や加工振興協議会など業界団体と連携を取り、常設販売店の運営助成、通信販売事業の支援、商談会等の、いわゆる催事への積極参加などを通じて鋭意推進しておるところでございます。 釧路ブランド事業もその一つでありまして、釧路ブランド商品は本市加工品のイメージリーダーとして重点的に広報宣伝を行っておりまして、今度新しく新空港ビルにおいては、テナントの店舗において釧路ブランドコーナーを設けるべく準備を進めており、今後とも販路拡大には努力をしてまいりたいと思っております。 なお、中小企業・零細企業振興策としては、いろいろのご指摘はございますが、融資制度について、無担保・無保証の新たな制度を創設するということは大変難しいと思います。中小企業の振興を図るために丸釧融資を初め各種融資制度を設けておりますので、それらを十分有効活用していただければと、このように思います。 次は、国民健康保険についてのご質問をいただきました。 このたびの制度改正は、懸案でありました資産割の廃止と低所得者への負担を最小限にとめまして、全体の8割の世帯の保険料が抑制される、あるいはまた軽減が図られているというのが特徴であります。資産を持たず、軽減措置も受けられない約13パーセントの中間所得階層につきましては、今回の賦課割合の改正により所得割も若干引き下げられておりまして、ストレートには影響を受けないことになっております。 新年度の予算につきましては、厳しい財政事情の中から3,000万円の繰り入れ増をいたしまして、全体的な負担の抑制を図っておるところでございます。保険料の算定に当たりましては、応能・応益によって算定されるものであります。平等割、均等割は全体の保険料が伸びることによって、当然上がっていくものであり、全体が上がれば、その賦課割合によって年々変わるものでございます。応能・応益割のアップに伴う低所得階層などに対する手当てとしては、新たな7割、5割、2割の軽減措置によって対応していきたいと思っております。 次は、福祉問題でございますが、介護保険制度についての認識を問いただされたところでございます。 この制度につきましては、厚生省の諮問機関である老人保健福祉審議会の最終答申はまだ出ておりません。中間答申、2次報告として公にされましたが、例えば事業実施主体はどこになるのか、保険料はどのくらいになるのか、現行の措置制度とか医療保険制度とのかかわりはどうなるのかなど、新しい制度として決まっていることは何一つございません。内容が非常に不明でございますので、仮に市が事業主体となる場合には、給付水準や財源対策について国として十分な方策を講じなければ、これはもう当然第2の国保になりかねないという強い懸念を私ども持っております。従って、全国市長会といたしましては、介護費用に係る財源計画を明らかにすること、ゴールドプランの進捗状況を考慮し、制度発足まで十分な準備期間を設けること、あるいは医療保険制度及び老人保健制度のかかわりを踏まえて、さらに検討することなどの意見を審議会の中で述べさせていただいておるところでございます。 私、個人にしてみますと、この介護保険制度を何らそういった基準等明確にせずして実施したとしたならば、間違いなくまたこれは国保と同じくなりまして、その市その市の市町村によって負担も異なり給付内容も異なるという、全くおかしな結果になりかねません。従って、私は一番いいのは国が責任を持ってやること、その次はどうしてもできなければ都道府県が責任を持ってやると、それに対して私どもは機関委任事務で受けて実施するのは市が実施しても、それに対して十分な財源、きちっとした財源を確保していただかなければ、こういったものをとても私どもは実施することはできないということを強く訴えさせていただいております。 次は、ホームヘルパーのことについてのご質問ございました。私どもはホームヘルパーにつきましては、必要に応じて常勤化を図ってまいりたいと思っております。現在、釧路市のホームヘルパーは今年の22名を増やしまして、非常にたくさんのホームヘルパーさんがおります。その方々の仕事の内容、活躍の内容、これは決して他に劣るものではなく、非常に立派な活動をなさっておると私ども考えております。従って、今後ともゴールドプランの最終年次にはホームヘルパーは151名と、こういうことで考えておるところでございます。 それから、特養につきましては、これも既にご答弁申し上げましたが、平成9年度着手に向けてひとつ道や国に対して要請活動したいと。本年度は具体的に実施法人をどうするか、あるいは建設場所をどうするか、あるいは収支計画はどうなるか、あるいは事業計画、または資金調達、設計、積算、こういった具体的な検討を本年度中にいたしまして、ぜひ来年度につきましては実施できるようにしていきたいと、このように考えております。 次は、養護学校を出ても行き場がないと、そういう意味での更生施設の点でございますが、障害者の援護施設は全道で調整して設置しておりますが、今後どのような施設が必要かは計画策定の中で検討してまいりたい。これは障害者プランの中でひとつ検討してまいりたいということでございます。 あるいはまた、障害児の学童保育につきましては、これは障害のある子供が放課後活動の場などがあることが、これはより望ましいと考えますが、実現に向けて非常にいろいろな条件が必要になってきておりまして、そういったものを現在市の施設では整っていないということで非常に困難だと。例えば、帯広では町内会館といっておりますが、釧路市の町内会館は非常に利用率が高いもんですから、とても学童保育ということにはならないわけであります。従って、空き教室ということになると思うんですが、これは後で教育長の方から答弁あるかと思いますが、聞くところによりますと、なかなか特別教室に転用しておって、空き教室は今ほとんどない状況だということでございますので、ご理解をいただきたいと思います。 次は、交際費の点でございます。 これ、市長交際費というのは、ご案内のとおりこれは食糧費を指しているのではございません。これは市として必要な交際費用でございまして、これはいわば市政功労者や、あるいはそういった叙勲者、そういった方々の費用ですとか、一般の市として行う慶弔、あるいは市としておつき合いしている方の慶弔関係、あるいはせんべつ、見舞金、土産、こういった経費がその内容となっていたわけでございます。しかも、また懇談費用もその中に含まれておる。しかし、それはさほど大きな数字ではございません。そういうことで毎年一定の予算を必要として、これらは一応シーリングの例外としてきたわけでございます。しかし、このたびこの食糧費につきましては、従前の官庁のつき合い方について見直しをしたわけであります。一切官官接待やせんべつ、土産、廃止すると、原則廃止するとうたいましたので、私どももこの10パーセントのシーリングで減額をさせていただいたわけであります。市の交際費の額は、主要都市あるいは町村と比べましても、市の交際費は決して高額なものではなく、むしろ相当節約しているものと私は考えておるところでございます。 次は、農村都市交流センターの件につきまして質問いただきましたが、市といたしましては、施設規模及び運営方法から必要度合いを考慮いたしまして、平成8年度予算の査定を行ったものであります。振興公社が管理委託を見込み、調度品の選定並びに調達作業を行ったとしても、市からの要請を受けるものではなくて、振興公社の自主的な判断によって行う商行為でありまして、何ら問題ないと解するものであります。むしろ第三セクターとしての役割的なものを考慮しますと、運営前に万全な態勢をとることが当然だと考えます。 次は、最後に私のことについてのお話ございましたが、これも、これまでの代表質問の皆さんにお答えいたしておるとおりでございまして、任務の全うに努力をしたいと、このように思っております。 ○議長(工藤清雄君) 教育長。 ◎教育長(角田憲治君) (登壇)最初に、障害児の学童保育に小学校の空き教室を利用してはどうかということでございますが、先ほど市長もおっしゃいましたように、現在小学校には余裕教室はございますが、児童会室や特別活動室に転用しておりまして、空き教室はほとんどないというのが実態でございます。 なおまた、学校建設には国の補助金が導入されておりまして、目的外に使う場合には文部省の許可が必要でございます。従って、民間の利用ということになった場合、目的外使用は非常に困難であると思います。 それから、いじめの問題でございますが、昨年実施いたしましたいじめアンケート調査は、全市的ないじめの傾向や実態を把握したものでございます。教育委員会といたしましては、この結果をもとに防止対策をいろいろと進めているところでございまして、なお各学校でも独自の掘り下げた調査をしており、具体的な指導に活用しておるのが実態でございます。 それから、いじめ問題についての先生方に対する援助あるいはそういった研修会などでございますが、生徒指導や学校経営、それから研修講座、また釧路市小・中合同教育相談研究会、釧路市学校適用指導担当者会議などを行いまして、具体例や実践例を用いるなど研修機会の充実に努めております。また、各種研究団体の活動にも援助を行っているところでございます。 それから、不登校学級に対する強化ということでございますが、不登校に陥った児童・生徒に対しまして、学校復帰や高等学校の進学を果たす結果が出たなどしまして、大きな成果を上げているところでございます。今後、担当教員を増やすなど指導体制の強化を図ってまいりたいと思っております。 それから、教員の体罰の状態でございますが、この把握につきましては、各学校から報告を受けておりまして、必要なものは道教委に内申し処分しているところでございます。 それから、学校5日制が完全実施となった場合、現行の学習指導要領で対応できるかどうかということでございますが、これは対応はできない、新しい学習指導要領が必要であると判断しておるところでございます。 それから、大規模改造についてでございますが、平成8年度から大規模改造事業の補助制度採択基準が変わりまして、耐震診断が義務づけられたわけでございます。この耐震診断には多額の費用を要すること、あるいは非常に期間を要することということで、道内で実施する市がないと聞いております。当市といたしましても、このような補助制度のもとでは実施は困難であるというふうに判断しております。しかし、この耐震診断の方法や費用あるいは補強工事の工法や工期など研究しながら、今後、他自治体や文部省の動きを見ながら、何とかもとのように実施できるような方法はないかということを研究してまいりたいと思います。 ○議長(工藤清雄君) 27番松永俊雄議員。 ◆27番(松永俊雄君) (登壇)2回目の質問に入らせていただきます。 住専の問題についての市長の見解はわかりました。現段階ではそれ以上ならないと思いますので、市議会の意見書と同じであると、まあ何ていいますか、取りつく島もないような答弁でありますけれども、了としたいと思います。 財政の問題ですが、私は今の市長の議論では、ちょっと市民の皆さんは十分理解いかないのではないかと。全国押しなべて同じような状況に陥っているというのは、これはもう論をまたない話でありますけれども、中でも先ほどちょっとだけ言いましたが、釧路市の財政状況が、しからばどこでもある状態であって、そんなに心配したもんでないんだよと、こういうことかといえば、これは違うと思うんです。よくこの場合の指標に用いられる経常収支比率と、市長も先ほど言った平成6年の決算状況について、釧路管内あるいは根室管内の報道がいろいろなされておりましたが、これが非常にどこでも悪くなってきていると。我が釧路市の場合は先ほど言ったように、これが平成5年が86だったものが、平成6年──1994年度は93.3パーセントにもなっていると。1995年度も同じだと、こういう状態なんです。これは全道の主な市と比較をしてみても際立って悪いんです。これだけですべてを議論するつもりはありませんけれども、そういう指標にあらわれているような釧路市の財政状況について、市会議員の皆さんはどんどんやれという意見もあるからということで、議論は終わらないんだと思うんです。 やっぱりここで問題になるのは、政策予算に回すべき財源が枯渇してきていると。今のこの財政手法でやってみても、来年は24億円の減債基金からの借り入れを仮に10億円か十数億円に圧縮できれば、同じような手法はとれるかもしれない。しかし、再来年はこの手法はもう通じないんです。しからば、再来年に景気がぐーんとよくなっていて税収がどんどん見込めるかといえば、これはもう全くだれにもわからない。その時点では、市長がここにいないのだけははっきりしてますから、これは後は野となれと、こういうことでは、これは余りにも無責任のそしりを免れないと思います。 施設の管理運営費だけで見ても、この間お聞きしましたら38億円にも上っていると。1996年度も新たな施設ができて、1億数千万円これが増えますから、一方でどんどん施設を整備することによって、経常経費はどんどんさらに膨んでいくと、こういう状態になります。従って、先ほど中期、長期の財政見通しを示せと、余り意味がないし、難しいからできないという議論もありましたが、中期、長期どころか、もう1~2年先もなかなかきちんとした見通しが立たないところまで、今近づいているんではないですか。その点を先ほど来、各会派の代表質問で一様に問われているんだと思うんです。ですから、そこを市長は率直に明確に語る必要があるというふうに、私は思うものであります。 それから、あえてこの場合、財政部長の見解もお聞きしたいと思います。 市長の先ほど来の財政認識と当局の認識は本当に一致しているのか。日本の官僚は世界に名立たる優秀な人材がそろっていると、こういう話がありまして、これは最近はどうも住専の問題見ても何見ても、HIVの問題見ても、うそだちゅうのがわかってきましたが、まあ国の政治では、政治より官の方が何となく上だと。我が釧路市の場合は、市長の腕力が相当まさっていますから、これはもうかなわないと、こういうことだと思うんです。その結果、今日の財政状況を招いたというふうに言えなくはないと私は思っておりますから、あえて財政部長の、まあ一生懸命ブレーキをかけたつもりだったんだがとか、話はあるかもしませんが、まあ見解をお示しいただきたいと、こう思います。 次の問題は、立体駐車場の問題であります。 この間、資料をいただきまして、いろいろ見させていただきました。今市長が言われたように、これは大ざっぱな試算ですから、これをもとに数字がどうのこうのという議論をしても余り正確じゃないかもしれませんが、先ほど市長が言ったとおりなんです。西暦2026年か2027年になって初めて黒字になると、こういう話なんですよ。これ内容をちょっとだけ見ましたら、その間、駐車場料金の値上げも見込んでいるみたいです。テナント料の値上げも見込んでいると。そういう資料をこさえて、今の河畔駐車場並みの駐車場料金の収入があると見ても、二千二十何年までかかると、2027年ですか、2027年にならないと黒字にならないというのがこの駐車場の経営見通しなんです。実態がどうなるかは、これだけでは論じられませんけれども、おおよそこういうことが想像されると。とすれば、この都心部の駐車場対策としても確かに要求もあります。しかし、私は今釧路市の財政事情が本当に大変なときに、同時にまた市民の暮らしも、あるいは景気の先行きも大変だと、市長みずからが今度はソフトだと、こういう話を盛んにしている中で、あえて二十数億円もかけたこの立体駐車場をどうしてもつくらなきゃならないというのは、これは私一人ではないと思うんです、そういうことに疑問を持つのは。 道立芸術館の駐車場対策というのなら、これは今までの暫定駐車場と同じ方式で解決できるんですよ。いやいや、助役が首かしげていますが、できるんです。MOOから遠くて、やや不便になるという問題はもちろん残りますが、駐車場だけでいえば、何が何でも立体駐車場でなければならないなんという理屈にはならないんです。 従って、再度その経営見通し、私はこの収支見通しというのは全く机上のプランだと思ってますけども、その問題も含めて考え方をお聞かせいただきたいというふうに思います。 それから、フィッシャーマンズワーフのこの2次計画の問題です。 確かに、この釧路市、水産釧路でありますから水族館が欲しいというのは市民の強い要求であります。従って、清算事業団からの用地取得の経緯もあって、簡単にやめたなんということにならないのも一定程度理解はできるんですが、それならば逆の聞き方をします。今まで市長が言ってきたように、本当にそれでは市長在任中に、任期中じゃなくて在任中に基本構想まとめられるんですか。これ、答えはノーだと思うんです。だとすれば、私は今度のシビックコアの計画との関係もあるとか、いろんな関係は承知しております。にもかかわらず、あの用地の活用も含めて、これはもう再検討して見直す段階になっているんではないか、こう思うものでありますから、いやいやあくまでも水族園構想進めるんだと。であるのなら、在任中に明確に基本構想示せるという確約をいただきたいと思いますから、再度答弁をいただきたいと思います。 次に、介護保険の問題についてでありますけども、これは現段階での市長の考え方はある程度理解できました。とても今のようなものでは、これは市としても乗れないと、賛成できるような話ではないということだと思います。 2点目のこのヘルパーの問題です。必要に応じて常勤化していくんだという話でありますけども、私は明確に目標を持つ必要があると思います。ゴールドプランの達成年次はもう明白でありますし、今のテンポでいけば、量的には釧路市の場合ホームヘルパーの数は達成できそうだと。しかし、今問われているのはこれ中身の問題ですから、釧路市の場合、派遣世帯も年々増えて、一定程度の水準に達しています。しかし、このサービス内容の中身でいえばいろんな要求があると。今道内の自治体では、試験的に24時間サービスなんというのもやっていると。釧路市でも当然将来こういう方向に向かおうとすれば、何やら聞くところによれば来年度そのための調査もしたいと、こういう話も聞いてますから、そういうことをやろうとすれば一体常勤のヘルパーが何人必要なのか。文字どおり、市長が言われた必要に応じてという話ですが、これ何人必要なのか、きちんとしためどを持たなきゃだめだと思うんです。その点で私は改めて、この来年度以降サービス内容の充実にどう取り組んでいくのか。来年度調査をされるというのなら、再来年以降、それを実施に移す考え方があるのかどうかも含めて、常勤化について再度明快な答弁をいただきたいと思います。 次は、国民健康保険の問題であります。 国民健康保険の問題では、いろんな議論してまいりましたから、時間の関係もあって省略をしたいんですが、1点だけ、今のやり方ですと、今後はこれ中間層へのしわ寄せが多くなる。先ほど市長が、今年はそうですが、これ以降も中間層への負担のしわ寄せという現象が出てくると。低所得者が多くて、7割、5割、2割の軽減措置に該当する人は、多少値上げしても実質はマイナスですから、これはいいんですが、この中間層の──中間層といっても所得が大体百数十万円以上の話ですから、まあ低所得者層には違いないんです。低所得者も含めたこの中間層に負担がしわ寄せされていくというのが、今のやり方なんです。 そこで、均等割、平等割が、これはもう消費税みたいなやり方で、所得が下がったって保険料が一定程度確保できるから、もろ刃の剣ですね、これは。簡単なやり方なんです。それをどんどん値上げするということになれば、結果としてまた大変な事態になるわけですから、この点で再度お聞きしたいのは、均等割、平等割の値上げを抑えるために一般会計からの繰り入れについて、この先どのようにされるおつもりなのか、その点だけお聞かせいただきたいと思います。 次は、障害児・者の学童保育の問題です。 これは空き教室の問題、私も資料いただきました。教育長の答弁もその限りではわかるんでありますけれども、今、文部省も空き教室の対応についてはがらっと違うんです。もう教育長自身がよくご承知のように、テレビなどの報道でも、宿泊施設になっているところもあるぐらいですから、そんなにかたい頭で考える必要はないんだと思うんです。現に釧路市はほとんどの学校で学校開放もやっていると。障害児の学童保育というのは、民間団体が仮にやるにしても、これは学童保育を補完するものであったり、あるいは放課後対策として重要な課題ですから、全然話にならないよと、それは無理だということで木で鼻かんだような話で終わるのではなくて、文部省の対応の変化もとらえて、前向きにひとつ研究をしていただきたいと、このことを再度お願いしておきますので、答弁があればお聞きいたしたいと思います。 それから、大規模改造の問題です。 これは、経過は私も道教委へ行って聞いてきましたから、それなりにわかっています。いろんなことは委員会で議論したいと思っておりますが、今の話は耐震診断をやって、それによって大規模な建て替えも含めた改造をやるという場合は、耐震診断の調査費も大分多額になるようですけれども、調査費も含めて補助対象にします。調査だけやって手つけないんなら、調査費の補助対象にはしないと、こういうつれない内容になっています。従って、財政事情も考えれば、耐震診断が必要な学校はたくさんある。全部やっちゃったら、これはもうとんでもないことになるというのも、もちろん実態としてはわかるんでありますけれども、それならば、今の教育長のように当分様子を見て全然手を出さないと、そのうち文部省や道も別な考え方も出てくるだろうと。これだけで済むんなら話は簡単ですが、実際はそんなことできないと思うんです。今年単費で4,800万円予算組んでおりますから、単独の事業でももっと頑張る必要があると、来年度以降は。こういうことだと思うんです。それから、耐震診断についても、対象になる学校全部はやれないにしても、計画的にこれはきちんとやっていくと、こういう考え方が示されないと、今までの大規模改造1億8,000万円とかかけてやってきたのが、必要がないんなら別ですが、依然として必要あるのにもうやらないちゅうことにはならないと思いますから、これは再度考え方をお聞かせいただきたいと、こういうふうに思います。 いじめの問題、その他は委員会の議論にしたいと思います。 最後は、市長に再度お聞きします。この山花の温泉の問題です。先ほどの答弁は、これは経過を述べただけだと思うんです。確かに委託を受けるであろう──あろうですよ。振興公社が開業に間に合わせるためにいろんな準備をするのは当然だと。委託契約は4月からまた振興公社に黙っててもいくというふうに踏んでの話ですから、これまた議論ありますが、今は省略します。その上で、営業努力としてやっていることだ、これは一般論としては市長、私もよくわかるんですよ。しかし、事はそういう問題ではないと思うんです。じゃ、一体どれほどの予算措置をする。その上でどれほど買ったらいいのかというのは、この関係がはっきりしないうちは、どんどん先走りをされても困るんじゃないですか。今の市長の論法でいけば、今度の8,000万円の予算措置のうちの、資料によれば3,900万円、3,900万円の内訳は、施設調度品1,900万円、寝具、その他が1,200万円、これはちょっと随分金額が張るような気しますが、車両、その他で700万円で、締めて3,900万円と、こうなっています。この数字ちゅうのは、そうすると振興公社であれが、あれとこれと、これとこれが契約したらこうなりましたと、締めて3,900万円ですと言われて出した数字ですか。これ違うと思うんです。もしそうなら、そうだと言ってほしいですが、そういう話には私はならないと思うんです。 いろいろ聞いてみましたら、中にはレストランで湿原の絵とこうなんかつけて、1枚2万円の皿も特注でもうそれは有田焼で発注しているというんです。それ問屋さんが入って、陶器のメーカーがいて有田焼にこう言っているというんです。私もいろいろ聞いてみました。なぜそんなことを聞いたかといえば、いろんな疑問があったからなんです。幾つか電話が来たんですよ。いろんな疑問があって、疑惑も指摘されましたから、あえていろいろ聞いたんですが、そういう状態です。そうすると、釧路市が予算措置をする前にどんどん振興公社でその買いつけをして、もう契約していると、こういう状態なんですよ。だから、土地開発公社が土地を先行取得する。あるいはそういう場合には、これは市が要請をしてやってもらいますよね。そういう関係ともこれは違うんですよ。私はこのやり方はこれは適切ではないと思う。少なくとも予算が議決される前に、これはもう事実上執行されているのと同じですから、今の市長の答弁では私は納得がいきませんので、再度答弁を求めて、2回目の質問を終わります。 ○議長(工藤清雄君) 理事者の答弁を求めます。 市長。 ◎市長(鰐淵俊之君) (登壇)再度のご質問にお答えをいたします。 財政問題につきましては、これ議論しますと、何時間あっても足りないくらいのことでございますから、端的に言いますと、経常収支比率が高くなる要素にはいろんな要素があると思います。仕事がやり過ぎて高くなる。それから税収が全然なくなって、本当に生活保護以下の状態になってしまって、経常収支比率が高くなるというようなこともございます。私どもは大体この90パーセント前後、これは全国的な推移から言って少し高い方だとは思います。思いますが、釧路の場合はやはり市民のニーズが非常に高い、いろんな行政施設あるいは生活環境施設、こういったことを計画的に充実したがために、やっぱり公債費の圧力というものは一般の市よりは幾分強い、このように思われます。しかしながら、私ども行政改革等、あるいはまた一般経費の節減、そういったことによって何とかこの財政の運営をいたしてきたわけでありますが、依然として私は財政というのは非常に厳しい情勢下にあるということは強く認識しているわけでございます。従って、今後も十分ひとつそういったことを留意しながら努力をしていかなければならないと、このように考えております。 それから、立駐につきましては、ご案内のとおり暫定駐車場だけでは、もうあの北大通の商店街からMOO、それから国際交流センター、それから芸術館含めて、あの辺の経済社会活動を考えますと、もうこれは駐車場が足りないというのはもう明らかなわけでございます。その明らかなものに全然対応しないでいったとするならば、これは非常に利用者並びに市民に対して申しわけないことに相なるわけであります。 従って、せっかくあそこに市の土地もあり──市の土地といいましょうか、公的な土地もあり、それを活用することによってそういった要望を満たすことが可能であれば、私ども財源的にも何とか見通しを立てれるということで、この立体駐車場を建設することになったわけでございます。これは一般的な公社の中での運営の中で何とか合わしていけるんじゃないかと。合わすということは、これ単体では今言ったように二十何年目かに黒字になりますけども、河畔の駐車場、相対的な駐車場会計の中で何とかひとつやりくりをできるのではないかということでスタートさせていただくわけでございますので、ご理解をいただきたいと思います。 それから、環境体験館につきましては、実際この私の任期の間にこれは完成をするということは不可能でありますし、また恐らく実施に移すというか、入札するということも、これはもうできないと思います。従って、あの土地につきましては、将来どういうものを設置していくことがいいのかという基本的な構想はぜひ平成8年度中にでも、これは立てていかなければならないのではないかと、こう言っているわけでございますので、ご理解をいただきたいと思います。 それから、ヘルパーの問題につきましては、私ども長い間ヘルパーさんを募集し、その活動を見ておりますと、やはり何としてもパートタイムに対する魅力というものです。そして自分は社会的なそういう福祉活動、ボランティア活動に参加しているという意欲、充実感、こういったものを私ども感じておりますので、実際内容も大変立派にやっていると私は思っております。 従って、問題はヘルパーさんの数が多くなり、あるいはその対象の対応がだんだん、この仕事の内容も複雑化なってくるということになりますと、専門的な指導助言する、あるいはまたまとめていく方が必要になってくる。そういったことで何名かに1名はやっぱり常勤化を図っていくということで、必要に応じて常勤化をしていきたいというのが、私どもの考えでございますので、ご理解をいただきたいと思います。 それから、国民健康保険につきましては、確かに松永議員がおっしゃいますように、中間層に若干のしわ寄せいかざるを得ない。これはもう全部どこでもみんな平等に軽減できるなんということは、あの国保の制度の中では難しいわけでございますので、なるべく私どもは今回の措置はやはり国の一定の制度に乗ることによって、大変国保財政に寄与できるということによって、これを適用することによって8割の方が軽減されるわけでありますから、やはりこの制度に乗らなきゃ絶対私はこれは、これからの国保運営は難しくなりますので、ぜひこの制度に乗ったわけであります。従って、3,000万円という一般会計からの繰り出しによって、若干そういったしわ寄せについては、そういう財源を埋めていくことによって、少しは抑制作用に働くんではないかということでございます。 問題は、今後均等割、平等割、これを一般会計から繰り入れについてはどうかと、こういう話ですが、今のご指摘のように財政が火の車というように厳しい状況になってきておる折に、この一般会計から繰り出すということは非常にこれ難しい環境であることはもうご案内のとおりだと思います。現在6億2,000万円という一般会計から出しておるわけでございますから、この辺でぜひご理解を賜ればと思うわけでございます。 それから、山花温泉につきましては、これは委託先である振興公社の責任において現在設備をしていることでございまして、これは何ら法的にいっても、そういったことで疑義のないことだと私ども考えております。 ○議長(工藤清雄君) 財政部長。 ◎財政部長(永田淳一君) (登壇)財政状況が厳しくなっていることに対する財政部長の見解ということでございますので、お答えをさせていただきます。 財政運営につきましては、例年総合計画の3カ年実施計画にあります財政試算などを参考にしながら、市民ニーズの問題、財政制度の推移、税収の状況などを考慮しまして、毎年度の予算編成を行ってきたところでございます。数年前の予算編成時におきましては、今日のような我が国の経済の落ち込みというものを予測できなかったと、こういう事情がございます。その後の財政運営の中で抑制を図ってまいったところでございますが、市民ニーズの達成と、こういう問題もありまして、なかなか抑制の効果が出ないというようなこともございまして、現在の状況になっておるところでございます。今後、減債基金の活用などを図りながら、何とか苦況を乗り切っていきたいものというふうに考えております。 ○議長(工藤清雄君) 教育長。 ◎教育長(角田憲治君) (登壇)まず、小学校の空き教室を障害児の民間の学童保育に使用する場合に、非常にかたい頭ではないかというご質問でございますが、空き教室の活用というものはあくまでも児童・生徒の授業の準備に使う、あるいは児童・生徒の生活交流のスペースに使うということが最優先でございまして、その意味では釧路市内の学校では、転用できる教室がないということが言えるわけでございます。 また、民間団体に貸したという例は聞いておりませんので、困難なことだとお答えしたわけでございますが、そういった意味で、基本的に可能かどうかということは研究してみたいと思います。 それから、大規模改造の件でございますが、もうやらないというのではなくて、耐震診断の方法、それから費用、工期などを新たに研究しなければならなくなったということでございます。従って、今後とも何らかの方法を見つけて頑張っていきたいと思っております。 ○議長(工藤清雄君) 27番松永俊雄議員。 ◆27番(松永俊雄君) (登壇)最後の質問になりますが、幾つかの問題について質問させていただきます。 まず、財政のこの問題ですが、市長と部長の答弁というのは基本的には同じでありました。ただ、若干ニュアンスが違ったかなと、こう思ってます。それだけ、別な言い方をしますと、財政部長は今の釧路市の財政状況が、まあ来年、再来年も含めて考えると、苦況という言葉使いましたが、そういう言葉に表現された状態だという認識を持っているんだと思うんです。市長も先ほどの再質問に対する答弁の中で、経常収支比率の問題などにも触れながら厳しい状況にある認識は持っているんだと、こういうお話でした。 私は、この財政問題というのはなかなか市民にも、時として私たち議会にも見えづらい場合があります。逆に言うと、透明性がどれほど、情報公開を含めて市民の前に公開されているかという問題でもあるのかなと、こう思うんです。この場合、今の減債基金だとか退職手当債であるとか、あるいはまた財調基金、釧路市の場合は財政調整基金なんというのは最初から使ってますから、他都市やほかの自治体に比べるともう大分先へ行って、どん詰まりへ来てこういう状態になっているという違いなんです。今後、市税収入が大幅に伸びるというようなことでもない限りは、この状況というのは変わらないと思う。ますます悪くなっていくということだけがはっきりしているんだと思うんです。 そうしますと、先ほども言いましたように1998年度予算くらいになりますと、もう減債基金からの借り入れなんというのは、これはほとんどできない状態になっていると。起こしたとしても、返ってくるやつを含めて財源として見たとしても、もう十数億円ぐらいしか、どう逆立ちしても使えないだろうと、こういうところに来ているのは私は間違いないことだと思うんです。そういう認識をまずきちんと市長に示していただいて、その上で市民ニーズにこたえる、市民の要求にこたえるというのなら、市長がこの数年あるいは今度の市政方針でも述べているように、ソフト重視の方向への転換と、言葉をかえればお金がないからそうせざるを得ないわけですけれども、そういうふうに率直に示していただかないと、これはなかなか市民も私たちも理解がいかない話だと思いますから、再度この認識を示していただきたいと思います。 それから、ホームヘルパーの問題は、これはちょっと市長はこだわって議論されてますから、もっと素直な気持ちで考えていただきたいと思うんです。私たちは、パートタイムでいわば善意の、ボランティアと言っていいような善意の方々のこのやり方を、これはもう全然だめだからやめた方がいいちゅうようなことを言っているわけではないんです。それはそれとして、そういうボランティアの力も活用するのも大事だろう。しかし、パートタイマーだけではこれは対応し切れないというのが今のホームヘルパーの現状ですよ。さっき言ったように24時間にしてほしいとか、夜来てほしいとか、人によっては朝来てほしいとかという要求がだんだん多様化している。もう試験的にそれをやっているところもあると。やってみたら案外来なかったというのもありますが、そういう時代に入ってきているんですよ。市長が言ったように必要に応じて常勤のヘルパーを充実していくちゅうわけですから、まさにそういう必要性は生じているんです。そうすると、何人そういう常勤のヘルパーが必要なのかというのも予測ができるはずなんです。そういう予測をした上で、これはきちんと対応するべきではないんでしょうか。 ホームヘルパーがどんどん増えていくから、そのヘルパーさんを指導したり手助けしたり、管理的な意味での常勤のヘルパーが必要なんだというのは、これはちょっと逆立ちした議論だと思うんです。必要に応じて常勤化を図っていくという、その考え方だけでも再度示していただきたいというふうに思います。 それから、最後の問題は、これは山花温泉のリフレの話です。これはもう私、どうもこの市長の答弁では納得いきません。 たまたま今の話というのは、恐らく打ち合わせ済みでそう進んでいったんでしょうから、それでいいわけですけれども、それじゃ、もしその金額が3,900万円ではなくて、これが2,800万円であったり、あるいは逆にもっと多くて5,000万円であったりしたらどうなるんでしょう。事はそういう性格の問題なんです。そうすると、予算が買ったものより大幅に下回った場合は、公社がそれ以降何年かの努力でその利益を生み出して回収すればいいという議論になると思いますけども、そんないいかげんなことを市役所はできないんだと思うんですよ。通常のこれ運営とは別ですから。そうしますと、私はこれは自治法にも触れる問題ではないのかと。これはみんなそう思うんじゃないですか。じゃ、どうしてもそんなことが問題じゃないというんなら、なぜ去年の12月なりに補正予算出さなかったんでしょうか。お金がなかったんなら別ですけども、本来であれば、じゃ逆な言い方をすれば補正予算出すべきじゃないですか。どうせ議会は出せば通るんだからという、そういう考え方が私はどこかにあるんではないか。そういうことを野放しにしておくと、さっきたまたま2万円の皿の話ししてしまいましたが、2万円が適当かどうかなんという議論にまでこれなっていくんですよ。そうじゃないでしょうか。 従って、この問題は私は軽々しく結論を出せない問題だと。本来的に言えば、これは事前着手と言っていい性格の問題ですから重大な問題だと、そう指摘されないようにするためには、これはもう過ぎた話ですけれども、補正予算を組むべきであったと。どっちを見ても、どっちにしても今度のこのやり方というのは甚だ不適当だと思いますので、再度その点についての見解をいただいて、私の質問を終わります。 ○議長(工藤清雄君) 理事者の答弁を求めます。 市長。 ◎市長(鰐淵俊之君) (登壇)再度のご質問にお答えをいたします。 財政問題につきましては、これはもう財政部長も私も実際予算編成をやっておりまして、非常に厳しい状況になっておるということは共通の認識を持っておると、このように思います。従って、原資が不足いたしますから、よく減債資金を活用させていただいたということでございます。これは昨年度も同じく活用したわけですが、昨年度は幸い税の収入、交付税等の増収、それから不用額、こういったことによって手をつけなくてもいい結果に終わりましたけども、今度もそんなつもりで実際余剰の経費は余りかけないと、こういうことで頑張っていこうと思うけども、去年は、いわゆる平成7年度のような結果には予想されないと、このように思います。従って、何がしの基金の活用はどうしてもこれは残ると、このように考えているわけでございます。 しかし、私ども実際仕事をする上におきましては、できるだけ良質の起債、いわゆる交付税措置のある起債を活用させていただいております。例えば、拠点整備事業になったがゆえに、アイスアリーナ等もいわゆる地総債の活用によって交付税で補てんされると、こういうような起債に置きかわっておりますから、一方、ハードからソフトというのは、金がないからソフトだろうと、こういう端的な言い方されますが、私どもの考えは、それは全く否定はいたしませんけれども、考え方はそうではないということです。もう既に釧路市のいわゆる一般的なインフラ整備というものもやや大体他都市並み、あるいはそれ以上に整備がされてきたと。そういった時点では、やっぱり市民の意識も変わり、ニーズの変化も敏感に受け取っておるので、今度はそれはやっぱりそういう変化に、市民の意識のある、あるいはニーズのあるものに対応していく、そういう行政需要、それがソフト需要というものに非常に多いということをあらわしたわけでございますので、ご理解をいただきたいと思います。 それから、ホームヘルパーの常勤化につきましては、必要な都度、私どもは常勤化をしているわけでございまして、今回も常勤化を増やして、合計6名の方が常勤化になるということでございますので、今後私どもはそういう意味で、この常勤化についての増員は図っていきたいと思っております。 それから、山花温泉のことは何回も同じようなことになりますが、これは委託先の責任において、備品、その他消耗品を購入していることでございますので、直接市とかかわってやっておるものではないと。しかし、結果的に予算がそのとおり通していただき、そこで委託契約が整い、そこで実際の執行なされれば、それはその時点でよいのではないかと、こういうぐあいに思いますので、自治法上も、法的にも、別に私は公社が責任を持ってやっていることでございますので、その点はご理解をいただきたいと思います。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △時間の延長 ○議長(工藤清雄君) 本日の会議時間は、議事の都合により、あらかじめこれを延長いたします。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ○議長(工藤清雄君) 次に、新進クラブ代表の発言を許します。 18番砂山栄三議員。 ◆18番(砂山栄三君) (登壇・拍手)新進クラブを代表いたしまして、平成8年度市政方針、教育行政方針並びに各会計予算案につきまして、意見を述べながら質問をしてまいります。 代表質問も私が最後となり、質問内容が一部重複するところがあると思いますが、視点、観点を変えながら質問をしてまいりますので、ご答弁ひとつよろしくお願い申し上げます。 私たちは、昨年11月に民社クラブを発展的に解散し、新進クラブとして新会派を結成しスタートを切ったところでございます。自民党一党支配の55年体制に終止符を打ち、政権交代可能な政治勢力を結集すべきであるとの国民の強い期待を受け、一昨年12月に民社党初め8党により新進党が結成されたところでございます。私たち新進クラブは、新進党結党精神である自由、公正、友愛、共生の理念のもと、たゆまざる改革、責任ある政治を旨にその政策実現を訴え、21世紀の魅力あふれる釧路市のまちづくりに大いに汗を流す決意を、まずもって申し上げたいと存じます。 今、日本の政治は羅針盤を持たずに航海をしている船のようであります。目的地が見えず、どこを航海しているのかわからないという政治状況は、国民を混乱と不安に陥れ、政治無関心層を拡大させ、政党政治の存在そのものに対する危機感すら漂わせているところでございます。自民、民社、さきがけによる現連立政権は、政権の維持のみに(「違っている。民社じゃなくて社民だ」と呼ぶ者あり)きゅうきゅうとして国民から政権のたらい回しであるとの痛烈な批判を浴びせられているところでございます。 特に、政府・与党は住専問題の責任を棚上げにし、金融の安定、いわゆる国民の預貯金を守る、こういう大義のもとに国民1人当たり1万円以上の血税を投入して処理しようとし、住宅金融会社に金を貸し付けた者、あるいは住宅金融会社から金を借りて返さない者の責任などを明らかにしないで、バブル経済のツケを国民の血税で穴埋めしようとしているのであります。まさに国民の怒りは爆発寸前であります。 新進党は、国民の前に責任の所在を明らかにして、住専問題の抜本的解決に全力を傾注しているところでございます。政府・与党は、早ければ明5日中にも審議を打ち切り、予算案を衆議院本会議で強行採決する構えでございます。 鰐淵市長は、国民の80パーセント以上が反対している住専問題処理のために安易な国税6,850億円を投入すること並びに国民に負担を強いる政策を押しつけようとしている現連立内閣をどのように評価しているのか。また、住専問題処理後のしかるべき時期に、国民の信を問うべきではないかと考えますが、市長の見解をお尋ねしたいところでございます。 これまで鰐淵市長は、5期18年、市民の大きな支持を得て快適都市づくりに邁進してまいりました。その実績並びに行政手腕は全国的にも高い評価を得ているところでございます。とりわけ平成5年の市長選挙においては、市内最大の労働団体組織連合からの推薦も受け、共産党候補との一騎打ちの結果、圧倒的な多数の市民の支持票のもと5選を果たしたところでございます。 さて、地方の時代と言われて久しいわけですけれども、地方都市はその多くが人口減少や基幹産業の低迷の中にあります。地方の声を中央の声とさせ、均衡ある地方自治の発展、自立に向けた施策の展開が肝要であります。私は、鰐淵市長の5期18年にわたる地方自治の首長としての見識、実績、そして幅広く強固な人脈を生かし、全国の自治体の代表として文字どおり地方の時代を切り開いていただきたい。そのためにも国会という場で釧路市、いや日本のために働くことを我々は大いに期待しているところでございます。 次に、財政についてお尋ねしたいと存じます。 1点目は、平成8年度釧路市予算についてであります。 今議会に提出されております平成8年度釧路市一般会計予算は、本年度当初予算に比べて1.2パーセントマイナスの928億円と、当初予算としては1955年以降、実に41年ぶりに前年度を下回る内容となったところでございます。また、特別会計を含めた全予算総額は1,652億円で、わずか1.4パーセントのアップでございます。これは釧路市の人口の減少あるいは基幹産業の不振や景気低迷による法人・個人税の減少による市税収入の伸び悩み、釧路市の財政事情を厳しいものにしていると、これが主な要因であると思われるところでございます。 平成8年度一般会計が超緊縮型であることは、前に述べたとおりでございますけれども、市長はこれについて積極的社会資本整備と大型施設の建設を進めてきた従来の方針から質的転換を図り、ソフト政策を中心とした高齢化・少子化対策、環境対策と産業対策に重点を置き、今後は社会資本の維持管理の時代に入ったと説明しているところでございます。ソフト面重視への移行は、市の財政事情が厳しいこともありますけれども、社会資本整備が一定の水準に達したことを理由に挙げており、このソフト政策中心の予算編成は、明年度以降にも継続するものと思いますが、市長の考え方をお尋ねしたいと思います。 市政方針で市長は、今、実行すべき事柄と将来に向かって種まき布石を打つべきことを厳選したと説明しておりますが、この具体的な項目はどのようなものなのかも、あわせて説明していただきたいと存じます。 経済低迷によって景気回復が遅れ、先行きの不透明感が強い釧路市の財政事情は年々厳しさを増していると思われるわけであります。41年ぶりの一般会計マイナス予算編成を強いられた市長の率直な心情、現在の財政事情への認識、今後の財政の見通しについても見解をお尋ねしたいと存じます。 鰐淵市長は、5期19年目の予算編成であります。箱物行政と批判する人もおりますけれども、市民要望を確実に実現化し、社会基盤整備を積極的に推進してきた行政手腕は高く市民が認めるところであり、その足跡は数字の上ではっきりと示されているところでございます。これら建物や社会基盤整備に伴い維持管理経費も年々増加し、1996年度経常収支比率は89.6パーセントと、一般財源の伸び悩む中、事業費に回す財源が年々先細りとなっているのが現状でございます。また、平成8年度末の市債の総額は1,892億円で、前年比58億円増加し、起債制限比率は14.5パーセントに達しているところでございます。市長は、この89.6パーセント、14.5パーセント、それぞれの比率をどのように認識し、今後の推移をどのように考えているのか、お尋ねしたいと存じます。 起債は償還計画に従って返済することになりますが、予算編成に当たって財源不足のため、減債基金から24億円を一時借り入れて財源としているところでございます。これは将来基金へ返済しなければならない借入金でございます。今後、釧路市の財政事情が急速に回復するとは思えないわけであります。後年次の起債償還時にどのような手法で財源を確保し返還するのか、お尋ねしたいと存じます。 2点目は、開発予算についてでございます。 現在、国会で平成8年度政府予算を審議中でございます。予算規模は、一般会計75兆1,049億円、前年比5.8パーセントの高い伸び率となっております。内容的には、景気低迷の影響から7年ぶりに赤字国債の発行に踏み切り、国債依存度は28パーセントの高率となっておりますが、公共事業費については、日本の景気回復の兆しがようやく見えてきた今日、この景気を後押しするように前年比4パーセント増の9兆7,199億円の大型予算となっているところでございます。また、北海道開発予算は、過去最高の9,986億円、本年度当初予算に比べて3.7パーセントの伸びであります。開発の歴史が浅い北海道にとって、いまだ公共事業が社会基盤整備に大きく貢献し、北国の農民の生活を豊かにするとともに、道内の景気浮揚対策に大きな影響を与えることは言うまでもございません。 地方経済を潤す道東3開建の予算規模は、2強1弱と言われており、平成7年度釧路市は362億円、網走は580億円、帯広は640億円で、釧路市は帯広の約50パーセントの予算額であります。また、各開建の予算を10年前と比較してみますと、釧路は1.07倍の25億円増、網走は1.5倍の200億円増、帯広は1.6倍の240億円増の上乗せとなっております。3開建の開発予算投資額の格差についてはいろいろな原因が考えられます。各開建によって市町村数の数が違うこと、あるいは地域面積の違いもあるでしょう。また、ちまたでは政治家の数あるいは政治力の差もあると言われていますが、この点について市長の見解をまずお尋ねしたいと思います。 私が考えますに、公共投資が公平になされるためには、釧路市の行政、経済界、市民が一体となって積極的なビッグプロジェクト創出の盛り上がりが必要と思うわけでございます。各開発の予算の増額獲得に向けて次のような事業を推進してはどうかと思うわけでございます。西港拡張整備の推進あるいは旧釧路川の河口橋建設、阿寒川の国による治水事業、空港3,000メートル滑走路延長工事、国立屋内スピードスケート場建設、釧路外環状線道路東側区域の着手など、私のいろいろ考えを述べましたが、市長の見解と今後の予算増額に向けて具体的な対応をお尋ねしたいと思います。 3点目は、行政改革についてであります。 日本の経済の景気回復と財政再建に、政府は行財政改革を、民間企業は人員整理を含むリストラを実施しているところでございます。釧路市も昭和54年から18次にわたる行政改革を実施して今日に至っております。18年間に及ぶ行政改革は、職員定数の抑制、削減、事務事業の整理合理化、事務事業の民間委託、事務のOA化、機械化など、これを柱に実施してきたところでございます。鰐淵市長誕生以来、職員定数の抑制、削減について見てみますと、昭和52年の就任時の職員定数は2,944人、その後の行政改革により平成7年度には2,812人と減少しているわけでございます。就任時と比較してみますと、この18年間で138人の定数削減が行われているところでございます。18次までの行政改革によって生み出されたこの財源は極めて大きなものであると推測され、都市基盤の整備、市民サービスの向上、市民要望の実現に結びつけてきたところでございます。都市施設の整備水準の飛躍的な向上は市民生活を豊かにし、高い評価を受けており、行政改革そのものの意味では、大いに評価されるものと考えているところでございます。 平成7年の国勢調査による人口20万人割れ、地域経済の不況の中、行政改革による職員定数削減、そして議会も今、定数問題を取り組む中で、行政改革は行政のある限り永遠の課題であり、行政改革には終わりがないと市長は述べており、この市長の姿勢として効率的な市政運営、小さな市役所で大きな仕事を目指し、機構改革による組織、ポストの見直しなど、今後行政改革をどのように行うのか、見解と対応をお尋ねしたいと思います。 次に、幹線道路網整備についてお尋ねしたいと存じます。 1点目は、北海道横断自動車道の早期建設についてであります。 昨年10月30日に道東自動車道の清水─池田間が開通いたしました。道東にとっては初の高速道路とあって、同地域の産業経済の活性化と文化交流、さらには本道全体の均衡ある発展に大きく寄与するものと期待されていたところでございます。しかし、高速交通時代到来と開通の喜びがある反面、経済的メリットや利便性については、期待されているような効果があったとは思えないわけであります。池田─本別間の路線測量がスタートした今、釧路─本別間の工事着工に向けて積極的に関係官庁に対してアプローチを行い、実現化を図るよう強く要望するところでございます。 2点目は、鉄北幹線道路の整備促進についてお尋ねしたいと存じます。 釧路川にかかる鉄北幹線通の(仮称)鉄北大橋の建設は、業務機能が集中する都心部と製紙工場や西部工業地域とを結ぶ最短距離であり、釧路市の産業経済の振興と国道38号線のバイパス幹線として鳥取橋と国道38号線の交通緩和に大きく貢献することが期待されており、この鉄北大橋建設は必要不可欠であると思うわけであります。平成8年度早期着工に向けてどのように進めようと考えているのか、市長の見解をお尋ねしたいと思います。 さらに、鉄北幹線通の延長上にある星が浦海岸通は重要港湾釧路西港区の後背地にあり、釧路港の港湾機能を支える重要な沿線であり、その整備が急がれるが、見通しについてもお聞かせいただきたいと思います。 3点目は、釧路駅を中心としたまちづくりの観点から鉄道高架の問題についてお尋ねしたいと思います。 鉄道高架につきましては、総合計画の中で市街地を分断し、市内交通網整備の障害となっている鉄道の連続立体交差化の可能性について検討を進めるとの修正化が示され、議会の場でも幾度となく取り上げられ、議論されていたところでございます。釧路市の場合は、昭和41年に旭跨線橋、昭和48年に北中跨線橋の道路単独立体交差化がなされ、そろそろかけかえ時期に来ていると思われるところでございます。平面踏切としては旭町踏切1カ所、市役所横通のアンダーパスが唯一未整備な状況は、釧路駅連続立体交差事業の事業採択要件に適合できないところでございます。全国的にも事例がない厳しい前提条件で、限度額立体交差事業の可能性について技術的な観点から調査を進めているところと思います。釧路地方拠点都市地域基本計画では、幸町土地区画整理事業を核とした都心部地区やフィッシャーマンズワーフ計画を中心としたウオーターフロント地区の整備を重点的に推し進める拠点地区に指定をしておりますが、私はこれらの開発計画と既に整備されている北大通シンボルロード沿いの商業ゾーンとの連帯強化、さらには交通機能の拠点であり、しかも釧路市の顔である釧路駅周辺のまちづくりは今後の都心部の活性化を図る上で重要であると考えるものであります。 鉄道高架は、市の財政的な問題や周辺土地の高度な利用計画など困難な問題がある中で、鉄道高架実現に向けて市民の協力なくしては困難であります。市長の鉄道高架に対する基本的な考え方をお尋ねしたいと思います。 4点目は、ロードヒーティング計画についてお尋ねしたいと思います。 スパイクタイヤは冬期間における自動車の走行性を高め、その利便性などから北海道においては昭和47年以降に急激に普及したところでございます。しかしながら、スパイクタイヤ仕様は、それを装着した自動車の走行により舗装路面などが損耗されることによる粉じんや騒音などの弊害をもたらし、快適な生活環境や健康への影響が社会問題となり、スパイクタイヤが法的に禁止され、脱スパイクタイヤの諸対策を進めてきたところでございます。釧路市としてもロードヒーティングについては、道路構造令の基準値を目安に、勾配6パーセント以上、2つ目には交通量の多い幹線道路、3つ目にはバス路線、4つには交通事故などが多い道路、5つには恒久舗装道路であることを基準として34路線を選定し、平成2年度から今日まで実施しているところでございます。 事業実施に当たっては、国庫補助事業や単独事業である地域総合整備事業債のふるさと事業として実施していますが、特にロードヒーティングについては多額の事業費、そしてその後の維持管理費が大きな負担であります。ロードヒーティングの進捗率は、平成8年度2路線を実施することにより28路線となるところでございます。未実施箇所は6路線でありますけれども、最近の交通量の動向、車両スリップ・渋滞の現況、交通事故発生事項などを勘案し、市民要望を総合的、客観的に判断する中から、例えば浦見城山通、これはNHKの坂、緑ケ岡若草通、旧太平洋花園坂、興津通、興津小学校前など、緊急度の高い新しい路線を選出し、これらを含めて検討し、実施箇所及び施行順位等を見直すべきと考えますが、市長の見解をお尋ねしたいと思います。 釧路市では、冬期間の路面対策としてロードヒーティングのほかに、特殊舗装として凍結抑制舗装、路面凍結防止散水システム、ゴムマットによる対策などを実施していると聞いております。そのほかに、札幌市では弾力性のあるウレタン系樹脂を充てんした舗装、直径50ミリメートル、深さ20ミリメートルの穴を22センチメートルから30センチメートルの間隔であけ、中に弾力性のあるものを充てんする舗装などを実験しているようでございます。今後、釧路市においても効果、経済性、安全性などについて種々実験すべきと考えますが、市長の見解をお尋ねしたいと思います。 次に、旧釧路川の整備についてでございます。 私は、旧釧路川の整備について、この議会の場で再三にわたり要請提言してまいりました。いまだなかなか形として見えてこないのが現況でございます。特に幣舞橋から久寿里橋間は、市民や観光客が憩い、散策する魅力あるリバーサイドパークとして早急に整備すべきところであります。旧釧路川左岸の大川地区は毎年のように高潮や波浪により浸水被害が発生し、付近住民に不安を与えており、特にキャッスルホテルから大川下水ポンプ場にかけての市道は、歩道も水没するほどの深さで道路がたびたび冠水し、その都度交通どめが行われるなど、市民生活に大きな影響が出ているところでございます。この道路の冠水は、河川の水位が上がったときに物揚げ場に打ち上がった波浪が東部漁協横の通路などから流れ込んでくるほか、市道マンホールや雨水升から川の水が噴き出すことが原因であります。港湾あるいは河川事業による抜本対策までに相当の期間が要するのであれば、この道路冠水の解消対策だけでも早急に実施すべきであると考えますが、まず市長の見解をお尋ねしたいと思います。 平成6年度より末広町物揚げ場改良工事が進んでおりますが、大川町側の港湾整備事業または河川事業による工事のめどはいつになるのか、示していただきたいと思います。 旧釧路川リバーサイド整備基本構想については、昨年10月に市民懇談会が行われ、意見発表やアンケートなどにより、より広く市民意見を聞く会が持たれたところでございますが、一方、関係する地権者と行政の間で具体的な調整協議が全くなされてないとも聞いております。そもそもリバーサイド構想は、旧釧路川の河川改修と河岸地区の整備を一体的に進めていくのが目的であります。各地権者と市、道が同じテーブルに着き、調整協議を積み重ねながら構想の細部を練り上げていく過程が最も必要なことだと思うわけでございます。民間地権者と市の関係部局によるリバーサイド研究会などをつくり、官民一体となって具体的な行動をすべきと考えますが、市長の見解をお尋ねしたいと存じます。 平成8年度予算でリバーサイドパーク基本計画を策定するわけでございますが、基本的には建築物は考えず、水辺公園としての青写真を描くためにも、小・中学生からの絵画、作文による意見やアイデアを募集すると聞いておりますが、いつごろに、どのような形で実施するのか。また、市民の意見集約はどのように考えているのか。例えば、公開公募によるコンペ方式も一つの方法と考えますが、市長の見解をお尋ねしたいと存じます。 今年も2月2日から4日にかけて氷まつりが大盛会に開催されたわけでございます。毎年のことながら、今年も会場の狭さが指摘されていたところでございます。こうした状況の中で、くしろ氷まつりの将来を考えるときに、会場問題を真剣に討議する時期に来ているのではないかと、このように思うところでございます。そこで、私は現在構想の取りまとめが進められている旧釧路川リバーサイドパークの中に河川空間との連続性を利用した、まあ氷まつりや北海盆踊りあるいは露店などに利用できる大規模なイベント広場を整備できないかどうか、この辺の市長の見解もお尋ねしてみたいと思います。 次に、港湾、空港整備についてお尋ねしたいと存じます。 1点目は、釧路港拡張計画についてであります。 21世紀まで残すところ5年、鰐淵市長は、釧路市の重要課題として新年度に優先的に取り組む事業として交通ネットワークの充実整備、その中でも特に釧路港拡張を最重点課題として位置づけているところでございます。昭和51年からの西港時代に入ってからは、取扱量は順調に増え、平成2年には待望の2,000万トンを突破し、釧路西港はスケールも機能も名実ともに道東一の港となり、釧路地域の発展に大きな役割を果たしてきたところであります。この西港時代を見通した先輩諸氏の先見性、あるいはこの大事業に協力した漁業関係者には改めて大いなる敬意を表したいと思うところでございます。 平成8年には、西港開港20年目の節目に当たり、水深マイナス14メートル、5万トンの大型船舶が接岸できるバース建設に向けた大きな動きが始まろうとしているところでございます。釧路市は、1月27日に釧路市、釧路市東部、白糠、昆布森の4漁協との代表者会議の席上、漁業者に対する補償費算定の基礎となる漁業影響額を初めて約71億円提示したと聞いております。この提示額は、北海道栽培漁業振興公社が1994年に実施した漁業影響調査をもとに拡張工事によって消滅する漁場や工事期間中の影響などについて算出したものであります。拡張計画区域は、アキサケ、シシャモ、ホッキなどの好漁場であるため、生活の糧を失う漁民も多く、漁業者側の強い抵抗感があり、相当な困難が伴う交渉になると推察されるところでございます。このたびの具体的な金額提示に伴い、関係漁協はそれぞれ意見、考え方、要望等の集約整理を行い、計画実現に向けての漁業補償交渉がスタートしたわけであります。釧路市の将来は、釧路港拡張整備にかかっていると言っても過言ではないわけであります。 漁業影響額提示後の交渉の中で、関係漁協はそれぞれ漁業影響額、漁業実績、将来補償などを含めた要求額を示し交渉が進められていると聞いております。これまでの4回の正式な交渉の過程及び進捗状況、要求額など等に市の提示した71億円と大きな差があるのかどうか、この辺もお尋ねしてみたいと思います。 生活の場を失う漁業関係者との漁業補償交渉は、多くの困難と長い時間を要するものと思われるところでございます。市長は釧路港拡張計画を何としても国の第9次港湾整備計画に位置づけ、また平成9年度国家予算に調査費計上を願望し、本当に年度内の早期妥結を目指して鋭意交渉に当たっていると思うわけでございます。この年度内交渉妥結に向けての市長の決意をお尋ねしてみたいなと、このように思うところでございます。 漁業者には大きな影響と損失を受け、現在、そして将来の生活に不安と苦痛をもたらすわけですから、沿岸漁業者の将来における生活の道、本格的な増養殖による栽培、管理型水産振興に向けた努力も行政に与えられた大きな課題でございます。双方の理解と苦渋の選択の中から妥協点を必ず見出さなければ、新しい出発はあり得ないわけであります。第4埠頭マイナス14メートルバース建設、火発跡地利用促進、あるいはTSL誘致など、1,000億円を超える公共投資は多大な経済効果と雇用促進、そして釧路地域の景気回復には欠かすことのできないビッグプロジェクトと期待されるところでございます。釧路市百年の大計、釧路市の将来の生命線である釧路港拡張に向けて、必ず市長としての政治判断、決断をもって交渉に臨み、早期決着の道を求めるときが来ると思われるわけであります。市長の釧路を思う信念、情熱は20万市民の賛同を得られると確信しているところでございます。 2点目は、釧路空港の整備についてお伺いしたいと思います。 政府は、平成8年度から平成12年度までの第7次空港整備5カ年計画の基本的な考え方を中間取りまとめとして公表しているところでございます。この主な内容は、国際ハブ空港を中心とした国際交流拠点として、大都市圏における拠点空港整備を最優先課題として取り組み、地方空港の整備については継続事業を中心として整備を進め、新規事業にとっては厳しい内容でございます。釧路空港は長年の課題でありました濃霧による欠港を改善するため、ILSカテゴリーⅢAが昨年10月から既に運用開始されております。しかし、就航全路線の対応には至っておりません。全路線の早急な体制完成を強く望んでいるところでございます。 本年7月の供用開始を目指し、新旅客ターミナルビルの建設工事が進められており、同時に大型機離発着時の安全確保に対応するため、滑走路2,500メートル延長工事が平成12年度完成を目指しており、さらには北海道で計画しております新道道空港線につきましても、釧路の空の表玄関にふさわしいアクセスとして早期に整備されるよう期待しているところでございます。 釧路市は、水産、石炭、紙パルプの3大基幹産業に次ぐ観光産業を第4の産業として位置づけ、国から国際会議、観光都市の指定を受け、また周辺町村にとりましても空港機能の充実は、地元経済の振興と活性化に大いに貢献するものと考えておるところでございます。 まず1点目は、現在進められている釧路空港の整備により空港の機能が充実し、就航率の向上や使用機材の大型化、新路線の開設により、全国より大口観光客ツアーなど新規の商品開発が期待できます。しかし、今後さらに冬期間の安全安定就航の見地からは、3,000メートル滑走路延長を視野に入れた長期的展望に立った運動展開が必要と考えます。市長の3,000メーター滑走路延長整備に対する考えをお伺いしたいと思います。 2点目は、新規路線開設についてであります。 本年6月に釧路─福岡間、7月に釧路─仙台間が決定的と伺っております。釧路には東北出身者が多く、特に水産関係で強いつながりがあり、ビジネス面での需要の掘り起こしや、九州あるいは東北からの観光客の増大が期待されるわけであります。今後さらに全国各地の空港とのネットワークを広げ、まさに交流人口の拡大を図り、釧路市の発展に明るい展望を開くべきであります。今後、新たな路線開設に向けて、行政、経済界が一体となって運動を進めるべきであります。日本海側の新潟、山陽の広島など新路線開設に向けた運動を展開すべきであります。市長の見解をお尋ねいたします。 次に、大規模運動公園の整備についてであります。 昭和55年に面積104.4ヘクタールの都市計画決定を受け、広大な構想のもとにスタートした大規模運動公園整備は、現在までに市民球場、陸上競技場、2期工事ではテニスコートあるいはゲートボール場など、その他池広場など完成し、広く利用されているところでございます。また、平成6年には第3期工事用地として12.6ヘクタールを改修し、平成12年までにソフトボール広場、子供の広場やフラワーガーデンの整備が計画されており、また釧路地方拠点都市地域基本計画の中でも大規模運動公園地区が広域スポーツ拠点の位置づけがされ、今後鋭意整備が進められていくものと思っているところでございます。 平成8年度は9月に釧路市で第2回アジアゲートボール選手権大会が同公園を会場に開催が決定され、平成9年1月には第52回国民体育大会冬季大会が決定され、まさにスポーツ都市宣言にふさわしい全国全道規模の大会が次々と開催される計画となっております。また、平成9年6月には全国高校ソフトボール全道予選会に男女合わせて30チームが参加する釧路開催が決定されたとも聞いております。これに関して、今後進める大規模運動公園の整備についてお尋ねしたいと思います。 1点目は、平成9年6月開催予定のインター杯予選会についてであります。この大会については、関係者より早くから釧路開催を要請されていたところであり、この開催を機会に釧根地区のソフトボール人口の底辺拡大も期待できることから、今後整備の予定であるソフトボール広場がこの大会までに完成できるのか、まずお伺いしたいと思います。 2点目は、幹線園路の整備についてでございます。現在、この公園へのアクセス道路は、唯一共栄橋通からとなっています。公園内における各種大会やプロ野球公式戦の開催時には公園周辺の交通渋滞が見られ、また利用者からは公園に行くのに非常に不便であるとの声も聞いております。そこで、共栄橋通から柳橋通に至る公園内に計画されている幹線園路が早期に完成することにより交通の分散が図られ、公園を訪れる市民の利便を図れると判断いたしますので、この完成を早期に完成すべきと考えますが、この点についてお尋ねしたいと思います。 3点目は、子供の広場の整備についてであります。私も公園を利用する一人として、今後の整備に当たって市民ニーズにこたえた施設づくりはもちろんのこと、現在まで進められているスポーツ一辺倒の施設づくりだけではなく、公園内にはゆとり、潤い、安らぎに満ちた都市空間も必要であると思うところでございます。現在、公園内には子供たちが遊ぶ、触れる遊具がないところであります。私は今後整備される子供の広場には広大な敷地を生かした形で、子供たちに夢と希望を、そして創造性を与えるような、一般的な公園に整備されるような遊具ではなくて、スケールの大きな遊具類を設置すべきと考えるところであります。子供広場の整備の考え方と完成のめどについてもお尋ねしたいと思います。 4点目は、冬期間の公園利用促進についてでございます。冬期間の公園利用促進を図る目的で、大規模運動公園を会場に開催している釧路湿原犬ぞり大会は、ラムサール釧路会議を記念し平成5年第1回が開始されて以来、今年2月11日には過去最大の参加人数を集めて盛大に開催されたところでございます。このレースは、昨年の大会から全国3大レース、秋田県の金浦町、稚内市、釧路市の大会がジャパンカップのポイントに組み込まれ、今後全国からの参加者の増加が予測され、釧路湿原犬ぞり大会が全国的に認知されたところでございます。現在は公園整備中の過程であるところから、4.8キロの長いコースについては毎年コースの変更を余儀なくされております。公園整備の中であることから、この長い4.8キロのコースの整備は本当に難しいとしても、200メートルについては専用コースを確保して整備すべきであります。整備計画の制約もあり直ちに整備するのは難しいと思いますけれども、今後の整備計画の中でぜひ配置していただきたいと思うものであります。専用コースができ、競技の場所が固定されることによって、レースに参加する人あるいは見物に訪れる人たちも利便性が図れるものと思うところでございます。 次には、ごみ処理についてお伺いをしたいと存じます。 釧路市では、リサイクル、埋め立て、焼却によるごみ処理を目指し、ごみの減量化を図るために、平成6年10月より5分別収集を実施してきたところでございます。平成3年廃掃法の改正、リサイクル法の制定がなされ、平成7年には容器包装リサイクル法が成立し、平成9年度から施行されるところでございます。このような背景の中で釧路市が実施してきたごみ分別収集についてこの1年間を見てみますと、家庭系ごみは6万3,858トン、前年比で約9,398トンの減少であり、資源ごみ約3,394トンと合わせて1万2,792トンの減量がなされたところでございます。減量率は17.5パーセント、これは一定の成果が上がっていると思うところでございます。昨年、分別収集の協力度合いを推定するために、ごみ組成率調査を3回、地域を分散して行った結果では平均60から80パーセントであり、商業地区は住宅地区に比べて10ないし20パーセントほど低い結果が出ているところでございます。ごみの減量、資源化は一定の成果を上げておりますが、これは市民の意識の高さと協力のたまものと思うわけでございます。地域によるばらつきはあるものの、分別収集実施率平均60から80パーセントをどのように評価しているのか。商業地区が10ないし20パーセント低い結果となっていますが、この原因は、そして対策をどのように考えていくのかもお尋ねしたいと思います。 資源ごみは3,394トン、資源化率5.38パーセントであります。これは当初計画の65パーセントであります。分別収集の実施率アップと釧路市の資源化率を、一般廃棄物に占める容器包装廃棄物の量、全国平均23.3パーセントに、今後どのような具体的な方法で近づけていくのかもお尋ねしたいと存じます。 平成7年度釧路市のごみ処理計画の中で約35パーセントを占める事業系ごみは分別収集が実施されておらず、一日も早い実施が望まれているところでございます。平成8年度にモデル事業所として50カ所を選び分別収集する方針と聞いておりますが、企業秘密、分別作業、分別費用負担、運搬費用など、困難な問題が横たわっております。このモデル事業所による試験実施を踏まえて、早期に本格実施をすべきであります。容器包装リサイクル法が平成9年4月から施行されるに伴い、現在釧路市で資源物として取扱っていないペットボトルが義務づけられることになるわけであります。釧路市の資源の割合は5.38パーセントですが、資源物全量のうち容器包装物の割合は70.6パーセントと、高い割合になっているところでございます。釧路町では平成8年度より実施すると聞いておりますが、釧路市はペットボトルの収集を全国的にどのような方法で、いつから実施していくのかもお尋ねしたいと思います。また、今後広い保管場所が必要となってくることから、ストックヤードの確保、プレス機械の導入など、リサイクルセンターの拡充整備が急務となってくると思いますが、方針を示していただきたいと思います。 平成8年度は、現リサイクルセンターの土地、建物を購入し、リサイクルプラザとしての整備を図ることになりますけれども、後年次にはさらに周囲の土地、建物を買収し、整備を行うのではないかと思いますけれども、その見通しについてもお尋ねしたいと思います。 平成8年度を初年度とする第8次廃棄物事業5カ年計画では、ストックヤードなどの整備費補助がなされると聞いておりますけれども、釧路市も補助採択がなされるよう努力すべきであると思います。全国的に包装容器7品目中、ペットボトルの回収が一番低く、推計では1.6パーセントであると聞いております。栃木県南河内町にペットボトルの再資源化施設が全国で1カ所稼働しておりますけれども、年間8,000トンの処理能力を持ちながら、現在3,000トン程度の持ち込みしかないのが現状でございます。法の施行前であり、運搬費が高いため、全国の自治体が回収を行っていないのが理由であると考えられます。同法が施行されれば運搬費は企業負担となるわけですから、企業側から考えると、遠隔地である北海道からの運搬はコスト高となり、多大な企業負担増となってくるわけであります。釧路市に再資源化施設を誘致し、北海道、東北、逆に首都圏のペットボトルを移入し処理するのも一つの考え方ではないかと思いますが、市長の見解をお尋ねしたいと思います。 ごみの減量化の推進と資源化率のアップは裏腹の関係にあるものですが、ごみから分別品目を増やし資源化を促進するには、市民の協力が不可欠であり、今後ますます協力度合い、負担は増大すると思うわけであります。家庭系ごみの分別収集がスタートして1年4カ月がたち、今以上の市民協力体制を確立し、分別収集体制を推進していくためには焼却炉や破砕施設、堆肥化施設、最終処分場整備など、CRT計画の実施計画、建設年度、建設費など市の役割を早急に市民の前に提示すべきであります。これまで市は3月末までに見通しを示すと答えておりますが、改めてこの場で見解をお尋ねしたいと思います。 次に、地域経済振興についてお尋ねしたいと思います。 1点目は、道立工業技術センター設置についてであります。 釧路市の中小企業は、長年にわたり水産、紙パルプ、石炭の基幹産業に大きく依存してきたところでございます。この基幹産業依存体質から脱却し、新たな分野へ挑戦する企業努力と技術研究開発、広域的企業交流などを支援する公立工業技術センターの設置は産業経済界からの大きな期待と強い要望があったところでございます。既に、建設促進期成会を設置し、陳情などの取り組みも実施するなど一日も早い建設が望まれているところでございます。本年度予算では、公立工業技術センター設置方針を決定し調査費を計上しております。釧路市地域の特性、素材を活用、利用するための機能を持った施設づくりをすべきと考えますが、どのような項目及び内容で調査するのか、市の基本的な考えをお尋ねしたいと思います。また、建設のめどはいつになるのかもあわせてお聞きしたいと思います。 次に、公立工業技術センターの設置には相当の広い用地の確保が必要と思われます。現在、愛国地区の釧路ソフトパーク用地が約3万3,000平方メートル空き地となっておりますけれども、この用地の確保、活用も一つの方法と思われますが、市長の見解もお尋ねしたいと思います。 道は、地域産業支援センターを公立工業技術センターの附属機関として平成9年度から支援する政策を打ち出していますが、どのような連携、活用になるかもお尋ねしたいと思います。 2点目は、排他的経済水域の設定についてであります。 海の憲法と言われる国連海洋法条約の批准承認が急がれているところでございます。道内を初め全国の沿岸漁業者は、条約で認められている排他的経済水域200海里設定し、韓国と中国に適用するよう政府へ強く要請しているところでございます。今、本道周辺では韓国の大型トロール船が通年操業をしており、昨年の延べ操業数は2,428隻を数え、資源減少が叫ばれておりますスケソウを乱獲し、その漁場も日本海沖を中心の操業から、道東沖での操業に中心を移し操業をしているのが現状でございます。道内の漁業生産量は、ピーク時の1987年の316万トンから1994年には164万トンへと半減しており、釧路市の水揚げも平成7年には21万トンと、最盛期の6分の1以下にまで激減しているところでございます。このことは釧路市経済にも大きな影響を与えることはご案内のとおりでございます。特に漁業者が休漁し資源保護に努めている禁漁期間を無視して操業を行ったり、無暴操業による漁具被害を引き起こすなど、その影響は極めて大なところであります。道内漁業の衰退を防ぐためにも、韓国漁船への200海里適用は漁業者の悲願であり、資源管理型漁業には不可欠なものであり、早急な対処が望まれるところでございます。 去る2月28日、200海里全面適用を求める全国漁民決起集会が開催され、釧路市から鰐淵市長初め、全国から漁業関係者6,000人が出席し、200海里体制確立を強く訴えてきたところでございます。政府は国連海洋法条約の批准と排他的経済水域の全面設定を決定、条約批准に向けての基本的な問題を整理し、6月の国会会期末の批准を目指していると聞いております。しかし、この200海里経済水域設定には日韓、日中の領有問題が大きく立ちはだかっているところでございます。排他的経済水域が全面設定、全面適用がされれば水域内での管理権を日本が握り、韓国漁船への違反操業や無暴操業の取り締まりができ、本道の海に我が国の主権と資源保護の対策が講じられるところでございます。政府の基本方針は、経済水域内での資源管理のための規制、相手方の水域内での漁業権を含む新しい漁業秩序づくりがこの条約の精神だけに、一刻も早く韓国、中国との新たな漁業協定締結に向けた交渉を行い、1年以内に結論を出すとしており、またこの2日には橋本首相、金大統領との首脳会談で漁業交渉の早期開始が合意されたところでございます。漁業資源保護と主権行使により、全道全国の沿岸漁民の生活を守るため、市長は全国水産都市協議会会長として今後どのような活動、運動を展開し、全面設定、全面適用を目指していくのか、お尋ねしたいと思います。 次に、コミュニティーセンター及び地区会館の建設についてであります。 コミュニティーセンターは、地域の拠点施設として多くの市民に利用されており、3館目の建設が市民要望として強く出され、議会の陳情もなされているところでございます。コア鳥取、コア大空が、西部地区、東部地区にそれぞれ設置されていることから、3館目は中部地区と位置づけられており、当面はこの3館目の建設が急がれるわけでございます。しかし、約6,000平方メートル以上の敷地と約7億円の建設費が必要と言われ、市の財政負担は大変大きいところでございます。しかしながら、市民要望の高いコミュニティーセンターですので、まず3館目の建設、開設のめどと、今陳情に出されている3地区での建築要望があるところでございますけれども、その建築位置、そして敷地確保を早急にすべきと考えます。これもさきに述べましたけれども、愛国にある未利用地区、すなわちソフトパークなども場所的にも、広さの面からも適当地と考えますが、あわせて見解をお尋ねしたいと思います。 次に、平成8年度予算で鳥取大通1丁目の地区会館の建設が計上されているところでございます。総合計画では43カ所の設置を計画しておりますが、平成12年までに新館2館を残すところとなっておりますけれども、まずは平成12年までに目標を達成するよう強く要望するところでございます。 一方、老朽化が著しく、狭隘なために利用者が減少している地区会館の改築も、地区住民の長い間の切実な願いであり、議会にも2件の陳情がなされているところでございます。早期に改築すべきと考えますが、市長の見解もお尋ねしたいと思います。 次に、福祉行政についてであります。 1点目は、公的介護保険制度についてであります。 政府が平成9年10月から導入を予定しております新しい介護システムに関して、老人保健福祉協議会は中間報告、2次報告でその概要を公表したところでございます。厚生省の推計では、西暦2000年には280万人、2010年には390万人にその介護者が増加すると推計しているところでございます。介護保険制度は、このような現状の中で国民に広く負担を求め、高齢者を支え合うシステムづくりがねらいであり、国民の約80パーセント以上の人が介護保険導入には賛成をしているところでございます。介護サービスの費用は、厚生省の推計では、介護保険導入の平成9年度には2兆7,000億円、2000年には4兆1,000億円から4兆8,000億円、本格施行の2005年には7兆円と試算しているところでございます。仮にこの保険料が、国が5割負担、利用者が1割負担、20歳以上の全国民が負担した場合で、発足当時は月額2,000円程度、2005年には2,800円程度が予測されているところでございます。 以上、介護保険の概要を述べさせていただきましたが、公的高齢者介護保険・介護システム需要が飛躍的に増大する背景の中で、介護保険のバラ色の部分だけが前面に打ち出されている感が強いところがあります。公的介護保険制度は、各世代やそれぞれの異なった立場にある状況を超えて社会の連帯が前提に成り立つ制度であります。平成9年の介護保険制度導入は、特に介護者、関係者にとってはバラ色の未来と期待が高い制度でありますが、導入に向けての市長の見解もお尋ねしたいと思います。 在宅介護サービスの基盤整備を現行の新ゴールドプランに沿って進めると、2000年の在宅サービスの充足率は67パーセント程度で、33パーセントの人は保険適用がなされない現況にあります。釧路市は1997年に向けて新ゴールドプランを整備中でありますが、これを達成した場合、高齢者介護サービスモデルをどの程度充足できるのか、保険ありの介護なしでは国民は納得しないわけであります。100パーセントの充足率へ向けて何が必要なのか、国はどのような施策をすべきなのか、お尋ねしたいと思います。 保険の運営主体を市町村にする案が有力でございます。全国3,255の市町村は介護保険運営に関するアンケート調査の結果では、2,346区市町村から回答があり、介護保険の財政運営ができるかとの質問には、4パーセントができる、61パーセントができない、34パーセントがわからないとの回答であり、回答市町村の3分の2がまさに運営できないと回答しているところでございます。全国各市町村の人口、高齢化率、財政力などそれぞれが違う中で、国保赤字の二の舞は絶対に避けたいというのが本音でございます。市長はどのように考えておられるのか。仮に市町村が運営するとしたら、どのような施策が必要なのかもあわせてお尋ねしたいと思います。 2点目は、児童センター建設と老朽児童館の改築についてであります。 現在、市内にある児童館、児童センターは、20カ所が配置されているところでございます。総合計画では、平成12年度までに24館を目標にしております。児童館の政治的配置の基本は、日常生活圏である小学校区に1館を目標にしてきたところでございます。私は昭和、新陽、興津の各小学校区域が空白地区と考えておりますけれども、この地域を未設置地区と市長は考えているのかどうか、お尋ねしたいと思います。 釧路市の人口動態は、市内東部地域から北西部への移動が明確に示されております。新興団地の人口増加予想地区への児童館新設は必要なことでございます。昭和地域を中心とした地域に平成9年度には少なくとも1館は建設すべきと考えますが、建設の見通しについて市長の見解もあわせてお尋ねしたいと思います。 現在、20館の児童館が運営されていますが、その中には昭和40年に建設された松浦児童館は、31年が経過し老朽化が著しい上、面積も190平方メートルと狭く、現在の児童センターの半分と狭いため、児童の利用活動に制限を受け支障を来しているのが現状であります。一日も早い改築が必要でございます。松浦児童館の改築の見通しについてもお尋ねしたいと思います。 続いて、道立の大型児童館の設置についてもお尋ねしたいと思います。釧路市は全道全市に20館の児童館、児童センターを配置し、児童館活動、母親クラブ活動、学童保育の実施など、その利用状況、活動内容は道内を見ても中核的、先駆的役割を果たしており、設置条件は整っていると思うところでございます。道立大型児童館の釧路市設置を要望しておりますが、これは堀知事の公約でもあり、ぜひ釧路に誘致すべきであります。今回までの陳情の手ごたえと、実現の見通しについてもお尋ねしたいと思います。 次には、教育行政についてお尋ねしたいと思います。 1点目は、いじめ問題についてお尋ねしたいと思います。 一昨年の11月、愛知県西尾市のいじめによる自殺を皮切りに同様の自殺事件が相次ぎ、全国的な社会問題となっていますが、この問題は今や学校教育の最重要課題に位置づけられ、抜本的な対策が望まれているところでございます。昨年、釧路市教育委員会もいじめに関するアンケート調査を実施していたところでございます。一方、大手の新聞会社の世論調査からも見たいじめの原因としては、子供を取り巻く社会環境の悪化が38パーセントと一番多く、家庭のしつけが不十分、教師の指導力低下などが続いています。また、いじめの増加の原因については、情操教育が欠けている。これが35パーセントと多く、以下生徒が本音で相談できる場がないと、あるいは生徒の実態を把握してないなどが挙げられているところでございます。そして、自分の子供がいじめに遭った場合、だれに相談をするかとの問いには、担任教師と答える方が70パーセントを占めているわけであります。この世論調査からも今日的な異常心理の様相を呈するいじめは自力で解決するには余りにも重く、難しく、教師に頼らざるを得ない面があるわけであります。いじめ問題の解決は、家庭教育や学歴社会のあり方を含めて総合的に取り組んでいかなくてはならず、まずは心の教育の充実、教師の質の抜本的向上を図ることが重要であります。すべての学校にいじめがあり得るという問題意識で、徹底した実態調査が望まれたところであり、さきに述べたアンケート調査や世論調査からいじめの原因の一端が浮き彫りにされてきたところでございます。 しかし、これはいじめられている側でのアンケート調査であり、この中に例えばいじめをしたことがあるのか、どんなようなことをしたのかなどの質問があったのでしょうか。素直な回答があるかどうかは別にしても、いじめの問題に関しては、いじめる側としてはその意識がなくても、いじめられる側に重大なことであるという図式が成り立っていることが考えられるわけであります。その意味でも多くの児童・生徒が、いじめと判断した冷やかし、からかい、悪口を、いじめる側の児童・生徒が認識しているのかどうか、そのギャップを埋めることが解決の糸口となるのではと思いますが、見解をお尋ねしたいと思います。 釧路市でも、いじめ・非行防止対策策定、いじめ相談カードの配布、いじめビデオ資料の活用による校内研修などを実施してきたわけですが、いじめや暴力事件に効果が上がっているのか、その点もお尋ねしたいと思います。 学校教師は、いじめのサインや危険信号をささいなものでも真剣に受けとめて速やかな対応することが必要であり、悪いのはいじめる側にあることを基本として確認し、積極的指導が望まれるところでございます。市内の中学校で連続的な暴力事件があったようですが、いじめる生徒への指導を行いながら、暴力行為などが恒常的にある場合、いじめる側の出席停止など緊急避難措置が教育上あり得るのかどうか、教育長の見解もお尋ねしたいと思います。 さて、2月1日から大阪で開催されました日教組教育研究大会全国集会に参加した教師へのアンケート調査の中で、深刻なケースではいじめられている生徒が学校を休んでもやむを得ないという回答が多くありました。こうした現場教師の態勢が欠席を認める柔軟な姿勢を見せておりますけれども、安易な欠席は学校の責任放棄や自己否定につながり、学校制度の根本にかかわる問題であると思われます。文部省の指導あるいは教育長の見解はどのようなものなのか、お尋ねしたいと思います。 平成8年度いじめ・非行防止対策として、行政、学校、家庭、地域が一体となって具体的にどのような取り組みをするのか、あわせて最後にお尋ねしたいと思います。 2点目は、小学校の新設や統合を含めた、今後の考え方と学校施設の有効活用などについてお伺いしたいと思います。 釧路市の小学校の児童は、昭和60年に2万1,000人、9年後の平成6年現在では3分の2の約1万4,000人、平成10年には約1万2,000人になるものと推定されます。この間、学校数は1校増えて28校となりましたが、少子化が進み、実に13年間で43パーセントに当たる9,000人の児童が減少するわけであります。一方、都心部におけるドーナツ化現象によって1学年1学級の学校が増えつつあります。片や宅地開発の進む地域では、児童数の増加に対応してプレハブ教室や通学区域の調整などの対策がとられております。いわば市内において過密過疎が同時進行し、それぞれに課題を抱えているわけであります。このような状況の中で今後の見通しを含め、対処方針についてお伺いしたいと思います。 まず第1に、宅地開発の進む文苑地区や昭和地区において児童数の増加をどのように予想しておられるのか、現在の各小学校で対応が可能かどうかもお伺いしたいと思います。 第2に、都心部の小学校でありますが、お聞きしたところでは平成8年度の入学予定者は、寿、旭小学校と同様に、日進、東栄小学校でも1学級になる可能性が出てきており、教育効果の面でどう考えているのか。さらに、市全体の財政状況を考えたときに、コストを全く度外視してもいいのかどうかであります。標準的に1校当たり約8,000万円の管理運営費がかかると言われておりますが、例えば統合によってその何割かは効率化できることになるわけであります。そして、その財源を教育予算全体の中で有効に活用していくことで、市民の理解を得ることができるものと思います。以前に議論のありました統合についての検討委員会の設置とあわせて教育長の見解を求めたいと思います。 第3に、学校施設の活用であります。最近、地域に開かれた学校ということで、学校開放が行われ、利用者数も増えていると伺っております。教育行政方針でも、学校のスポーツ開放事業の充実を図ることがうたわれております。さらに、生涯学習の推進に当たって学校施設の役割も高まってくると考えられます。また、札幌市は平成6年に文部省が進める空き教室活用方針に基づき、小学校の一部を地区センターに転用して地域のコミュニティー活動に活用しているとも聞いおります。そこで、今後の地域における学校の位置づけ、学校施設の活用についてどのように考えているのか、お尋ねしたいと存じます。 大変長くなりましたが、以上で新進クラブの代表質問を終わらせていただきたいと思います。(拍手) ○議長(工藤清雄君) 再開を午後6時5分とし暫時休憩いたします。             午後5時47分休憩 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  午後6時06分再開 ○議長(工藤清雄君) 再開いたします。 新進クラブ代表質問に対する理事者の答弁を求めます。 市長。 ◎市長(鰐淵俊之君) (登壇)新進クラブの代表質問にお答えをいたします。 まず冒頭、住専問題につきましては、市議会の意見書と同じ考えであることを既にご答弁申し上げております。 また、連立政権の評価あるいは衆議院の解散等につきましては、これは国政レベルの問題でございまして、自治体の長として発言するのは適当ではないと、このように考えております。 次は、平成8年度の予算につきましてのご質問でございます。 課題でございました社会資本の整備が一定の目標に達した現在、教育、文化、生涯学習、自然や環境の保全、国際化、情報化、福祉・保健など、生活の満足度や心の豊かさを実感できるソフト行政を今後一層強めていくとともに、陸・海・空の交通ネットワークの整備など、道東の中核拠点都市を確固たるものとする種々のプロジェクトを着実に推進することが今後のまちづくりの基軸と考えております。平成8年度予算において、この視点に立ちましてエンゼルプランあるいは障害者福祉プラン、リサイクルプラザ構想の策定、同報系行政無線の設置、港湾長期構想や旧釧路川リバーサイド整備構想の推進、都心部幸町地区の再整備、錦町立体駐車場の建設、産炭地中核的事業主体の設立など、地域の発展と豊かな市民生活の充実のために、今、そして将来を見据えた施策の選択に努めたところでございます。 また、長引く景気の低迷による税収等の伸び悩みのほか、懸案でありました大型事業の完成などもあり、種々の要素が重ね合って、対前年マイナス予算となったところでございます。しかし、そうした中にあって多くの市民要望にこたえ得るよう、財源調達に苦心しながら精いっぱいの予算が組めたと思っております。今日の景気低迷により、全国的にも地方団体の財政状況は押しなべて悪化の傾向を示しており、当市もその例外ではなく、非常に厳しい状況にあると認識いたしております。 また一方、長期化する景気の低迷の影響を受けまして、経常収支比率あるいは起債制限比率はともに上昇しておりまして、これは当市ばかりでなく全国的な傾向でございます。経常経費の節減、あるいは行政改革の推進、交付税措置のある良質な起債の活用、縁故債の有利な条件設定などによりまして、これら指標の上昇を抑制する努力は行っておりますが、今後においてもこのような経済状況が続くとするならば、その上昇は避けられないものと考えております。 また、減債基金からの問題ですが、平成8年度の公債費につきましては、その財源として減債基金より24億円を借り入れて充当する予算を計上いたしました。しかし、毎年この基金から公債費の償還に充てなければならない金額が決まっておりますので、それらの償還に支障が生じないよう基金の活用をしていかなければならないと考えております。基金残高には限界がありまして、今後の財政状況の変化によって基金からの償還ルール分に不足が生じた場合は、税等を充当することになりますが、基金からの借入額を可能な限り減額するよう、今後の財政運営に意を用いてまいりたいと思っております。 また一方、開発予算についてご質問いただきましたが、ご案内のとおり開発予算にはそれぞれ地域の状況が反映されているわけでございまして、押しなべてこの道東の各地域を一律化した物の考え方はなかなかでき得ないと思っております。例えば、ダムの有無の問題、あるいは河川の状況、あるいは農業基盤整備や道路状況、こういったものを考えますと、やはり十勝や網走、北見、根室、釧路というのはそれぞれ違った立地条件、自然条件を持っておりますので、一概にこれを並行的に比較するということはなかなか難しいのではないか。例えば、釧路の場合は西港のいわば新しい新港計画ができれば、これは言ってみますと2,000億円事業とも言われておりますので、そういった場合は非常に開発予算が大幅にプラスされるということが起きるわけでございます。そういったことを考えてみますと、扁平的な比較はいかがかと、このように思います。 続きまして、行政改革でございますが、この点につきましては、私どもは従前よりスクラップ・アンド・ビルドというものを基本とし、市民サービスのより一層の向上のためにスリムな行政体、そして厚い市民サービスと、こういう観点から行革を今日まで進めてまいったわけでございます。いわば、電算化を初めとしまして、簡易な組織機構づくり、あるいはまた速やかに市民ニーズに対応できるような組織機構づくり、あるいはまた職員もできるだけ減員をいたしまして、職員の人件費の増嵩を未然に防止をしていく、しかし仕事のやり方によっては同じような効果が期待できるということで、民間の活力あるいはまた財団の活用、こういったことによって必要な行政を行っているところでございます。 続きましては、鉄北幹線の問題でございますが、釧路川にかかる(仮称)鉄北大橋につきましては、道では平成8年度に一部調査費を計上し建設省協議を行う予定となっております。鉄北幹線通の延長線上にある星が浦海岸通につきましては、平成8年度から本格的に事業着手する予定となっております。従って、今後とも早期完成を図るよう要請してまいりたいと思っております。 鉄道高架につきましては、既にご答弁を申し上げておりますが、今後都心部交通網の改善、あるいはまちづくりなど都市の発展に大きく寄与する事業であると、このように認識しておりますが、ただ鉄道効果だけのみ先行してやるというのでは余り効果は発揮し得ない。それと関連する区画整理あるいは道路網の整備、面の活用、こういったものがリンクして初めてこれらの効果をなし得るものであると、このように考えるわけであります。 ロードヒーティングにつきましては、平成2年度から実施しているところであり、その後の関係機関からの要請や住民要望などもありまして、ご指摘の箇所も含め、今後実施箇所、着工年次などの見直しを行ってまいりたいと思っております。特に、冬期路面対策として、近年ロードヒーティングのほかにいろいろな工法が開発されてきております。市といたしましても、昨年2路線を試験施行したところでありますが、これらの試験結果や札幌市を含めた他都市の事例などを見ながら、今後さらに調査や実験を行い、冬道の安全対策に取り組んでまいりたいと思っております。 次は、高潮対策ですが、大川町物揚げ場は漁船の係留並びに準備休憩施設として使用されておりまして、旧釧路川左岸のいわゆる越波対策につきましては、これら関係漁業者と調整を図るとともに、漁船の係留に支障のない大川緑地側前面で試験的に岸壁上部をかさ上げするなど、検討してみたいと思っております。大川町側の港湾による物揚げ場改良工事は、末広側完了予定の平成10年以降の実施となる予定でございます。 次は、リバーサイド整備構想につきましては、長期にわたる事業であるため、河川事業の進捗にあわせて順次エリアごとに整備計画を練っていくことになります。また、事業は民間の地権者の方々の協力が不可欠であり、場所によっては民間による開発も視野に入れる必要があると思います。従って、計画策定に当たっては、河川事業や市民の要望、意見の整理調整など、何らかの形で民間地権者等との計画調整が必要と考えております。 また、小・中学生の意見、アイデア募集の取り組みは、秋ごろをめどに実施したいと考えております。具体的な方法については現在検討中であります。昨年10月に実施しました市民懇談会や地域関係団体からも意見が出されており、これらを全体的に取りまとめていく予定です。その後、これらをもとにふるさとの川整備事業に向けた関係機関、学識者、市民の代表などで構成する委員会の場で事業化への検討を行い、計画を策定していきたいと思っております。 リバーサイド地区は、背後に市街地が迫ってきており、面整備の上での制約が大きいものがございます。河川事業と一体的に整備されたといたしましても、大きな広場空間を確保することは難しく、大規模なイベントにはなかなか対応できないのではないかと考えております。 次は、港湾、空港問題でございますが、交渉経過につきましては、先日の代表質問者にお答えしておりますが、関係する4つの漁業協同組合との合同協議を昨年12月25日以来、4回にわたって行い、あわせて各単協ごとの協議を随時行っておるところであります。その中で、各単協からは独自の要求要望が提出され、その内容はそれぞれ影響調査結果よりも大きなものとなっております。現在、各単協ごとの要求要望内容について協議し、補償額、漁業振興策など具体的な話し合いが進められる段階にきておるわけであります。相手があり、かつ複数の漁業協同組合との協議でございまして、成立のめど、技術の設定はなかなか困難でございますが、私は一日も早くこの協議を成立して、21世紀に間違いのない港湾構想を進めたいと、このように思っておる次第でございます。 空港につきましては、3,000メートル滑走路延長は冬期間の大型機安全就航の上からも必要と認識して、関係機関に要望いたしておるわけでありますが、現在2,500メートル滑走路延長工事が既に着工いたしており、まずこれの早期完成を目指すことが先決であると思います。実現までにはいろいろ困難な面も多いと思いますが、今後とも粘り強く運動を進めてまいりたいと思っております。 また、空路の新規路線につきましては、仙台線の開設に引き続き、福岡線開設も間近というようなニュースも届いているわけであります。これを弾みといたしまして、ご提案の路線を含め、全国的な空のネットワークづくりを目指し、関係機関との連携を密にしながら運動を展開してまいりたいと思っております。 次は、大規模運動公園でございますが、ソフトボール広場につきましては、平成9年6月に開催が予定されているインター杯全道予選会に間に合わせていきたいと思っております。また、平成10年以降と計画しており、完成は第3期事業の最終年次である平成12年を予定いたしておるところであります。子供の広場の整備につきましては、公園利用者からも要望されておりますことから、幼児を対象とした遊具が高学年も楽しめる夢と創造性を与える大規模な遊具を設置し、平成9年には一部供用開始する予定でおります。 また、犬ぞりコースに関してでございますが、この長距離コースについては今後整備を進める中で配慮したいと思っております。200メートルコースにつきましては、ここ3年固定化された場所で実施されており、現状のまま今後5年程度は同じ場所でのコース設定が可能でございます。 次は、環境部の問題でございますが、特に市民のご理解とご協力によって予想を超える分別の精度であり、感謝をいたしているところでございます。分別収集の開始以来3回のごみ組成分析を実施しましたが、ご指摘のとおりで、その原因の一つとして事業系ごみの分別収集が未実施であることが挙げられております。内容物としては、瓶類や段ボール類などの資源物が可燃ごみ、不燃ごみに混入されている。従って、今後事業系ごみ分別収集の早い取り組みと資源物の回収に向けて、なお一層の啓発を図ってまいりたいと思っております。 分別収集開始時の資源物は、瓶類、缶類、古紙類、布類の4品目を設定し、回収に努めておりますが、全体ごみ量に対する割合は5.8パーセントとなっております。容器包装リサイクル法の施行により、現行の資源物のほかにペットボトルなど加わるが、現在策定中のCRT事業計画では、一般廃棄物に占める容器包装廃棄物の割合を23.1パーセントに設定しております。今後、組成分析を続けながら、目標設定値に向けて達成できるよう市民に協力を仰ぎたいと考えております。 容器包装リサイクル法の施行により、資源の回収は平成9年度からはペットボトル、平成12年度からはその他のプラスチックの分別収集が実施となります。現行のリサイクルセンターにそれらの処理施設を設置することは困難であるため、施設の拡充が必要となります。従いまして、隣接地に処理施設やストックヤード、さらに再生啓発施設を備えたリサイクルプラザとして位置づけ、リサイクルの総合拠点施設として計画をしておるわけであります。なお、排出方法については、できるだけ市民負担とならない方法を検討中であり、またペットボトルの実施時期につきましては、施設整備に伴う国庫補助の導入に向け、情報収集中であり、いましばらく時間をいただきたいと思います。 容器包装リサイクル法の施行によって、ペットボトル、トレー、発泡スチロール、その他のプラスチック分別収集することになるため、現行のリサイクルセンターを拡充することになります。現行のリサイクルセンターの隣接地に処理施設、ストックヤード、さらに再生啓発施設を備えたリサイクルプラザを設置し、リサイクルの総合拠点施設にしたいと考えております。現在、この施設整備に向けて国の補助や良質な起債の確保すべく情報収集に努めていきますが、できるだけ早い時期に取得したいと考えております。 また、自治体が回収し圧縮したペットボトルを、特定事業者が運搬し再商品化することとなるわけでありますが、現在国は特定事業者や再生施設の箇所づけなど検討中でありますが、ご提言の趣旨は十分理解できますので、国など中央の動きを見ながら研究してまいりたいと思っております。 また、CRT事業計画の基本的な考えは、12月の厚生常任委員会に中間報告ということで報告いたしました。現在、釧路市が進めるごみ処理に必要な施設、規模等を含めた成果品は、3月末までにでき上がることから、いましばらく時間をいただきたいと思っております。 次は、国公立の工業技術センターですが、平成8年度は他市の同種施設の視察と工業界全体として期待する施設概要、そしてみずからのかかわりなどについて調査研究してもらうものでございます。この平成8年度の調査研究結果と道の産業支援センター構想の動向を見て、具体的に検討したいと思っております。具体的な検討段階に入った場合には、一つの提案として砂山議員の用地の提案につきましては研究してみたいと思っております。 道の産業支援センター構想につきましては、内容、今後のスケジュールなどについて、まだ市町村に伝わってきておりません。従って、そうした点が明らかになった時点で、関連工業協議会の調査研究結果を見ながら研究してまいりたいと思っております。 次は、200海里問題でございますが、既に何回も申し上げておりますように、排他的経済水域問題は我が国の漁業、ひいては北海道、釧路の水産にとってもうその影響は大であり、全面設定、全面適用はぜひとも実現しなければならないと考えております。この運動は全国水産都市協ばかりでなく、私の属している他の公職も含めて、あらゆる機会をとらえ運動を展開する必要があると考えております。 次は、コミセンでございますが、3館目につきましては、その建設は用地財源などを検討している段階でございまして、建設地域としては中部地区ということになります。できるだけ早く地域住民の要望にこたえてまいりたいと思っております。 平成8年度の鳥取大通1丁目の地区会館建設で41館となります。総合計画ではあと2館であります。設置基準にあった地区より目標の達成に向けて努力したいと思っております。改築につきましては、地区住民より強く要望されており、緊急度、財源、用地の確保等総合的に判断し、できるだけ早く改築したいと思っております。 介護保険制度についてのご質問ですが、このことは厚生省の諮問機関である老人保健福祉審議会の最終答申はいまだなされておりません。中間答申2次報告として公にされている部分が、いわゆるこれもご答弁しましたとおり事業の実施主体はどこであるか、保険料はどうか、現行の措置制度、医療保険制度とのかかわり、こういったことがまだ何も決まっておりません。従って、内容が不明でありますので、そういったものが十分決まらなければ、私どもも対応できないわけであります。ただ単に市町村にやらせるということになりますと、これはまた国保の二の舞になりかねませんので、私どもとしてはそういったものをしっかりとして、地方自治体の負担にならない、あるいはまた国民が不公正にならない、こういった形で実施すべきであるということをあらゆる機会をとらえて、これも要請をいたしているところでございます。 また、介護保険は平成7年8月の老人保健福祉審議会の中間答申で浮上したものでございます。今はゴールドプランを前提として整備を進めておりまして、レベルの高い介護サービスモデルと比較するのは難しいわけでございます。介護保険の本格実施に向けまして、供給体制をどうするのか、新たな国の指導、財政的裏づけがなければ明確にできない問題でございます。 介護保険の運営主体としましては、これも地域保険方式、国営保険方式、老人保健制度方式の3案のうち、いずれの方式となるかは現在検討しておるのでございます。給付主体が市町村となることは、今までも福祉サービスを供給しており、異論はございませんが、財政主体が市町村となることには、第2の国保になりかねないという強い危惧を持っているわけでございます。 次は、児童館の建設でございますが、総合計画の中で1小学校区1館を目標に児童センターの新設と既存児童館の改築を進めております。昭和地区につきましては、現時点では住宅の張りつけに伴う児童数の見込みが不確定で、緊急性に欠けるなど、国の基準をクリアできないでおりますが、今後の状況を踏まえて建設に努力してまいりたいと思っております。 松浦児童館につきましては、昭和40年10月に開設し、現在20館の中で一番古い児童館になりました。今議会に早期改築についての陳情も受けたところでございます。改築につきましては、国、道の補助枠確保に全力を傾けたいと思っております。 また一方、道で公約されました道立大型児童館、これらの誘致につきましては、平成4年度の開発予算から、厚生省、北海道に陳情を重ねているところでございます。堀知事になりまして、子供の健全育成、子育ての支援ということで道立児童館の設置の公約がありました。道内には何カ所設置するか、あるいは具体的にそういったものは決まっていないと伺っておりますし、今後も釧路市の建設に向けて陳情をいたしてまいりたいと思っております。 以上で終わります。 ○議長(工藤清雄君) 教育長。 ◎教育長(角田憲治君) (登壇)いじめについてでございますが、釧路市教育委員会の調査でございますが、いじめた側、いじめられた側の両面から調査を行っております。いじめたことがあると答えた子供たちは、冷やかし、からかい、悪口もいじめであると一応認識しておるわけでございますが、いじめたことがないと答えた子供の一部には、相手の気持ちを深く考えずに軽い気持ちで冷やかしや悪口を言ってしまう場合があると思われるわけでございます。従いまして、冷やかしや悪口が相手の心を深く傷づけるものであることを認識させまして、他人への冷やかしや悪口も見過ごしにしないという意識を高める指導が大切だと思っております。 それから、昨年の対応でございますが、いじめ相談カードにつきましては、子供本人からの電話も入ってきておりまして、一定の効果があらわれてきていると思っております。また、いじめビデオ資料についてでございますが、校内研修や父母懇談会などで活用されておりまして指導に生かされておりますが、いずれにいたしましても、このいじめのサインに対して真剣に取り組むというようになってきたと思っております。 それから、児童・生徒の出席停止についてでございますが、学校教育法では、本人に対する懲戒ということではなくて、学校の秩序を維持し、他の生徒の教育を受ける権利を保障する、そういった観点から、保護者に対して児童の出席停止を命じることができるという定めがあるわけでございます。従いまして、教師に対して暴力振るったり、あるいは授業を妨害するなど他の生徒の教育に大きな支障がある場合には、教育的な配慮のもとに出席停止の措置をとることができるものと思っております。 それから、いじめに苦しむ子供がつらいときには学校を休むことを認めるべきだというような声がございますが、先日の奥田文部大臣の記者会見におきましても、命が大事であり、それをやむを得ないと思うというような最悪の場合は、不登校も考慮せざるを得ないという認識の表明があったところでございます。私といたしましても、当たり前のことでありますが、まず学校での取り組みを最重要課題として進めてまいりまして、子供が追い詰められた状態とならぬようにしていきたいと思います。しかし、非常に残念ではありますが、学校を休むことによって最悪の事態が回避されるというのであるならば、家庭とも十分話し合った上で、学校を休むこともやむを得ないと考えております。 平成8年度にはどういう事業をするかということでございますが、教師の熱意を喚起し、教職員の意識の改革を一層進めてまいりたいと思いますが、具体的にはいじめを考える市民大会を行う。あるいは小学生には、いじめ防止パンフレットを作成して社会科の授業で活用する。あるいは中学生には、いじめは絶対に許さないという認識を持たせるために、専門家を派遣して教師を対象に講話を行うなど、進めてまいりたいと思っております。 次に、小学校の適正配置などについてでございますが、文苑地区の宅地開発に伴う児童数の増加につきましては、平成7年度愛国地区の小学校で通学調整を行って対応したところでございます。昭和地区につきましては現在開発が進められておりますが、近年の児童の出現率、あるいは住宅の建設状況から見て、現状で当分対応できると判断しております。しかし、将来的につきましては、昭和、鳥取地区全体の中で学校間の通学調整もあり得るのではないかというふうに考えております。 それから、小学校の規模で教育効果がどうかということでございますが、小規模校、大規模校、それぞれ利点がありまして一概に比較することは難しいわけでございます。学校の統廃合ということになりますと、やはり子供本位に考えなければなりません。通学距離の問題、あるいは交通安全の確保の問題、あるいはまた親の理解など多くの問題があるわけでございます。しかし、極端な小規模校となるような場合には、統廃合ということも考えなければなりませんので、そういったときには検討委員会というようなことで市民の意見も聞かなければならないというふうに思っております。 それから、余裕教室のことでございますが、特別活動室あるいは多目的スポーツ室など、児童・生徒のための活用を優先させてまいります。しかし、将来的に大幅に余ってきた場合には、地域活動に活用することも検討していきたいと思っております。 ○議長(工藤清雄君) 砂山議員よろしいですか。(18番砂山栄三君「はい、終わります」と呼ぶ) 以上で代表質問を終わります。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ △散会宣告 ○議長(工藤清雄君) 本日はこれをもって散会いたします。             午後6時35分散会 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━...